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きっと僕の夢になる。  作者: イフジタダヒロ
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夢見る少年 PART5

 ユメは湯船の中でお湯を手ですくいそのお湯をチョロチョロ垂らしながら独り言を小さな声で囁く。

「ソージの奴と、あたしが出来ている…。そんな事あり得ない。」

バシャンとお湯を叩きユメは湯船からでてシャワーを浴びる。

頭を洗いながら考え込む。

「もし、ソージが本当にあたしの事を幸せにしてくれるなら、あたしはソージをこのまま不幸におとしていいのか?」

シャンプーを洗い流すと、ユメはトリートメントで肩まで伸びた髪をなじませるながら、また考え込む。

「ここでソージを不幸にする事をやめれば、あたしは何を楽しみに生きたらいいのかわからない。」

トリートメントをゆすいでシャワーを全身に浴びユメは更に深く考え込み結論にいたる。

「ソージがあたしを裏切らないか夢の中で試すしかない。」

 ずいぶんと長風呂になってしまったユメは女性職員に声をかけられる。

「いつまで入ってんのソージ君が待ちわびてるわよ。」

「すいません今出ます。」

ユメは体を拭き急いでパジャマに着替え風呂をでる。

「ドライヤーは洗面所にあるから使ってね。」

女性職員はユメを洗面所に着れて行きソージを風呂に入れる。

処刑されるのはどうやらユートみたいだ。

 ソージが風呂から出た頃ユメは二号室で布団の中に入って寝る準備をしていた。

一号室に戻ったソージに壁を挟んで話かけるユメ。

「兄さん壁際に布団を敷いてくれない?」

「え、いいけどうして?」

「なんか壁で挟めてはいるけどその方が一緒の部屋に寝てるみたいで楽しいじゃない。」

当然ユメは、ソージの夢の中に潜入しやすためなのだがソージは勘違いする。

「それってつまり俺と一緒に寝たい願望あるの?」

ユメは顔を赤らめ少し怒鳴り口調で、壁越しに親指を下に向けでツンとした。

「勘違いしないでよね。」

「あれ、照れ隠し?」

「寝る。兄さんも早く寝てね。おやすみ。」

 ソージはドキドキしていた。

壁越しとはいえ女の子と一緒に寝るなんて。

しかも相手はユメ。

「やべ、あそこが…。」

ソージは興奮していた。

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