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きっと僕の夢になる。  作者: イフジタダヒロ
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エピソード1 夢の世界で。

 ソージ達の安楽死…そうされたのは三年前の話。

ここは、とある科学施設。

表では夢の研究をなりわいとしているが、裏では、ソージ達を植物状態で保管している施設である。

 三年前の、あの日討たれた液体はただのビタミン剤だ。

当時、ソージ達にビタミン剤を討った医師がここにいる。

名をジロウ。

 ジロウは当時所長にビタミン剤を討ってくれと頼まれていた。

そしてあたかも殺害したように見せかけ、この裏研究施設にソージ他とを保管したのである。

今はソージ達の見る夢をスクリーンに映せる機会を開発して、ソージ達の滑を監視している。

科学で能力者の夢をコントロールするマシンを開発している段階だ。

 あの日、一部始終を見ていた少年がいた。

その少年は「自分の夢を他人に受け渡す」能力を持っていた。

これを、「夢授与型」とジロウは名付けた。

 その少年、性格はおとなく正義感がやたら強い。

パッっと身はごく普通なのだが悪人をみると異常になる。

 町中で騒ぎは起こった。

「テメェ。タバコのポイ捨てしたろ?」

「ああん?」

チンピラ風の男と、制服を着た男子高校生がいがみ合いをしていた。

「タバコ返すぜ。」

「熱い。」

その、高校生はタバコを捨てたチンピラに、まだ火が付いていたタバコをチンピラの額で消した。

「テメェ、ただですむと思うなよ。」

当然チンピラは殴りかかってきた。

しかし、少年は合気道の技でチンピラを倒す。

「覚えてやがれ。」

「忘れ物だぞ。」

チンピラが捨てた空き缶を投げる少年。

空き缶は見事チンピラの後頭部にヒット。

「くそー。」

チンピラは泣く泣くどこかへ姿を消した。

 この少年名を「ユーミ」と言う。

年は17歳。

この、少年こそが「夢授与」を持つ者である。

 ユーミは山道を自転車で登り裏研究所に行く。

通行許可証はカードキーを持っており警備員に止められる事はない。

何せ重要人物だからである。

 ジロウはユーミの遅いご到着に怒る。

「10分も遅刻だぞ、何をしていた?」

「チンピラの相手だよ。」

「また、お前は。」

ユーミはそんなジロウに対し一言。

「俺が降りたら困るよな?」

ジロウはハっとして逆に頭を下げる。

「すまんかった。」

17歳の少年に40過ぎの大人が頭を下げたのである。

そこまでユーミはこの機関で能力者として地位が高いのだ。

「しかし汚ねぇ夢だな。何が宇宙旅行だよ。」

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