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妹の中二キャラが僕の青春を邪魔する  作者: アッキ@瓶の蓋。
完全無欠の孤高の竜騎士 龍王院竜禍
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何故にこうなった

 その後、龍王院竜禍の世龍剣(せいりゅうけん)エクスカリバー・ドラグナイトによる刀捌き(彼女自身は『抜刀術 竜王斬』と言う痛い名前を言いながらによる居合)によって、『暗黒帝竜 デーモンドラゴ・アサルト』は真っ二つに裂けて死んでいった。

 『暗黒帝竜 デーモンドラゴ・アサルト』は死に、世界は平和になった。龍王院はこっちを見て、親指を立ててサムズアップをしていたが、一応僕は手を振っておいたからこれで良いだろう。

 しかし、龍王院による『暗黒帝竜 デーモンドラゴ・アサルト』倒しは意外な物を召喚した。そう、国家権力でおなじみの警察だ。

 銃刀法違反、竜が現れると言う異常事件の取り調べと言う2つのカードをチラつかせて、警察は龍王院を任意同行させた。途中、龍王院がこちらを恨めしそうに睨んでいたが僕は手を合わせて送った。ごめんなさい、僕は普通の高校生なんで警察のコネなんて無いんです。



 帰ったら妹の尾張夕映がしつこく絡んで来た。仕方が無いので、先程警察に電話で言われた任意による事情聴取(どうやら龍王院が僕の事を呼んだらしい。迷惑な事だ)の代わりに彼女を行かせた。

 ちょっとした罰のような物だ。今回の事件の首謀者はこいつのような物なんだから。もう1人は神様と言う逮捕出来ない場所に居るので、こいつしか行かせられないがいつかは神様も警察による事情聴取を受けて貰おう。



 事情聴取はすぐに終わった。

 意味も分からない竜騎士と言い張る龍王院と、絶賛中二病真っ盛りの妹の夕映のコラボは、警察にも対処出来なかったようだ。南無三。

 と言う訳で、妹はその日の夜には戻って来た。帰って来るとすぐさま僕に取り調べを行って来た。ドラマの警察が舌を巻くくらいの取り調べだった。



 とりあえず今日の事を話しておいた。30分くらいの僕の言い訳でようやく納得したようで、そのまま自室へと帰って行った。これから宿題をやるそうだ。私立はどうやら大変らしい。



 そしてその次の日。

 高校生活2日目。



「宣長様! 本日もお日柄もよく一緒に学習いたしましょう!」



 教室に入ると共に、ビシッと敬礼をしながら龍王院がそう言って来た。ちょっとその雰囲気にビビりながらも僕は「お、おはよう」と言っておいた。甘露は「あはは~。リュウちゃん、おはよ~」と甘い事を言っていたが。



「宣長様、本日私はいかがしたら?」



「と、とりあえず自己判断で」



「了承致しました!」



 そう言って龍王院は席に座り、学習の準備を始め予習を始めていた。



「ノブ君、リュウちゃんと友達になったんだ~。嬉しいな~」



「友達と言うのか、あれを」



 まぁ、そう言いながら僕は座る。そして周りからのお前は何なんだよと言う視線。

 分からなくもない。何せ彼女は昨日沢山の人の名前を聞いていたがここまで親しげ、もしくは懐かれているのを見た事が無く、可笑しな物でも見る目つきである。



(あ、あぁ……)



 最悪だ。

 クラスメイトから少し距離を置かれると言う今の状況。普通の青春ではありえない奴である。



「僕の青春、どこに行っちゃたんだろ……」



 と、僕は1人口にしていた。



「あはは~」



 甘露、お前は楽しそうだな。本当に。

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