靴下先輩
以前勤めていた地方の広告代理店には、
変わった先輩がいた。
今でも付き合いのあるこの人は、
5歳年上の同じ専門出の人で、
バカ正直に何でも話せる人です。
仕事時代は席が隣だった事もあり、
いつもバカみたいな事を話したり、
時にはめちゃくちゃ喧嘩したりと、
先輩と後輩と言うより、
腐れ縁の友だちみたいな関係でした。
ある日彼に何かを注意した時に、
「そんな事言うなよ!友だちだろ!」
と言われて「友だちじゃねーよ!」
と言えるくらいの関係です。
彼の奇行を一つ。
まずデザインセンスのかたまりみたいな彼は、
ちょっと浮世離れしております。
題名の靴下がそれなんですが、
出勤すると何故か靴下を脱ぎ、
仕事のデスクに置きます。
このルーティンは理解不能でした。
彼が独立してデザイナーとして事務所を開いた時も、
仕事のデスクにはやはり靴下がありました。
たまに恐ろしい失言をしたりしますが、
何故か彼は嫌われません。
ったく!しょうがねーな!あの人は!
これで済んでしまうのです。
天才となんちゃらは紙一重とは言いますが、
正にそのタイプです。
デザインに特化した性能全振りの変わり者。
彼とたまに会って話をします。
似たような話が多いですが、
それでも飽きずにまた会いに行くのです。
今日は久しぶりに彼に会います。
いつもはなんだかんだ理由をつけて、
彼の大好物のパスタを食べに行きますが、
今日は俺の好きな焼肉を食べに行くそうです。
あっ、もっと詳しく言うならば、
俺の好きなカルビクッパを食べに…ですw
癌が小さくなって手術をしなくて良くなったお祝いだそうです。
出会ってから20数年経ちましたが、
今後もこの関係は変わる事が無さそうです。




