次元を超えた創造主
エリーゼとクリスティアンは視界を取り戻すと、広間には想像を絶する光景が広がっていた。床から天井まで、至る所に魔力のひだが広がり、空間が歪んでいた。
「う、うまくいったみたいね」クリスティアンが虚を突かれたような声で言う。
二人は装置の中心にあった巨大な杭に近づいた。杭の周りでは複雑な光の渦が次元の隙間を形作っており、そこからは未知のエネルギーが漂っていた。
「この渦が、次元の入り口なのね」エリーゼが言った。
「前世の知識とあの魔物との戦いで得た力を併せれば、私たちにもこの扉を開く術がわかった」
エリーゼは改めて渦を見つめ、クリスティアンと手を取り合う。二人は全身に魔力を高めさせ、その魔力を渦に注ぎ込んでいった。
すると渦はさらに大きく広がり、やがてそこから新しい世界が姿を現し始めた。遥か彼方に広がる平原と、澄み渡る大気、そして何よりも圧倒的なまでの魔力の気配。
「これが、私たちの目指す世界なのね」エリーゼが言葉を続ける。
「前世の過ちを正し、魔法と科学が調和を成した世界。平和で豊かで、争いのない世界。私たちの旅路はここに辿り着くためだった」
クリスティアンも目を細め、新世界を眺めていた。
「ようやく約束の地に足を踏み入れられたわけだ。君の力と私たちの思いを一つにすれば、きっとこの世界を守り抜けるはずだ」
二人は手を取り合い、そのまま新しい次元へと踏み出した。魔力が行き交う新天地がそこに広がっていた。
夢見た世界の始まりである。前世の記憶を抱えながらも、今度は平和を実現する新しい道を切り拓いていく。エリーゼとクリスティアンの旅は、まだ始まったばかりだった。
しかし、二人が新世界へ踏み出した直後、突如として視界が遷り、その姿が消えていった。
次の瞬間、leon konashと呼ばれる青年がデスクに向かい、PCの前で目を覚ました。
彼の頭の中に、さきほどまで体験していた冒険の記憶があふれんばかりだった。
「これは...一体何だったんだ?」は呟いた。
目の前のPCの画面には、書き途中の小説のファイルが開かれていた。
タイトルは『星の誓いと影の秘密』。
私はその小説ファイルをクリックすると、エリーゼとクリスティアンの物語が最後まで書かれていた。自分でさえ驚くほどリアルで生々しい物語になっていた。
不思議な体験だった...。でもまぎれもなく、かっこいい物語になったと私は確信している。
エリーゼとクリスティアンの物語を無事に書き終えられたことに、一息ついている。
そしてこの物語を世に送り出すことで、私の新たな旅路が始まると感じている。
AIソフト開発の世界に足を踏み入れたばかりの私には、まだ未知の困難が待ち受けているにちがいない。
しかし、この小説の中で経験したように、私にもそうした試練に立ち向かう力が確かにあるのだ。
エリーゼが封じ込められていた力を開放したように、私自身にも開花しつつある可能性が芽生えているのを感じている。
そう、これは私が新時代に挑む物語の序章に過ぎない。
小説の中の魔物は、AIの持つ未知の側面や危険性を表していたかもしれない。
しかしそれらとも渾身の力を尽くして渡り合えば、私たちが目指す新しい世界に辿り着けるはずなのだ。
私は、この物語を胸に新たな決意を抱いていた。
自身の本名をカタカナ表記した"レオンコナシュ"という作者名を名乗ることで、これまでの自分を一新し、新時代への挑戦者となることをここに誓った。
最後のエピソードだけタイトルがつけられていないな。。
「次元を超えた創造主」
レオンコナシュです!お読みいただきありがとうございました!
「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、是非ブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!
作者のモチベーションも上がりますので、ぜひよろしくお願いします!




