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第六話~ひと時の安息と能力確認~

見に来ていただきありがとうございます。

「う〜、こうして焚火にテントで食事ってなると小学生の頃に家族としたキャンプみたいです。」


「そうだな。キャンプほど気楽にいてはいられないがこうなってしまった以上何事も楽しまないとな・・・」


「そうですそうです!もうお母さん、お父さんに会えないのは悲しいですがお兄さんもいますし前向きにいきましょう!」


急に事故で死んだって聞いたらみんな悲しむだろうなぁ…。

いや待てよ、俺って死ぬ時に灯を覆いながら死んだから下手したら俺が灯を襲ってる途中に事故に巻き込まれたとか思われないよな…?


そう思うと急に不安になってきたな…大丈夫だよな?あの辺りには監視カメラの一台くらいあるはずだし現実では不名誉すぎる死になってないよな…?


「お兄さん大丈夫ですか?急に顔色が悪くなってきちゃいましたけど?も、もしかしてお腹の調子が悪いとかですか!?」


「あ、あぁ、いや腹の調子は大丈夫なんだが、俺って死ぬ時に灯を覆ってたから掘り出された時、『女子中学生を襲おうとした男が崩落事故に巻き込まれて死亡!』なんてニュースになったら両親もすごい微妙な気持ちになりそうだなと…」


「だ、大丈夫ですよ!もし地球の人たちがお兄さんを悪く言っても私だけはお兄さんが助けてくれようとしたことを誰よりも理解していますから!」


「うぅ~、灯はいい子だね~~。」


「そ、そんなことないですよ。いつも周りの人に迷惑かけちゃっているし、学校ではいつも助けてもらってばっかでしたし。泣き虫ですし。」


「でもみんなに助けてもらえる人っていうのはそれだけ灯には人を引き付ける魅力があるってことだよ。俺だってこの世界に一人きりで来てたら不安で泣き出していただろうし、灯がいるおかげで前向きになれるんだよ。」


「そ、そんなこと言われると照れますね。ははは…。」


お互い照れくさくてすこし会話がぎこちなくなってきたな。


「そ、そういえば獲得したスキルってまだ【初級火魔法】と【飛行】と【鑑定】スキルの確認はしてましたけど他のスキルってまだ試していなかったですね!」


そういえばそうだったな、スキルによってどのくらいのことができるのかを確認せずにいざ使用する段階で使えませんでしたでは命にかかわるからな。


「【読書】や【算術】などの転生時点でもっているスキルは地球にいたころの技能なんだろうが【回復魔法】、【解毒魔法】なんてのは実際けがをするか毒を貰わないと使えないからな…」


「【回復魔法lv.1】はヒール、【解毒魔法lv.1】はキュアという魔法が使えるみたいです。ヒールはHP小回復を単体付与、キュアは解毒魔法のレベル以下の毒を解除する効果があるみたいですね。」


「ならある程度の効果予測はできそうだな、いきなり高レベルの毒をくらうことさえ注意すれば問題はなさそうだな。」


「お兄さんのスキルは試していないのが多いですし、気になるものも多いですからね~。」


【格闘術】なんてのは体を動かしたときに格段とキレが増しているしlv.1でこれならレベルが上がったときの成長も十分期待できるな。


「わわわっ、すごいですお兄さん!プロの格闘家みたいです!」


「スキル1つでこれだけ変わるものなんだな…

 種族が変わって力もついたせいか地球にいたころじゃ考えつかないな。」


これなら灯を守りながら前に出て戦うこともできるだろうな。灯は何があっても守り切らなければ。


「【道具作製】は材料を消費してレシピから道具を作ることができるし、自作アイテムも作れるようになるみたいです。」


【道具作製】のメニューを開くとそこには作成可能なものの一覧が乗っていた。

木製、石製の剣や斧、槍などから簡単な家具などまでそろっている。


「さすがにlv.1だとまだ作れるものも少ないな。」


「でも今の段階で必要なものもたくさんありますね!」


「あぁ、明日の森林探索では材料集めを優先したいな。」


石や木材を中心に今の生活環境をよくするためにも物資の収集は第一目標だろうな。


「【隠密】や【探知】ではどんなことができるのでしょうか。」


試しに【隠密】を意識してみたが使えてるのだろうか?


「目の前に立っているのにお兄さんのことを少し認識しずらくなったかも…?」


それなら森の中とかだったら姿を隠して獲物を狩るなんてこともできそうだな。


「次は【探知】だが、どうやって確かめようかな…」


「でしたら、私がテントの裏に隠れるので右か左どちらよりにいるか当ててみてくださいよ!」


そういって灯はてこてことテントの裏まで歩いて行った。

鳥のような体になったからか少し足取りも慣れるまで覚束ない感じになってしまうだろうな。


灯がテントの裏まで行ってから俺は【探知】を発動させるため意識を切り替えた。

感覚的に周囲の地形や物体なんかがなんとなくだがわかるようになったな。


「左側だ。」


「お~すごいですね!じゃあ今度はどっちかわかりますか?」


そういうと灯の気配は左右を往復した後止まった。がこれは…


「真ん中にいるな?」


「えへへ~、ばれちゃいましたか。」


そういうと笑いながら灯はぴょこんと顔を出した。


「この体だと歩くのも一苦労ですね~。えいっ。」


そうすると灯は翼を広げてこちらの方へと向かってきた。


「わわわ、やっぱりまだ上手に飛べそうにありません!受け止めてくださーい!」


両手を広げ、飛び込んでくる灯を受け止めた。


「えへへ、ありがとうございます~。」


「ああ、灯は上手に飛ぶ練習も必要になってくるだろうな~。」


空を飛ぶことができればこの森のどこかにいる亜人族の人々を見つけることにも役立つだろうしな。


「自由に空を飛べるのも夢がありますね!」


後残っているのは俺の≪種族スキル≫の【嗅覚】と【狼化】か…


「【嗅覚】はなんとなくだが匂いについて敏感になった気がするが【狼化】はどうすればいいんだろうか。」


「【鑑定】の説明には変化することによって身体能力の上昇と書いてありますが…」


【狼化】の技能を使うために力を意識すると体が熱くなり始めた。


読んでいただきありがとうございました。


誤字・脱字指摘していただけるとありがたいです。


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