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ギタイ -全テヲ飲ミ込ム者-  作者: もちのすけ三郎
ブラック・サービス
17/42

黒い正義と流動する者その4

読んでいただきありがとうございます!

才賀が白金を倒すため、行動を開始して5分。

そんな中、日田は相変わらず、注文した肉うどんをむさぼっていた。

「んー……。いやこれ普通に上手いな。これで540円はコスパがいいっすわ。」

そんな事を言いながら肉うどんを食べる。

ズルズル、ズルズル、とひたすらコシのある麺をすすり、大量にあった特盛の麺をあっという間に食べきってしまった。

「ふぅー……。食った食った。………さてと」

日田は小さくため息を付き、何か小さなゴミを探す様に後頭部辺りの髪の毛をかき分ける。

「あー……、あった。」

日田は自分の髪に付いていた「何か」を、埃をつまむように丁寧に捕まえ、自分の目の前にやった。

「で……、何なんだ?これは……」

日田の手の中にあったのは、どぶなどにいる「ひる」のような、細くてウネウネと動く、黒い(おそらく)生物。

「悪いが俺は「能力」上肌に触れる物の感触には敏感でなぁ。……お前、どこから来た?」

日田の問いに、黒鱗(黒い生物)はウネウネと体をくねらし、日田の指の間から必死に逃げようとする。

「うーん……どこから来た、じゃねぇな。お前を俺に引っ付けた「犯人」は誰だ」

「………」

唐突に発せられた、日田の言葉の「凄み」に、日田の言葉がわからない黒鱗も、思わず体の動きを止めた。

「ギッ……ギッ……ギィィィィ!!!」

「うおっ!」

日田の「凄み」に恐怖を感じた黒鱗は渾身の力で体を捻り、日田の手から脱出。近くの物陰に姿を消してしまった。

「あー……くそ。……まぁ良いか。黒鱗(あれ)には俺の体の1部を引っ付けておいたから、どこに行こうが場所はわかる。まぁ、ゆっくり追跡すればいい」

日田は、おそらくあの「黒い生物(黒鱗)」は、自然に生息する生物ではなく、ギタイの能力によるもの。そう考えた。

(触れた触感も、鳴き声もおかしかったしな……。まぁ、ワンチャン新種の生物って可能性もあるけど……。まぁ、それならそれだ)

日田は、うどんの丼を返し、白金と合流しようと食堂から出る。

(もし本当にギタイの能力なら……、至近距離、おそらくこのサービスエリア内に少なくとも後1人、ギタイがいることになる)

そしてそれは限りなく高い確率で、「ガブ」のボディーガードであろう。

「とりあえず白金と合流だ……。白金の判断をあおがなければ……」

日田は周囲に注意を払いながら、行動を開始した。

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