表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

第二陣:少年と少女と。

「アンタ、名前は?」


 俺は目の前に立つ少女に言う。

 ……まったく。コイツがこんな時に神社に来ていなかったら……。

 そういや、そもそもこんな場所に何の用があって?


「人に名前を聞くときは自分からだよ」


 俺の思考を中断させて、少女の声が脳内に響く。

 よく通る声をしているな。女優にでもなれるんじゃないか?

 ……そんなぼやきはほっといて。


「……アラン。アラン・エンディフ」


 俺は静かに言う。それを聞いて、少女も満面の笑みになる。

 風が吹き、木々が揺れ、葉が落ちた。まだ、紅にもなりきっていない、夏の葉。


「私は……イノ。イノ・ユクラシャトって言うの!」


 どうやらコイツは人に自己紹介するのが好きらしい。

 良く言って目立ちたがり屋、悪く言って考えの浅い女。

 ……変な例えだな、済まない。


「さぁ! 自己紹介も終わったことだし、早速旅に出かけよう!」


イノは勝手に一人で盛り上がり、エイエイオーなんて言っている。当然だが、そんな気、まったくない。


「……誰がお前と旅に出るなんて言った。でたきゃ一人で出ればいいだろ」


 しかし、イノは激しく抗議してきた。


「駄目ッ! まださっき助けてもらった事のお礼を返してないもの」


 本当にしつこい奴だな。しかも、さっきから右手の感覚が無いと思ったら、コイツが掴んだままだったのかよ。


「しつこいな。礼なんていらないって何度も言っただろ。早く離してくれ。こんな所で時間食ってる場合じゃない」


 実際には、嘘だ。別にいつ町から出ようと関係ない。だが、一刻も早くこいつから逃れらたい。

 イノは、急に俯いてしまった。しかし、俺の手は握られたまま。


「……どうしたら一緒に連れてってくれる?」

「……。どうしてそこまで俺に付きまとう? 理由を聞かせろ。そうすりゃ気が変わるかもな」


 その一言で、イノはピーンと起きた。それはもう、大気を振動させるような勢いで。

 俺の身も危なかったぞ、今の。


「ぜひとも聞いて! 絶対聞いて!」


 何をそんなに必死になっているのやら。仕方ない、聞いてやるか。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 イノのお話によると、昔からイノは両親に捨てられ、一人で生きていたらしい。それで、住処がここ、神社。

 当然の事だが、金なんて無かった。働こうにも働き手が無いし、食事もすべて万引き。すごい盗賊じみた生活だ。

 ある時――て言うか今だが――イノは旅に出たいと思っていた。だが、一人で旅に出るのは危険だし、まず金が無い。それで、諦めかけた所、突然あの魔物に襲われた。それで、運悪く俺が助けてしまったと。





 ……なんて意味の無いお話なんだ! 悲しいにも程がある!




「……何て言ったらいいか分からんが……しょうがねぇ。しばらくはついてきてもいい」

「えっほんと!?」

「ただ、気が向いたらそこら辺の町に置いて行く。いいな?」

「そのときが永遠に来ない事を誓ってあげるよ♪」

「……」







 そんな訳で、俺アランは、馬鹿怪力少女、イノと旅をする羽目になりました。

 これからどうなるか、果てしなく心配だ。

マウスが壊れそうです。


どうも。四重奏です。

書くことがありません。

……。


では、また次回。



……こんなんでいいのかw

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ