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きっと僕の夢になる。  作者: イフジタダヒロ
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夢見る少年 PART12

 ユメとマイコは息を切らして公園に着くとソージはベンチに座っていた。

時間は五分遅れ。

「兄さん。」

ユメが先に声をかける。

「ソージさん待ってましたか、遅れてすみせん。」

マイコが続ける。

「いや、大した遅刻じゃないし、それに待ち合わせは待たされるのが当たり前だしね。大丈夫。」

ソージは眩しい笑顔をふりまく。

「あいかわらずキメー。」

ユメの心の中の言葉に反し、マイコは目を輝かせ手を会わせキュンキュンとときめきながら言う。

「すてき流石ウチの王子様。」

「はぁ?」

ユメは思わず口に出てしまった疑問の声。

ソージはそんなマイコに対し照れくさそうに頭をポリポリかき言葉をかえす。

「すてきだなんて照れるよ。はは。」

「はぁ?」

また、ユメは声出してしまった。

そして、心の中でひどい暴言をはきまくる。

「めれたい奴らだな。童貞処女かこいつら。一体何時代からきたんだよ。平成生まれじゃないだろうテメーら。」

「マイコちゃん早速だけど電話番号とメアド教えてよ?」

「うん。」

ソージとマイコは交換しあう。

「マイコちゃんて趣味は何?」

「ウチあみものやってます。今度手編みのマフラーとか手袋とかプレゼントしますね。」

「おお、それは女の子らしい趣味だね。わぁ。嬉しいな楽しみにしてるね。」

そこへユメの心のツッコミ。

「いやいや、ないから、それ、一番キモいパターン。てか、処女ビッチお前あたしにそんな事言ったか。あれ、処女ビッチ言葉おかしくね?」

ユメは心で一人ツッコミもする。

「あ、アイス食べる?」

「いただきます。」

「おごるよ。」

「でも悪いし。」

「いいから、男の俺におごらせてよ。」

ユメの心ツッコミがまた入る。

「はぁ、おごらせてよ。いやいや、バブル時代ですか。まさか今時おごる事でかっこいいと思っているんじゃないでしょうね?」

ユメのツッコミは的中した。

「男がおごらないとかっこうつかないでしょう。」

「あ、そうですね。」

ユメは見ていられなかった。

「うわー、やっちゃった。お前らどこまでおめれたいんだよ?」

そのうちにソージがユメの方を向きアイスを持ってきてユメに手渡す。

「はい、ユメの分。」

「あ、ありがとう。」

そうは言ってもユメも内心嬉しかった。

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