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きっと僕の夢になる。  作者: イフジタダヒロ
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夢から覚めて PART6

「やはりそういうことだったのかユーミ?」

「ウチの予感が当たった。」

「今頃、気づいたところでお前たちにあにができる?」

ユーミと対峙するユートとマイコ。


ミーユは革新めいたことを言う。

「お前たちの能力は相手が寝てないと意味がないだろ?」

「そうだ、お前の言う通りだ。」

「でも、それは逆に寝せればこっちが優勢。」

マイコも確信をつく。


「どうやって俺を寝せるつもりだ?」

ユーミは笑いながらユートたちにジリジリとマイコに近寄る。

「危ないマイコ。」

「遅い。」

「きゃっ。」

マイコは幻覚の餌食になってしまった。


「やめてお父さん。」

どうやらマイコは父親の幻影を見ているらしい。

それは忘れもしない虐待の日々。


ユーミは相手が一番恐れているものの幻覚を見せることが可能である。

「おやおや、父親が一番怖いものとはお気の毒。」

ユーミは面白くて仕方ない。


「なにがおかしい?」

ユートが拳をあげて振り落とす。

それを合気道で受け流すユーミ。

「いってなかったかな?俺、合気道やってんだよ。力ずくで俺を眠らせるのはまず無理。」

クスクス笑うユーミに怒りを隠せないユートはまた7拳を突き上げる。

「無理だって。」

簡単にかわされてしまう。


そのころ、ソージとユメは夢の世界で戦っていた。


これは夢である。

「ユメもういいだろう?」

「あたしの復讐はまだ終ってない。」

「ユメ、わかってくれ。お前を必ず幸せにしてやるから。」

「また嘘をつく。」

ユメは夢の操作をはじめた。


そこは中世ヨーロッパ。

「ここは?」

「兄さんとあたしの前世の世界よ。今か ら行われるのはあたしの処刑。」

「なんで?」

「お前が裏切ったからだ。」

ユメは感情的になり、一瞬夢が崩壊した。


乱れる夢のビジョン。

「ユメ、お前…。」

何かをつかんだソージはユメをワザと怒らす。

「誰がお前を幸せにするかよ。」

「やっぱり裏切るのね?」

「そうさ。」

「許さない。」

またしても夢の席は崩壊する。


三年前に気付かなかったユメの弱点。

ユメが感情的になれば、夢の世界は崩壊をはじめる。

ソージは勘が良いのかそれを理解した。


「ユメ、お前なんか死んでしまえよ。」

尚も挑発するソージ。

「許さない。」

ユメは周りが見えなくなっているのか世界の崩壊を気にしていない。

ソージは今がチャンスとユメを抱きしめて夢共有の力を使う。


「これが僕の夢だ。一緒に幸せになろう。」

そこは月面。

青い地球が見える。

「きれい。」

「ユメ、俺はお前を幸せにしたい。」

これ以上人を不幸にしても自分が幸せになれない事をユメはわかっていた。


「でも、ここまできた以上はあたしの復讐を続けるしかないじゃない。」

「もっと素直になれよ。」

ソージはユメの頬を軽く叩き、そしてユメを抱き寄せてソとキスをする、

月面でのキス。

夢の中であれすてきなシチュエーションに涙を流すユメ。


1分続いたキスお互い静かに目を開けて見つめあう。

「好きだよユメ。」

「兄さん…あたしも三年前からずっと心の中で思ってた。けど、復讐が頭の中を巡って素直になれなかった。」


これは現実である。


「サンプルが目を覚ましました。」

「ジロウ博士に連絡を…。」

スタッフたちがジロウに携帯で連絡を取ろうしたときソージが起き上がりユメを連れ治療室から逃げ出した。


「研究室から嫌な気の流れを感じる。」

「僕も思ってたところだよ。」

急いで研究室に向かう二人。

そこで見たものは悲惨な光景だった。

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