番外編 女としての日常
読者の皆久しぶりだな優理だ。あいも変わらず性転換なんてアレなジャンルが大好物のアホ作者の作品をワザワザ読んでくれてありがとうな、今回もまぁ番外編だがまあよろしく頼むわ
世界って奴はご都合主義だと俺は思う。
俺が女になったことであらゆる環境が変わった。
学校では転校生扱いになり、家では兄と叔父の視線が嫌らしいものに変化した。
学校はあれだ…色々面倒なので転校生扱いにしたわけなのだが…ばあさんと校長は事情を知っている。
まぁ話さなきゃ転校手続きもできないから仕方ないか…
こうして徐々に俺は女に染まりつつあった。
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「優理、あんたやっぱ筋がいいね」
女としてこの学園に転入してきたという事にして早くも3週間がたったある日の放課後、俺はテニス部の顧問のばあさんのコーチの下練習に励んでいた。
「まあな、女の方が体が柔らかくて動きやすいから寧ろあたし向きだしな」
ここ最近で俺は自分の事を俺からあたしというようにした。なんてことはない一人称を変えただけだ
「今日は一段とキレもいいみたいだし今度の県大会じゃ結構いい線いけそうじゃないか」
男ではなくなった俺のことをテニス部ではばあさんと梨華だけが事情を知っており、結果として俺は男子部から女子テニス部に移動した。
女子の体はやはり男の時ほどスタミナもパワーも落ちてはいるが柔軟性とバランス性は今の方が良いのだ。
俺は元々テクニック派だったから男よりも女の体の方が寧ろやりやすい
「ほい!っと」
反対のコートへ強力なスライスのかかったストロークを打ちながら前に出る。
相手はなんとかボールを打ち返せたが山なりに返ってくるボールはまさに絶好球
上体をしならせながら全身のバネで高く舞い上がった俺は相手の反対側へ強烈なスマッシュを放ちチェックメイトをかけた
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姉御肌な男前の美女として寧ろ男の時よりも人気が増したみたいだ。男からのラブレターが馬鹿みたいに増えたのはまだ分かるが、女子からのラブレターが一向に減らないというのはどうなんだろうな…
俺が元は男だったなんて誰も思わないんだろうなきっと
それはともかく最近棗の様子がおかしいんだよな…梨華に何か知らないか聞いてみたら
「内・緒♪」とはぐらかされた
もしかしてあいつ…誰か好きな奴でも出来たのか?
優理「いよいよか…」
作者「次回からクライマックスに向けての準備が始まるよ〜」
棗「早いね」
ジョシュア「俺の出番が余りにも少なくないか!?」
作者「まぁ空気は無視して…義理の兄正の悪逆非道な魔の手の前に優理の運命やいかに…?」