表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/37

第八話~探索前の最終確認~

見に来ていただきありがとうございます。

太陽の日差しがテントを照らす中俺は体が重たくなっているのを感じ、目を覚ました。


「うっ、あれこれは。」


そこには灯が俺の胸の上に被さり、すやすやと寝息を立てていた。

重さの原因はこれか、でも灯の人間羽毛布団みたいになっていてこれはこれで寝やすいな…


「そんなあほなこと考えてないで灯を起こして森林探索を始めないと。」


「灯、灯っ起きてくれ早いうちに準備して探索に行こう。」


灯を揺すっているとうなり声をあげながら頭を上げた。


「おはようごあいまぁす、あれ、どうしてお兄さんの顔がこんなに近くに…」


灯は少し寝ぼけているのかまだ状況を理解できてないのかぼんやりとした顔で状況を咀嚼している。

しばらくすると灯の顔が赤くなっていった。


「わ、わっ、すみません!私いつの間にかお兄さんの上で寝ていたみたいで…」


「あ、あぁ俺もしっかりと眠れたし大丈夫だよ。」


灯は俺の上から退くと翼で顔を覆い、うつむいてしまっている。


「ほ、ほら今日は森林探索もしなければならないし起き上がって準備をしよう。」


「そ、そうですね。食料などももっと見つけられないと一日一食生活になってしまいますしね。」


確かに昨日だけなら問題なかっただろうが食事が碌に摂取できないとなるとかなり辛い状況になるだろうしな…

何かしら食べれるものが見つかるといいのだが…


「DPの方も2P回復しているし温存するのもいいが森探索のために何かしら召喚するのもありだな。」


「1Pはもし森林探索で食料が手に入らなかったときのために温存しておくべきですが、1Pは武器などに交換するべきだと思います。」


「お兄さんは前に出て戦う可能性も高いですし、素手だけでは満足に戦え切れないでしょうし。」


「そうだな、じゃあありがたく俺がこのポイントは使わせてもらおう。」


俺はDP召喚を使用して鉄の剣を召喚した。

それに伴って【剣術】のスキルも取った方がいいだろうな…

そして俺は【剣術lv.1】のスキルを獲得し剣を数回振り回して使用感覚を確かめた。

剣にも重さがある分、【格闘術】のほうが素早い戦闘ができるだろうが、至近距離の戦闘よりも普段は剣のリーチを生かして戦う方がいいだろうしな。


「これで俺の残りSPは5PになったしこれからはSPの獲得方法がわかるまでは温存していかないとな…」


「私のSPも残り6Pだしなにか1つは森林探索で役立つスキルがあればいいですが…」


そういって灯は再びスキル一覧を眺め始め何かスキルを見つけられたのかこちらに顔を上げた。


「これなんてどうでしょうか?この前にはなかったのですが【ダンジョン輸送】というので小さいもの程度だったら登録されているダンジョンコアまで物体や生物をテレポートさせれるみたいです。」


それなら石や木材などの【道具作製】に必要な材料なんかも運びやすくなるし、肉なんかも手に入れば、スキルで輸送できる程度に小さくすればより多くのものも運べそうだな。


「あぁ、じゃあ灯がスキルを取得したら残っているみかんを食べてから森林探索に向かおう。」


「わかりました!ちゃちゃっと取得しちゃいますね!」


そういうと灯は慣れた手つきでスキルの取得を終えた。


「これで森林探索も捗りそうですね!」


「あぁそれじゃあ食事も済ませたら出発しよう。」


俺たちは昨日余ったみかんを食い終え、森へと向かうために気持ちを入れなおした。

この未知の不帰の森では地球にいたころの常識なんて通用しないだろうが最大限気を緩めないほうがいいだろう。


「ここからは何が起こるかはわからないし、なるべく俺の後ろにいてくれ、なるべく【探知】を使用して周りの状況を探るがまだlv.1だしすべてがわかるわけではないしな。」


「わかりました、後ろからの援護は任せてください!」


「あぁ、心強いよ。安全第一で生き残ることを優先していこう。」


「そうですね、うまくいけば亜人族の人々の情報も掴めればいいのですが…」


「それに関しては時の運としか言えないだろう、彼らも数日探したら見つかるような場所に暮らしてはいないだろうしな。」


「根気よく捜索していくしかないでしょうね。今の私たちでは見つけられたとしても助けられるかは怪しいですし…」


「あぁ、俺たちも力を付けていく必要はあるだろうな。」


なるべく早く力を付け、この世界の魔物っていうのに対抗できる力を手に入れなければ。


「だが焦りすぎるのもよくないだろう、この世界の情報がなさすぎるし、すぐにこの世界で暮らしている人々に危機が訪れる訳ではないと信じたいが。」


「そうですね、ひとまずは私たちのことに集中しましょう!ここでの暮らしがよくなればここに亜人族の人々がここに暮らすことになってもいいようにしたいですね。」


「あぁひとまずは森への探索に行こうか。」


「食料なんかが見つかればいいんですけどね~」


そうして俺たちは森の方へと足を向けた。

読んでいただきありがとうございました。


誤字・脱字指摘していただけるとありがたいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ