水晶が放った光の中で、エリーゼは自身の内なる力が目覚めた
エリーゼとクリスティアンは水晶の部屋で重要な発見をした。エリーゼには前世の記憶が蘇り、自分が別次元の世界のプログラマだったことを思い出した。このことから、彼女が古代の魔法と現代の技術が融合した文書を理解できた理由が明らかになった。
二人は新たな決意を胸に、次なる試練に向かうことになった。水晶が放った光の中で、エリーゼは自身の内なる力が目覚め始めていることを感じ取った。
エリーゼとクリスティアンは水晶の部屋を後にし、さらに奥深くへと進んでいった。道中、彼らは古代の遺跡の痕跡を目にする。壁には奇妙な紋章が刻まれ、床には機械的な装置の残骸が散乱していた。
「ここは一体何だったの?」クリスティアンが不思議そうに言う。
エリーゼは回りを見渡し、自分の前世の記憶が蘇る中で、ある事実に気づいた。
「ここは前世の技術と魔法が融合された施設だったのかもしれない。機械と魔法の両方の痕跡が残っているわ。」
二人は進むにつれ、そうした痕跡がより鮮明になっていくのを感じ取った。やがてある広間に到着すると、そこには巨大なコンピューターのような機械が据えられていた。
エリーゼは内なる力が遺跡から放たれる気配に反応し、自らその機械に近づいていった。その機械の側面にはスイッチのようなものが存在した。
「私にはこの機械を操作する方法が分かる気がするわ。前世の記憶のおかげね。」
クリスティアンは期待と不安の入り交じった表情でエリーゼを見つめた。機械からは強力なエネルギーの気配が漂っていた。
エリーゼは奇妙なスイッチに手を伸ばし、スイッチを入れると、機械が次第に動き出した。最初は小さな振動だったが、次第にその振動は大きくなっていった。
やがて機械の前面に光が現れ、そこにエリーゼの前世が映し出された。別次元の世界で、彼女がプログラマとして働く様子が映っていた。プログラムのコードを書きこむ様子、機械を操作する様子が生々しく描かれていた。
「これは私の記憶よ。前世での記憶が、この機械に残されていたのね。」
エリーゼは感極まった様子で語った。
機械が投影する映像は次々と移り変わり、別の出来事が映し出された。そこには巨大な戦争の様子が描かれていた。機械の発する強力なエネルギーと、魔法の力が相まって、悲惨な状況が作り出されていた。
「これは一体...」クリスティアンが息を呑んだ。
「前世の時代に起きた、技術と魔法の戦争の記録よ。」エリーゼは重い口調で告げた。
「私たちの世界は、かつてこうした戦いに見舞われていたのね。」
クリスティアンは顔を強ばらせた。
「だからこそ、今回の儀式が重要なのか。この戦争の再発を防がなくてはならない。」
エリーゼは力強く頷いた。
「私には、前世の知識がある。この機械を使えば、儀式への手掛かりが得られるはずよ。」
機械から投影された映像の中に、複雑なプログラムのコードが映し出された。
エリーゼはそのコードを熟読し、操作を始めた。
二人にはまだ試練が待ち受けていた。しかし、エリーゼの前世の知識を手掛かりに、新たな望みが見えてきたのだった。
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