魔科学継世紀 次元を超える乙女の軌跡
エリーゼとクリスティアンは、前世の生まれ変わりと認められた怪物と熾烈な戦いを繰り広げた。互いに魔力と武力を使い分け、激しい攻防が広間に響き渡る。
しかし、怪物の力は絶大で、二人は次第に追い詰められていく。エリーゼが複数の防御壁を張るも、一つずつ打ち破られていった。
「ぐ...クリスティアン。このままでは...」
エリーゼが苦しそうに言う。広間の半分が砕け散り、戦況は厳しかった。
そんな中、クリスティアンが叫んだ。
「エリーゼ、まだ終わっちゃいない! 君の力を思い出せ!君こそがkonashなんだ!」
エリーゼは自分の掌を見つめた。前世の記憶が頭に浮かび、自分の本当の力に気づく。
「そうだわ...私にはkonashの知識がある。科学と魔法を自在に操れるはずよ!」
エリーゼはその場で魔力を高め、装置の働きを解析し始める。クリスティアンをかばいながら、複雑な魔法陣を描き出していく。
「そうだわ...私にはkonashの知識がある。科学と魔法を自在に操れるはずよ!」
エリーゼはそう呟くと、目の前の広間全体を見渡した。
巨大な杭や複雑な装置が規則正しく配置されている。
それらは一見するとばらばらに見えるが、エリーゼの前世の知識が頭の中で立ち上がり始める。
「これらの装置は...魔力を媒体として物理法則を操作し、所望の現象を引き起こすための仕掛けなのね」
彼女は掌を広げると、目に見えない魔力のエネルギーが渦を巻き始めた。
クリスティアンを守るための防御壁を展開しながら、装置ひとつひとつの機能を頭の中で解析していった。
「あの杭は魔力の伝導路となり、この装置は魔力を増幅し、こちらは...空間の歪みを生み出すのか」
次第にエリーゼは、この広間全体がひとつの巨大な魔科学デバイスであると気付く。
細かいメカニズムから全体の構造まで、すべてがあたかもコンピューターのようにわかってきた。
「ついに...私の力を完全に発揮できる!」
彼女は叫び、両手を広げた。
すると周りの装置が次々と起動し始め、杭の周りに複雑な魔法陣が浮かび上がった。
エリーゼはその魔法陣の制御を一元的に行い、向かってくる怪物の攻撃をすべて跳ね返しつつ、徐々に魔力を高めていった。
怪物はエリーゼの圧倒的な力の前に狼狽し、ついには全力の魔撃を放った。
しかしエリーゼはその一撃をあっけなく受け止め、さらにその魔力を増幅させた上で、跳ね返してきた。
轟音が広間に響き渡り、巨大な塵に包まれる。やがてその塵が払拭されると、そこには怪物の本来の姿があった。
エリーゼの前世である、konashの姿だった。
「よくぞここまで来たkonash。前世の過ちを正せるか、次は君次第だ」
そう言うと、怪物の姿は次第に消え去っていった。クリスティアンがエリーゼの元に駆け寄ると、彼女は優しく微笑みかけた。
「私たちは、最後の関門を乗り越えたみたいね。今度は儀式に臨もう。そして新しい世界を切り拓こう」
クリスティアンは頷き、二人で手を取り合った。エリーゼの力が開花し、遂に最終局面が訪れようとしていた。
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