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きっと僕の夢になる。  作者: イフジタダヒロ
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夢見る少年 PART3

 ユメは更に追い打ちをかけるように、ソージに抱きついて嘘泣きをする。

「兄さん、日本から離れないで。」

これを見たハルマは予定にはなかったシナリオに慌てふためいて、ユメを強引にソージから引き離して、ソージに問いただす。

「ソージ君どういうことですか?」

ユメは顔を下に向けにやりと笑う。

だがハルマの問いにソージは真剣な眼差しで答えた。

「ユメと約束したんです。ユメはユート達にいじめられてて、俺ユメを守るって決めたんです。」

これはソージの想定外言葉にユメは困惑する。。

「どう言う事なの兄さん?」

「ユメ、俺宇宙飛行士がユメで今まで頑張ってきたけど、これからは君を幸せにするように生きていくよ。」

 そんなソージに対しハルマは眼鏡をクイっと指で上げてとんでもない事を口にした。

「それはいけません。ソージ君にはこの施設の誇りになってもらいたい。」

ハルマはソージを自分の名誉の為の礎になってもらう気でいた。

そして、ハルマは静かに椅子に座りコーヒーを啜り言葉を続ける。

「正直この施設は問題児ばかり抱えって世間から冷ややかな目で見られているんですよ。あなた達も知っての通りユート君には参っています。あなた達の先輩にあたるオーディは見事に警察に捕まりましたね。新聞の見出しにもなりました。」

 また、所長はコーヒーを啜り一息入れ話を続ける。

「残念でならない…レイプしたうえに殺人。」

そして所長は真意をソージに打ち明けた

「ソージ君あなたは医者にでもなりノーベル賞をとって、この施設の汚名を挽回するための道具になりなさい。」

ソージはそれを切り捨て机を蹴り今までには想像も出来ない大声を張り上げて所長に言い放った。

「俺はあんたの名誉を守るために生きているんじゃない。」

所長はそれに対し鼻で笑い立ち上がってソージの胸ぐらを掴み拳を突き上げ殴ろうとした。

ユメは面白い事になったと暫し観察する事にした。。

「バカですよあなたは私の言うことを素直に受け入れていれば良かったのに。」

念のためハルマは、この施設で一番の暴力職員の安堂を呼び寄せていた。

あろう事か二人でソージに体罰を与える。

それを見たユメは父親からの暴行を思い出して止めに入る。

しかし男性二人の腕力にはかなわずに突き飛ばされてしまう。

ユメはトラウマを思い出しパニック状態に陥る。

「やめて、お父さんやめて。」

頭を両手で抱え激しくふるうユメ。

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