9話:御岳山での宝探し1
1981年5月20日水曜日に、朝7時に虎吉は、池袋のマンションを出て、
JR線に乗り新宿駅で、中央線快速に乗り換えて、立川駅で、青梅線に乗り換え
、9時過ぎに御嶽駅。そこから、ケーブルカーの滝本駅までバスで10分、
ケーブルカーで 御岳山登山口まで15分で到着した。
その後、御岳ビジターセンター沢、滝、川は、あるか聞くと、滝が2ヶ所あると
言われた。山道を進んでいくと、七代の滝と言う、小ぶりの滝があり、その先に
綾広の滝と言う、七代の滝よりも大きく、上流は清流が流れていると教えてもらい
、お礼を言った。
御岳山登山口から御岳山『武蔵御嶽神社』まで徒歩20分。武蔵御嶽神社は、
立派な神社で、多くの人で賑わっていた。この神社から天狗岩まで徒歩60分。
ここからは、今までの風景とは一転し、森の中へと入って行きます。天狗岩まで
の道中は、「長尾平」「七代の滝」を楽しみながら、天狗岩を目指す。
道の分岐を「七代の滝」方面へ向かい、歩き始め「七代の滝」に到着した。
ここは、小ぶりの滝で、何かを隠せるような場所ではないと感じた。そこから
急坂はしごを登ると天狗岩に到着した。天狗岩からもう一つの滝、綾広の滝へ
向かうため分岐標識を岩石園方面に向かうと少し下りが続き苔むした岩と
清流が現れた。
まさに、こういう所に、お宝は眠っていると考え休憩する振りをして大きな
岩に腰掛け斜面の全体像を見て流れる清流の向こう側が怪しいと考えて道から、
沢沿いを道から離れる様に左側に10分程、登っていくと登山道から見えない
場所になり声も、ほとんど聞こえなくなった。
ここが怪しいと重点的に岩をくまなく慎重に調べていくと大きな岩に何か傷が
ある場所を見つけ刷毛と虫眼鏡で確認すると↑の矢印マークだった。そこを更に
登ると清流が小さな小川になり岩も小さい物になってきた。少し行った所に、
また、小さめの岩に何か小さな傷みたいな物が見て、声を十分に手で剥がして
水で岩の表面を洗うと←の矢印マークだった。沢の左斜面を行くと3つの岩が
、何か、不自然な形に思えた。
そこで、その小さな岩を登山靴で蹴って、動いたところで掘り起こすと、
3つの岩の下に沿い横30cm、縦15cmの竹で編んだ薄い買いもの籠の
ような物が出て来た。その中に麻袋が入っていて、その中に厚手のビニールの
袋で2重、3重にくるまれていた。全部を剥がしてみると明るい茶色の変に、
たわんだプラスチックの板のようなものが入っていた。
それを持参した小タオルできれいに水や汚れを拭き取り、リュックサックに、
タオルや、着替えを緩衝材のようにして、くるんで、竹籠は、足で小さく折って、
麻袋とビニール袋を持参したゴミ袋に入れた。そして掘り返したところを丁寧に
戻して、掘り返したのを気づかれないように、濡れた泥とかけて、登山靴で踏み
固めて、落ち葉をかけて、3つ小さな岩をあった様に並べて、しっかりと
埋めて直した。