表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ギタイ -全テヲ飲ミ込ム者-  作者: もちのすけ三郎
ブラック・サービス
14/42

黒い正義と流動する者

読んでいただきありがとうございます!

白金の車は、白金の高い運転技術も相まってか、信じられない程のスピードで鳥取から兵庫に入り、既に兵庫の半分を通り過ぎ、大阪に入ろうとしていた。

しかし、既に出発してから半日はたち、日田達の空腹は、限界に達していた。

白金は、通り過ぎようとしていたパーキングエリアに車を滑り込ませ、そこで昼食を取ることになった。

「………」

日田はパーキングエリア内の食堂に入り、食券を買おうと、年季の入った券売機の前に立つ。

適当に目についた「肉うどん・大盛」を注文すると、券売機の前から立ち去るため、少し後ろに下がった。

すると、どうやら後ろに人が並んでいたらしい。

ドンッ、と軽く後ろに立っていた男性と肩がぶつかってしまった。

「ああ、すいません!」

日田は反射的に男性に謝った。

「いえ……、大丈夫ですよ。それより、これ」

男性は床に落ちてしまっていたらしい日田の「肉うどん・大盛」の食券を拾い上げ、日田に差し出した。

「ありがとうございます」

日田は頭を下げ食券を受け取ると、顔を上げ、男性の顔を見る。

彫りが深く、どこか日本人離れした顔付きで、特徴的だったのは髪型だ。

眉の上でパッツンと切り揃えられた髪の毛。耳にかかる程度まで伸ばされたそれは、いわゆるおかっぱと言うやつだった。

日田はもう一度小さくお辞儀をし、あまり数の多くない空いている席を探し始めた。

「………中々ハキハキした少年だったな。日向」

「人の多い所で出てくるな、黒鱗。……このパーキングエリアに、「白金」がやって来ていると言う情報があった。……顔は既に割れている。接触しだい、殺す」

「りょーかい、わかったよ」

そう言うと、黒鱗は整えられた才賀の髪の毛を少し揺らし、影の中に戻っていった。

「さて、戦闘開始だ」

才賀は冷たくそう言うと、食券を千切る様にして取り、パーキングエリア内の捜索に向かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ