表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
きっと僕の夢になる。  作者: イフジタダヒロ
19/47

夢見る少年 PART18

 ソージとユートが後ろを振り向くとタケルが背後にいた。

「タケル先生どうしてここに?」

ソージが愚問する。

「言っただろう俺は他人の夢の中に入り込み、その夢をあやつれるとな。」

「でも、ここが夢の中って本当なのか?」

「なら、ユート逆に質問しよう。この、どこまでも続く草原が夢ハウスにあるか?」

タケルの言葉はソージとユートを納得させた。

紛れもなく二人は夢の中にいて、それを操る能力を持つタケルがいる。


 その頃、現実の世界ではユメが何か悪巧みをしていた。

これは現実であり夢ではない。

「あら、おもしろいタケル先生も夢操りの能力を持っていたなんて。」

「あなた、どこから?」

ジュンコはどこからとも現れたユメに動揺する。

「ふふ、夢を感知したから来たのよ。鍵は所長さんから貸してもらったの。」

「まさか、あなた所長も洗脳して手下にしているの?」

「正解よジュンコ先生。」

「何するつもり?」

「そうね、タケル先生には死んでもらわないと困るわね。」

「させるもんですか。」

 当然、腕力では不利なユメだが兵隊を予め用意していた。

安堂だ。

ユメは安堂までも兵隊にしていた。

「安堂先生、ジュンコ先生を押さえつけておいてね。

「御意。」

「く…。」

当然ながら腕力では安堂に刃向かえず押さえ込まれるジュンコ。

タケルは寝ていてこの事に気がつかない。

「タケル先生起きて。」

ジュンコは大声を出してタケルを起こそうとする目を覚まさない。

「じゃあ、グッドナイト。そして夢で会いましょう。」

安堂はジュンコにムリヤリ睡眠薬を飲ませた。

「く…。」


 ユメの夢の操作が始まる。

これは夢である現実ではない。

「ようこそあたしの夢の中に。」

「どういうことだ?」

タケルはユメとジュンコの登場に動揺して冷や汗を額に浮かべる。

「ユメ、君も夢の中にきて夢を操れるんだね?」

「バレてたのかな?」

ユメは一瞬焦りはしたが期を取り直して夢の操作を開始した。

だが、タケルも負けじと夢の操作をしようとした。

しかし、ユメの能力には一歩及ばず、ユメの方が勝この夢の世界はユメのものとなった。

「くそ、俺の方が劣ったか。」

「残念ねタケル先生。」

ユメは怪しく笑ったかと思うと、突然おなかを抱え大笑いする。

「あはは、無様で仕方ないわ。」

「ユメこんな事はもうやめるんだ。」

ソージが割って入る。

「兄さん、あたしの計画からは誰も逃げれないのよ。タケル先生が夢操りの能力持ってたことは誤算だったけど。」

「誤算だった?」

その時タケルがニヤリと笑う。

「何を笑ってるの?」

 ユメはタケルを睨み夢を操りタケルを洗脳しようとした瞬間にそれはもの凄く大きな音がカウンセリング室の中に鳴り響く。

ジリリリリンジリリリリン。

幾つかベッドの下に隠し入れてた目覚まし時計。

当然のごとくみんなはそのうるさい音に目を覚ます。


 これは現実である。

ソージ達は一斉に目をさました。

「ここはいったい。」

「今まで夢をみていたのか?」

ユートは疑問に思う。

「ち。」

ユメはタケルの策に負けて悔しそうにカウンセリング室を後にした。

「ソージ、お前は金輪際ユメに近づくな。これは忠告だ。」

タケルはサングラスを上に上げソージを睨み言う。

タケルの眼光に息をのみソージは頷く。

「はい。」

「それから、この事は施設の他の職員や児童には内密に。混乱を招く恐れがあるからね。」

ジュンコもソージとユートに忠告する。

 今回はこれで幕を閉じたがユメは黙ってはいない。

「タケルめ、あたしをはめるとは。このままでは済まさないわ。」

ユメはまた次の計画をねるのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ