表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

地下鉄から。

作者: 足元 ノリヲ

友人から聞いた話。

終電近くの御堂筋線。イヤな空気は乗った時からあったそう。

乗客は多く、座席は座れるか座れないかくらい。ちらほらと立っている人がいるかな。

友人は酔い覚ましもかねて座らずに立っていた。ずっと続くイヤな空気は変な酔い方をしたかなぐらいに思っていた。

イヤホンをしてスマホを触っていた。溜まっているLINEの返事をかえしたりして。

本町を超えて、イヤな雰囲気は強くなる。梅田を超えて立っているのも辛くなるぐらいだった。

ただ、そのころには座席はいっぱいになっていた。

友人はここでイヤな空気に気づく。視線だ。誰かに見られている。ひどくイヤな見られ方をしている。

左右の人を見ると友人と同じようにスマホをいじっている。中には眠っている人もいる。

視線は感じる。だが、周りをどんだけ見回しても友人を見ているような人はいない。

酔っているな。友人は外を見る。電車はちょうど、中津を超えて地上に出たところ。

乗客達の姿が深夜の暗闇をとおし窓に反射した。

友人はここから先は覚えていないとのこと。

ただ覚えていたことは窓にうつる乗客全員の視線。

ニヤニヤと笑う乗客たちの顔だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ