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異世界管理者~世界の管理って神様じゃないんですが?~  作者: 虚繰忌廻
1章 神様誕生?!
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05 英雄職⋯⋯ではないけど(後)

後半説明と化します⋯⋯。


さて、頭のおかしい実質神様に異世界に飛ばされ、頭のおかしいステータスのせいで要らないトラブルを起こしてしまった俺。

現在冒険者ギルドの執務室にいます、去りたい。


「初めまして、私が冒険者ギルドディアス=オーリア支部ギルドマスターのカロス・オクノスだ。よろしく」


「星橋衡だ、こちらこそよろしく」


見た目は30代後半だろうか。筋骨隆々ではなくむしろスラリとしている。だがオーラ⋯⋯威圧感がひそひしと伝わってくる。

雰囲気に呑まれそうだ。俺は静かに唾を飲み込む。


「君をここへ呼んだ要件だが、単刀直入に言おう。君は“勇者”なのか?それとも“賢者”か?何かしらの英雄職に就いているのか?」


勇者⋯⋯だって?英雄職?一体なんの話をしているんだろうか。そもそも職ってことは職業としてステータス表示されるはずだよな。


「英雄職は知らないが、少なくとも今挙がっていた職業には就いてないな」


「そうか。

英雄職というのは人類の危機に対抗できる者でな、逆に言えばその職業に就いた者が現れるということは災厄が訪れることになる。

だから警戒したというわけだ。」


「なるほど、だが職業は元から与えられているものなのか?」


「いや英雄職に限る話だ。

英雄職は先程言った通り人類が太刀打ちできない危機を乗り越えるために神が設定した祝福(ギフト)と言われている。祝福は生まれる前、魂に与えられるため、ステータスに既に職業として表示される」


「神⋯⋯か。なんだか胡散臭い話だな」


「ハッハッハ、確かにそうだな。

何分英雄職は謎が多くてな、まだ完全に言い切れることがないんだ。

それに“勇者”に関しては伝承や文献として知っているだけで確認されていないからな」


勇者がいるということは魔王も存在するのだろうか。魔法を極めた大賢者とか剣を極めた剣聖とかいたら面白いだろうなぁ。


しかし一番気になるのは"神"だな。

俺の会った─一人しかいないが─神は管理者であったし、事実神は存在しなかった。この世界の管理者は俺であり"神"がいるとするのなら、それは魔王と似たような存在なのかもしれない。神獣や悪魔がいるとしたら似たような感じで存在できそうだ。


もし神がいて人類の敵に回ったら人類に勝ち目はないな。ま、推測なんて意味のないことは止めて取り敢えず今できることをやろう。


「俺は英雄職に就いてないしステータスにも職業はなしと書かれている。だから俺を冒険者登録してくれないか?」


「そうか、疑ってすまなかった。さっきも言ったように英雄職は不明なことが多いんだ。ステータスの高さや文字化け、あるいは本人以外は見えないようになっていることも考えられるから疑いの目を向けてしまった。改めて、冒険者ギルドは君を歓迎する!」


「こちらがギルドカードとなります。A〜Eのランク分けがされており、Aに近づくにつれて高ランクとなります。高ランクだからといって何か拘束されることや義務が発生することはないのでご安心ください」


受付嬢がギルドカードを渡す際にそう説明してくれた。


「ありがとう」


俺は執務室を後にした。

さてまずは依頼を⋯⋯っとその前に図書館的な場所に行かないとな。


アレガスやギルドマスターたちの話だけではこの世界のこと、特にステータスやスキルについての知識が十分に得られない。攻撃手段も覚えないといけないし図書館に行って情報を探すのが一番効率が良い。


受付嬢の話通りにギルドから少し歩いた場所に大きな建物───教会大図書館があった。

膨大な書籍を扱う図書館であり、名前に“教会”とあるが使われなくなったものを図書館にしただけで深い意味はないんだとか。事実教会のような造りをしているため有力な説であるが、何故かこの建物の経緯を書き記した書物などがない。


話を戻そう。この図書館には予想通り歴史書の他にステータスやスキルに関する書物、さらには魔導書まであった。魔導書と言っても高度なものは危険なため置かれていないらしい。


「この世界について調べてみたがこれは当てにならないな」


この世界は古の時代、人間界の勇者と魔界の魔王による《人魔大戦(じんまたいせん)》と呼ばれる戦いがあった()()()。らしいというのは勇者や魔王の存在が伝承などの曖昧な形でしか知られておらず、真実が分からないからだ。そしてその人魔大戦により人間界と魔界の国境線が隔たれることとなり、世界が二分化されたのだとか。その名残として人間界と魔界の境界線には断崖絶壁が続いている。


現在では獣人や蜥蜴人(リザードマン)などの亜人や魔物が住んでいる。しかし近年では魔物の活発化により亜人の移住、さらには魔界から溢れてくる魔物の量が増えすぎていることが問題になっている。

似たような事例として《迷宮(ダンジョン)》の異常発生(スタンピード)がある。迷宮は洞窟や遺跡などに現れる不思議な場所であり、内部は階層構造になっていて魔物がいる。その魔物が迷宮内から溢れ出す現象のことをそう呼ぶ。


気になったところはこれくらいで他のものはあまり大差がないようだ。因みに種族、特に神などについては絵空事ばかりで詳しいことは分からなかった。


さて、お次は大本命のステータスとスキルについてだ。


前中後のほうが良かった気がする()

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