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きっと僕の夢になる。  作者: イフジタダヒロ
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夢見る少年 PART7

 ユメは転げ落ちたソージの生首を拾い上げて微笑しソージに質問する。

「ふふ、兄さんどんな気分?」

「とても怖い気分。」

ソージは大粒の涙を流した。

「兄さん、あたし凄く遠い過去に兄さんに裏切られた気がするの。これはその仕返しよ。」

 ユメは前世の忌々しい記憶のビジョンをソージに見せる。

それはユメが死刑でギロチンにかけられる週間だ。

「兄さん、兄さん、助けて兄さん。」

ユメは死ぬ間際まで「兄さん助けて」と連呼していた。

ソージはユメが「兄さん」と呼ぶ人物の顔を見て驚愕する。

自分にうり二つだったからだ。

 今のソージがユメに聞く。

「昔の兄さんとあたしだよ。

ユメは悲しげである。

「もう、裏切らないって約束してくれる?」 

「約束する。だから助けてくれ。」

ユメはソージの生首を地面にたたき落として大笑いしたかとおもうと、今度はすごい剣幕でソージの生首を蹴り飛ばし大声を張り上げる。

「誰が許すかバーカ。」

そしておもむろに巨大なハンマーを振りかざしてソージの生首めがけて振り落とす。

「やめてくれ…。」

ソージの一言はかき消され、ドンとハンマーが地面を打ちつける。

 ユメは潰れてぺったんこになっているソージに対し悲しそうに囁く。

「兄さん、あたしまだ憎しみはあるからね現実の世界でたっぷりと兄さんの人生を不幸のどん底にしてあげるから。」

そして高らかに反り返りユメは笑う。

「あははははははは。」

ソージの運命は着実にユメの手の中で踊らされていくこ事となる。


 現実に戻ろうか。

「うあー。」

ソージは汗だくで起きあがる。

「夢か…。」

ソージは考え込む何でこんな怖い夢を見たのだろうかと。

「兄さんおはよう。」

ユメが隣の部屋からなにくわぬ顔で挨拶をしてきた。

「おはよう。」

ソージは怯えた様子で挨拶を返す。

ユメは怪しくクスクス笑っていた。

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