邪院寺真とは
邪院寺真とは、尾張夕映が考えたキャラの中でも異色を放つキャラクターである。
尾張夕映は中二病である。故に彼女の作ったキャラクターのほとんどは主に2種類の特徴がある。
1つは強力な力を持つと言う事である。世界を破壊するくらいのは勿論の事、別世界の者を滅ぼしたり、次元を切り裂くくらいのキャラクターも居る。不老不死や、あまつさえ他の者の生命を食らうなどと言った者も存在する。別にその身に強力な力を宿している訳では無く、強力な力を持つ武器を持つキャラクターも居る。
もう1つは壮絶な過去を持つと言う事。愛する人を失くしてしまったり、家族や村の人達を理不尽な理由や人達に殺されたり。そう言った壮絶な過去を持つ者。
この2つが合わさったキャラクターがほとんどの尾張夕映のキャラクターである。
しかし、邪院寺真はそのどちらも持っていない。
邪院寺真自体は強力な力を持たない。そして特別悲惨な過去も持たない。
そんな彼は言うなれば、特別な役割だけ持ったNPC、つまりノンリアル・プレイ・キャラクターのような物だと思う。
彼の役割は、言うなれば策略を上手く行かせるための、裏で動く人物である。
例えばあるA国とB国が戦争を始めそうな、それでいてまだ踏ん切りが付けられていないような状態だとする。その戦争の焚き付けをするのが、邪院寺真の役割である。
それも巧みに気付かれないように、例えば一瞬で片が付いてしまうような者は適当な所で堕落させたり殺したりするように明らかにレベル違いの場所へと誘導したりして、また明らかに非道で手の付けられない化け物のような奴は民家や村人が少ないような村を襲わせて被害だけ起こしておいて戦争をやるだけの理由を作って、戦争に必要となる人員を出来る限り減らさないようにした。
策を巡らせ、出来る限り自分の手は汚さず、そして可能な限り戦争をする人員は減らさないようにした。戦争する理由も利益もでっち上げて、人が無様に殺し合う姿を見て、楽しんで喜ぶ。
自分が楽しむために戦争を起こさせる預言者、それが邪院寺真である。
しかしそれはあくまでも向こうの世界での設定。彼は全ての知識を、森羅万象を見る事が出来るが、それならば国同士の交友関係をこじれさせるのかと思いきや、彼は学校で静かに事件を起こそうと画策していた。
―――――だってそっちの方が面白そうだから、と言う理由で。




