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百遍百万遍

明ら見《あきらめ》が肝心‏

作者: 天本有泉

明ら見(あきらめ)が肝心

●はじめに

明らかに見ると書いて、(あきら)めと同じことです。

あきらめというと、なんだか情けない気持ちになって、マラソンの高橋尚子ではないのですが、「あきらめなければ、夢はかなう」という意見もそれはそれで正しいのでしょうが、よくよく思うと、結構、しんどいというか、疲れるものではないでしょうか?

皆がみな、がんばり続けるだけでは?と思ってしますのは、私だけでしょうか?

いきしているだけ、生き(いき)ているだけで、疲れる

生きているだけで疲れる。いっそ呼吸を止めてしまった方がよいのか?

でも意思の力だけでは呼吸は止まらない。蠕動(ぜんどう)運動っていうのですが、まるで、虫がはっているようですが、反射神経、さまざまな言い方があるけれど自分の肉体といえども自分の都合どおり動かない。究極の癌細胞だって自分の細胞なのだが、いうことをきかない。

自分の肉体は、自分のものではあるけれど、自分の自由になる部分は、実は少ない。

●私の体はアレルギー体質

わたしの体はアレルギー体質で牛乳や魚が体によくないことはわかっているのだが、日に日にアレルギーの品目が増えて卵や鶏肉もダメになり、医者に相談しても首をかしげるばかり。薬はくれるが効いているのかはよく分からない。ただ(かゆ)みがやわらぐだけでもありがたい。しまいには、点滴暮らしになるとかいわれてなんだか最後は開き直ることにした。

まだ、米や小麦はアレルギーではないが、もし仮にそうなるとほとんど食べ物がなくなるわけだ。そして、この世のすべてのものを食べられなくなり、点滴暮らしつまり点滴から栄養をもらって生きるだけ。その覚悟を持って生きなくてはならない。だから、うまいと思われるものはできるだけはやく食べる。

●背骨や首が悪い

背骨や首が悪いので、すぐに疲れてめが痛くなる。長く生きるともっと悪くなるそうで、さらに苦しみは増えるばかりです。なのではやく寿命の尽きることを願っています。脊椎管狭窄症せきついかんきょうさくしょうなる病例もあるそうで、知り合いの方が随分と苦しんでいたと伺っており、気をつけるようにとのことでした。

●鼻が悪い

鼻が悪くて冬は地獄です。マスクが欠かせません。冷たい空気が、鼻の鼻腔に入ってくると、風邪をはじめとする病にかかり、それが長引くと、炎症を起こします。鼻水がとまらなくなり、洟をかむとどんどん症状が悪化していきます。

●クラークの名言・迷言

かのクラーク氏は「少年よ 大志を抱け」とはいうが いわなかったという説もあるし、まあ多くの人が感銘を受けたんだから言おうが言ってないだろうがどっちだっていいわけだが、まあいったとしよう。

病ばかりで、気力が衰えた少年時代を過ごしてきた私には、「大志?大志の前に現実でしょう。なんだかしらけるね。」と感ずるばかりでした。

●若いころから体は年寄りで

体はよくなくて二十歳の頃に六十歳の体といわれてしまいました。

「大志を?」小学校の低学年なら野球選手になって億単位の金を稼ぎたい、女のこにもてたいとか思いバットを振るとか壁あてに勤しむとかはあるだろう。しかしだ。ただの地元の小学校ですらレギュラーになれずリトルリーグ出身者に水をあけられる始末。大リーグにいって億単位なんてありえないでしょ。そのうち思うわけですね。成功した人の話を聞いてまた読んで真似るけれど自分には素通りでと。現実的な路線を目指すのが、よりましな生活がよいのだとね。

●高望は精神を蝕む

無謀な高望みはかえって自分の精神を蝕むと。人間は鳥のように自由に空が飛べるわけでもない。野獣のように鋭い牙や爪をもっているわけでもない。できもしないことをやろう、たってできっこないじゃないかって。

●ただの諦めでは嫌だ。

でもやれることはあるだろう。自分にだってできることはあるだろう。その自分にできることを必死になってやろうと。他人からみればとるに足らないことだが、自分にとっては大事なことだ。だから、諦めからはじまるけれど、それは(なげ)き悲しむことではなく、前向きなことだ。

がんばればなんでもできるのは、嘘だけど、確実にできることだけを確実にやっていくことはできるはずだ。

●世間は嘘つきばかり

世間では成功した人を登場させて、がんばれば、なんでもできると言わせているけど、あれは、嘘だ。

たまたまその人は、成功したので、その人は、うそつきじゃないけど、その人を前面にだして、みんなががんばれば、報われるというのは、大うそつきだ。

●なにができるか?

じゃあなにができるかだが、できることは限られているのだ。でも、そのできることを確実にやりとげることこそが大事なのだ。そのちょっとをやることこそが大事なのだ。

●できることをとるか、好きなことをとるか?

これは価値観の問題だ。私の場合は好きなことを抑圧して、期待されることをやってきた。期待されることをできることにできればよいが、期待されることができないとそれはそれは大変辛いことになるわけだ。自分の世界が期待されることしかないわけだし、期待に添えないと生きていく場がないということになる。

だから、好きなことをやろう。

●義務を果たす

好きなことをやったうえで、自分は体が不健康だが自分なりの義務は果たしたいと思う。

自分に課せられた義務、でも、できないものはやらなくていいんだけど、最低限、自分ができる義務は確実にやろう。

刹那せつなを大事に

一瞬一瞬の刹那(せつな)というか、瞬間というか、今日一日一日を大切に生きていくというか、(いき)していきたい。一瞬、一瞬のできごとを大切に生きていけば、それは、長い時間でも、その一瞬、一瞬の積み重ねにすぎないので、一瞬、一瞬が永久につながると考えてよいだろう。

私の格言は、「刹那せつなは、那由多なゆたに通ず。」

(注)

刹那は、数の単位だと10の-18乗(100京分の1)、那由多(10の60乗)


このあと、さらに、あれこれ書いていたのだが、上書き保存をしたら、これよりあとのものがそっくりそのまま消えてしまった。

「刹那は、那由多に通ずる」なんて、いったのが運の尽きか。つまり、一瞬において、人生を悟るようなもので、今日の一日、一秒を大切に生きれば、一生やさらに続く長い時間を大切に生きたのと同じこと。

小説も、言葉を変えてだらだらと書いても、一瞬一瞬の内容を吟味すれば、それでわかるはずと。

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