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悪役令嬢の烙印を押され追放されましたが、辺境でたこ焼き屋を開業したら、氷血公爵様が常連になりました  作者: 緋村ルナ


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番外編3:私たちのマダム・オリヴィア!【エマ視点】

 私の名前はエマ。ヴァルテンベルクの貧民街で、明日食べるものにも困るような暮らしをしていた、ただのしがない少女だった。

 そんな私の人生が変わったのは、あの日、マダム・オリヴィアが私たちの街にやってきた時からだった。

 マダムは、新しく始めるお店の従業員を探していると言った。誰もが、どうせまともな仕事じゃないだろうと、疑いの目で見ていた。でも、マダムの目は、真剣だった。私たち一人一人を、ちゃんと「人」として見てくれていた。

 私は、勇気を出して手を挙げた。そして、「オクト・スマイル」の最初の従業員の一人になった。

 マダムは、私たちにただ仕事のやり方を教えるだけじゃなかった。読み書きができない子には文字を、計算ができない子には算数を、一から丁寧に教えてくれた。

「自分の名前が書けるって、素敵でしょ? 自分のお給料を自分で計算できるって、大事なことよ」

 マダムはそう言って笑った。彼女のおかげで、私たちは、自分の力で生きていくための自信と、誇りを手に入れることができた。

 従業員のみんなにとって、マダム・オリヴィアは、優しくて、時には厳しくて、そして最高にカッコいい、私たちの「マダム」だ。

 そんなマダムが、あの氷血公爵様と特別な仲なのは、従業員たちの間では有名な話だった。普段は怖くて誰も近づけない公爵様が、マダムの前では、ちょっとだけ、本当にちょっとだけ、表情が柔らかくなるのだ。マダムのたこ焼きを食べる時の公爵様は、まるで宝物を味わうみたいに、すごく大事そうに食べる。私たちは、その光景を見るのが大好きだった。

 ある夜、お店に泥棒が入ったって聞いた時は、心臓が止まるかと思った。でも、次の日には、公爵様の部下の人たちが、全部解決してくれていた。マダムは少しも動じていなかったけど、私たちは知っている。公爵様が、いつもマダムのことを、影からしっかり守ってくれていることを。

 そして、マダムが王都から帰ってきて、公爵様と結婚するって発表した日! お店のみんなで、今までで一番大きなお祝いパーティーを開いた。私たちは、泣いたり笑ったりしながら、マダムの幸せを心から祝福した。

 マダム・オリヴィア。彼女は、私たちの人生を変えてくれた、ヴァルテンベルクの太陽みたいな人。

 公爵様、私たちの自慢のマダムを、絶対に絶対に、幸せにしてくださいね! 私たちは、いつまでも、お二人の一番のファンなんですから!

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