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きっと僕の夢になる。  作者: イフジタダヒロ
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夢見る少年 PART2

 ユートは舌打ちをしながら机の脚を蹴りフロアから立ち去った。

「ち、覚えとけよ。」

ユメはそんなソージに対して抱きついて心にもないお礼をする。

「兄さんいつもありがとう。」

「ユメは俺が守るからな。」

ソージはユメをそっと抱きよせる。

ユメは内心気持ち悪いと思っていた。

「うー、キモい、キモい。」

が、ここで本性をさらけ出すと今まで積んできたソージへの信頼が損なわれるので、ユメは我慢してにこやかに笑顔を振りまく。

 これは信頼させておいて後から裏切って落胆させるユメの作戦だ。

そうと知らないソージはユメのその笑顔を見て臭いセリフ。

「ユメの笑顔好きだな。」

「どんなけだよこいつマジあり得ないし。」

ユメはまた内心どん引きする。

そしてソージの胸を押し離れる。

「ユメ?」

「あ、誰かきたらまずいし。それよりも兄さん所長室いかなくてもいいの?」

「そうだった。」

ソージは慌てて走り別館の所長室に行く。

ユメはこっそり後をつける。

そして、ソージを洗脳した。

 所長室内ではソージがハルマの話を真面目に聞いていた。

「ソージ君、おめれたい話だよ。よく、ここまで頑張ったね。」

「所長さんや他の職員さんのおかげです。」

ソージは深々と頭を下げて感謝の言葉を並べる。

そんな、ソージはユメに洗脳をかけられており自分では理解しがたい発言をしてしまった。

「とても、嬉しいのですがこの話なかったことに。」

「は、何を言っておるのだね?」

ハルマは聞き返す。

「この書類なんかこうです。」

ソージはおもむろに立ち上がりあろう事か大学の推薦状をシュレッダーにかけておじゃんにしてしまった。

「君、なんて事を?」

ハルマは当然ごとく立ち上がり机を叩き、ソージに怒鳴る。

「お前は何をしたかわかっているのか?」

その瞬間にソージの洗脳は解かれ、ソージは我に返りシュレッダーの中をみて落胆すし地面に顔を埋め悔し涙をながした。

「俺はなんて事をしてしまったんだ。」

そんなソージを見てハルマは優しく声をけて背中をさする。

「君疲れているのかね?」

 ユメはそれをドアの前で聞いてクスっと笑っていた。

そしてタイミングを見計らい所長室へ突入する。

「所長さん全てはあたしを守るためにやったことなんです。許してあげてくらさい。」

白々しいにもほどがある。

ユメはソージを追い込んだつもりだった。

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