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閑話~私を守ってくれる人~

見に来ていただきありがとうございます。


昨日は1話しか更新できなかったので今日は3話投稿で…!、ある程度構想は決まっているので時間があるうちは1日2話更新を目指します!(続かなかったらごめんなさいorz)

私は菊野灯(きくのあかり)市立湊崎中の三年生!

来年からは高校生としての暮らしを楽しみに毎日学校に通っていた。


おっちょこちょいな私だけど周りのみんなの支えもあって日々楽しく暮らすことができた。


その日は久しぶりにおばあちゃんの家に電車で向かうことになっていた。

しかし、乗る電車を間違えてしまい気づいたら見覚えのない場所に一人で歩いていた。


一人で来ているためにいつも助けてくれる友達も今はおらず、スマホの地図もGPSがうまく機能しなくて今どこにいるのかが、まったくわからない。


不安になっていると突然風が吹いてきた、こんなとこでこんなに強い風なんて吹くのかなぁ…?

やっぱり今日はなんだかついてないな…


そう私の不運を嘆いているとまだ災難は終わっていなかったと知った。

なにかが壊れる音がし、見上げるとそこには工事中のビルが崩落し今にも鉄パイプや鉄骨なんかが落ちてきそうになっていた。


今日の私はなんてついてないんだろう、おばあちゃんの家に行くだけだったのに、ただ電車を間違えて迷子になっちゃっただけなのに、スマホのGPSが壊れていただけなのに。


自分の不運に嘆き、今から自分が死ぬんだという恐怖でその場から動けなくなっていると、後ろから誰かが声をかけ私を抱え上げて走り始めた。


どうしてこの人は私なんかを抱えて走っているのだろうか、一人で逃げれば逃げ切れるのに、私なんか助けなければ逃げれるのに…


抱えてくれている人は落下した鉄筋などを避けながらここから逃げ出すために走っている。

これなら二人とも助かるかも知れないそう思ったけど抱えている人が何かにつまずいて転んでしまった。

あぁ私がついていないばかりにこの人も巻き込んで死んでしまう。


この人も私なんかが逃げなかったために巻き込まれることを恨んでいるんだろうな。

そんなことを思いながら最後にこの人の顔を見ると、そこには社会人くらいの男性だろうか。

もう助からないとわかっているのにどうにかして生きるために必死になっている顔だった。


今にも上から落ちてきている鉄骨から私を守るために私の上に覆いかぶさり私だけでも守ってくれようと最後まで藻掻いてくれてた。


私っていつも助けられてばっかりだったな、でも最期に命がけで助けられるのも物語のお姫様みたいだな…


あぁ次の人生があったらみんなみたいに、この人みたいに誰かを助けられるようになりたいな…


そうして私とこの優しい人の1度目の人生は終わりを迎えた。


その後は驚きの連続だった、いきなり神さまに転生して亜人族の人々を救って欲しいなんて言われても、私は亡くなってすぐだったし状況がわからず泣き出してしまった。


転生した後も姿が変わっているのに驚いてしまった、手と足は鉤爪になっちゃってるし、背中からは水色の翼が生えてるし、髪の毛も元々の茶髪にいくつか水色が混ざっているし私の体はどうなっちゃんだよ~。


不安になって泣いているとこの人は私を抱きしめて私が泣き止むまで優しく体を擦ってくれた。


その後はステータスの確認をしたりスキルによって魔法なんてのも習得しちゃったり、本の中の世界みたいなできごとでいっぱいだった。


ダンジョンコアなんてのも見つけてこれからの生活がひとまずお先真っ暗ではないことに安心したり、お兄さんが狼の姿になったりして昔飼っていた犬みたいでかわいかったなぁ。


今日はお兄さんに助けてもらってばかりだったな、これからも助けられるだけじゃなくて私もお兄さんに助けられるようにならないとな。


そして今日はもうテントで休むことになり、私はすぐに眠ってしまったのだが、夢を見た。

怖い夢だった。


私の周りにはたくさんの家族や友人がいるのだけどみんな私のもとから去っていく、私がどれだけ手を伸ばしても届かなくて、待ってと声をかけても止まってくれなくて。


でも、怖いだけではなかった。


辛くて、悲しくて泣いていると、一人だけみんなが去っていく向こうからやってきて手を差し伸べてくれた。

その手を掴むと引っ張ってくれて暖かく抱きしめてくれた。

これなら安心して眠れるとその人の胸に寄り掛かった。


読んでいただきありがとうございました。


誤字・脱字指摘していただけるとありがたいです。

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