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第二十五章 終
「案外あっさりと、妙高の目的の半分が達成されてしまったね。もうじき敵味方識別装置は全て無効化され、全ての船魄は真実を知ることになるだろう。その時にどうなるのか、楽しみだね。妙高のもう半分の目的はとても達成させられそうにないから、これ以上を望むのは流石に無理があると思うけどね。
しかし、これで月虹はある意味では手詰まりになってしまった。これからどう振る舞うのが、月虹にとっては最善なんだろうね。
さて、ここでもちょっとした昔話を語ろう。今回は高雄の過去の話だ。高雄と鈴谷の出会いの物語だよ」