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天魔の邂逅  作者: シグマ
冒険者創始樹編
11/20

冒険ギルド レガルト山脈産魔獣軍殲滅戦〈7〉(終)

第1章終了。

急いで書いたため誤字があるはず。


遅れた理由、一週間に一度、模擬試験等があったため。

天魔の邂逅


冒険ギルド レガルト山脈産魔獣軍殲滅戦〈7〉(終)



「………炎龍、あれが何かわかるか?」

『さあ?多分僕達の関係者なんじゃない?僕は最近まで封印されていたからわからない』

「そうか……そういえば、お前って地龍と仲が悪いのか?」

『微妙……お互いの実力は認め合っているね』

「翠玉龍って地龍の配下だよな?」

『そうだよ』

「龍族語で暴れるのはやめろ!!って言えないのか?」

『試してみる』


炎龍は翠玉龍の近くまで接近し、交渉を試みた。

が、翠玉龍は構わずブレスを吐いた。


『ダメだね。向こうは話す気がないみたい』

「つまり?」

『つまり……殺っちゃおうか。向こうに非があるんだし、問題ないよ』

「じゃあ、炎龍。さっさと翠玉龍を倒して街に帰ろう」

『そうだね』


俺は炎龍に乗って頂上を目指す。

頂上ではアキト達冒険者とワイバーンの撃ち合いが始まっていた。

道中、所々にワイバーンの死骸が落ちていたりと冒険者勢の方が優勢のようだ。

暫くすると、翠玉龍の姿が見えてきた。右翼を失っていた。

この短い間に何があったのだろうか?


「炎龍、あいつ燃やせるか?」

『手足とかなら』

「わかった。なら早速始めよう。世界を覆いし光よ、今ここに集いて闇を滅ぼせ、白金の閃光」


突如、空が輝き出し、俺の真上でその光が収束していく。

その光は十二分に力が溜まると、地上に降り注ぎ、翠玉龍などを襲った。

翠玉龍はその光に手足や残りの翼を切り落とされ、逃げる手段を失った。


「guaaaaaa!!」


翠玉龍は痛みで地面を転がり、地面を攻撃してなんとか痛みを和らげようとするが、切られたところからは血が吹き出し、大した意味を成さなかった。


「なんか、哀れだな」

『その状態にした張本人が言わないでよ……確かに、哀れだけど』


今の状況、簡単に言えば地面に落ちた死にかけの昆虫が群がる蟻によって止めを刺されるところに似ている。

やっと終わった。と言ってもまだ1日経ったか経っていないかという微妙なところではあるが、当初の予定よりは早く討伐戦が終わると思われる。

翠玉龍は最後まで足掻こうと冒険者達にブレスを吐いたが、アキトによって無効にされ、為す術がなく、動きを止めた。

それが動くのを止めると、冒険者達は息を吐いて安堵した。

暫くすると、街とは反対方向の方に軍のような集団が見られた。

きっと援軍が来たのだろう。皆はそう思った。


まさか、自分達が殺されかける羽目になるとは思わなかっただろう。


その軍のような人に接触しようと、1人の男性が

「こっちだ!!」

と言う。すると、その集団はこちらの方へ向かってくる。


それを俺の近くにいた精霊使いのSSSランカーはいきなり掲げられたを見てあることを口にした。


「あれはグレムフィアの兵か?」

「グレムフィアって……」

「勇者が生まれる国だ。何故ここにグレムフィアの兵士が……。この国とは不可侵条約を結んでいたはずだが?だいたいあの国はそう簡単には他国を侵略できないはず。万が一何処かの国を攻めた場合、合計7カ国で攻め入られることになる。まさか、勇者を戦闘要員に入れたのか!?」


現在、この国は魔大陸の魔王が治める国、精霊界にある精霊王が治める国、龍界にある龍神が治める国などと同盟関係だ。本当は7カ国以上あるが、あくまで貿易関連のこと。

だが、戦争関係の同盟は世界で最高勢力と言っていい、龍、魔王、精霊王の国と組んでいるのだ。もし、これらと敵対関係になったら勇者を持つグレムフィアと言ってもただでは済むまい。


そう話し合っていると集団は立ち止まり、1人の青年がやってきた。その服装は貴族のような感じだ。


「こんにちは、連邦国の皆様。僕は隣国の第一皇子、レフィスと言い──「さっさと要件を話せ」」


ギルドマスターが言う。


「要件?そうですね……僕の望みはこれだけです。我が国と協力して連邦国を崩してください」


それを聞いた冒険者は驚きの声を上げる。

だが、答えはもちろん

「断らせてもらう」


ギルドマスターが答えたと思われたが、白銀の嵐の1人がそういった。


「やっぱりか……仕方ない。やれ!!」


レフィスの合図で、後ろにいた兵士達は剣を抜き、襲いかかる。

それをSSSランカーの人達は殺さない程度に攻撃して凌ごうとする。

それに加勢しようと俺も攻撃しようとした時、翠玉龍の近くで魔術師が何かをしているのが見えた。


「もしかして……」


殺したはずの翠玉龍は立ち上がり、咆哮した。

斬ったはずの翼は再生しており、その近くには既に絶命した魔術師の姿があった。

この魔術師は自分の命を対価に翠玉龍を蘇らせたのだろう。


「伏せろ!!」


クロアがそう叫ぶ。

ので、伏せると、自分の真上を緑色の閃光が過ぎていった。


「動け大地よ、地盤崩壊」


兵士たちの足元が崩れていき、4分の1くらいの人が絶命した。

その人々の血が辺りに漏れ出し、地面を真っ赤に染めていく。


「閉ざせ闇よ、冥府の扉」

「輝け星よ、天地の番人」


前者は俺、後者はレフィスが互いに魔法を発動する。

俺の前にはでかい扉が出現し、中から鬼のような生き物や、死者が這い出てくる。

また、レフィスの前には人型の何かが出てきた不死者を次々と葬っていく。


「侵せ病よ、毒龍」

「治せ光よ、浄化」


血だまりから出てきた紫色の龍は人型の何かに襲いかかる。が、一撃攻撃したのちに浄化されてしまう。

どちらが優勢かというと、慣れない属性の魔法なのでこちらの方が若干押されている。


「キリがないな、飲まれよ命よ、無限世界」

「透かすな壁よ、破棄」


レフィスはその攻撃を無効化しようとしたみたいだ。もちろん、その魔法は無効化されてしまった。でも、本命はこちらではない。


「レフィス様!!」

「え?な──」


周りにいた兵士達は駆け寄ろうとするが、冒険者に阻まれる。

レフィスは膝をつき、地面に倒れる。

精神魔法、炎命。対象の命を蝕み、且つ記憶を消去していくものだ。

その倒れたレフィスを拘束し、周りの兵士にも同じ魔法を使って拘束する。

そして、1人の兵士だけ意識を戻し、壁に貼り付けて足の指を潰すなどの拷問した結果、何が目的か口を開いた。

創始樹連邦精霊の祠占領作戦。

第一皇子殺害したとして宣戦布告し、獣人奴隷の確保、資源確保、精霊の祠を占領しようとしていたみたいだ。戦力は勇者24人、魔術師2万人、その他30万人で首都に向かっているらしい。また、同時に魔大陸に50万の兵を送っていることがわかった。


それを知って俺はすぐにギルドマスターに駆け寄り、

「依頼の報酬は必要ない。だから先に帰らせてもらう」

と言って炎龍に乗ってこの場から去った。



















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