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大学と貝と

私は大学のクラスメイトと教室に向かっていた


これから英語の授業がある

英検3級を目指す人ようか

はたまた中級向けかよく分からない


階段には出席番号によって教室の案内をする張り紙があった


授業を受ける人が沢山いるのだろう


授業を受ける中でもさらに出席番号順に授業をするようだ



「急げ急げ」



1万百番台は2階だっただろうか


2階より上の教室から振り分けているそうだが


4千番台の私たちは螺旋に連なる学校の階段を上り続ける



「始まっちゃうよ」



私たちが番号を見てたどり着いたのは4階か5階か




「大丈夫?」



身長は低めで髪の毛は肩より長めの同級生から聞かれた


彼女は部活の部長をやっていて、面倒見が良い


よく心配をしてくれ、困っているときは助けてくれようとする




「うん」


とだけ返事をして彼女に続いて教室に入る



この教室は高校の時のようだ


一人づつに与えられた机、隣とは等間隔の距離


私は一番後ろの窓か3つ目だった




運良く彼女は左隣の席のようだ



右隣は髪の毛は肩まで伸ばし、前髪は眉毛の上くらいまで

華奢に見える女の子だった


でも、芯は強そうだ


目の奥の瞳は真っ直ぐ何かを思い、輝いている




「授業を始めます」


先生がやって来て、机の回りを回り始め一人づつプリントを配り始めた



プリントが手元に届いて驚いた




読めない



そしてこれが英語ではないことだけは分かった





授業は私の気持ちを置いてきぼりにして始まる





配られたA4用紙は横向きに見やすくすると新聞のようにも見えた


右上に題名

コーナーごとに内容があるのは分かるが


書かれているのは漢字に見える



昔の漢字が習字で崩れたように書かれており、習字に触れてこなかった私はとても読みにくい



旧字体と平仮名だろうか



先生から読んでと言われ男の子が読んでいる


途中詰まったりしているからか

途中から右隣の女の子も一緒に読み始めた


私も心の中で一緒に読むと


左隣の彼女がこれはこう読むのと教えてくれた




~だろう


阿々



で文章が終わる



「ああ…?」


と小さな声で彼女に聞くと


「そうそう」


と頷いてくれた




文字が崩れすぎて、慣れていなすぎて読めない


内容としては会話の一部が書かれていたようだがよく覚えていない



それよりその文章の下に


蛙とだるまが合わさったような不思議なイラストが

1つとして同じものがなく並んでいたのは不思議だった



少しして右隣の女の子が片付けを始めた



私が様子を見ていると気付いたのか


「これから用事があってね」




途中で抜け出すようだ




ふと私も夜ご飯のことが頭に浮かぶ


抜け出せることなら私も抜け出したい



「私も一緒に行こうかな」





左隣の彼女にそっと



「先に帰るね」


と伝えると


少し悲しそうに


「分かった。気を付けてね。」


と言われた




机の上を片付けて鞄の中身を整えて


私は女の子と教室を飛び出した



階段を降りながら女の子が言う


「バスがね。もう来ちゃうの」




授業前とは反対に次は階段を駆け降りる



学校の玄関を抜けてふと思い出す。


「あ!今日は反対の方向だ」


と私は足を止める



彼女は都会へ向かうバスへ向かうはすだ



「そっかぁ。じゃあねー」



と女の子は真っ直ぐ門に向かって走っていく




私は今日は都会とは反対方向に向かう


バス乗り場はそんなに遠くない



と歩き出した










別日




私は大学の授業で人工的な砂浜に来ていた


左隣に座っていた彼女もいるようだ



貝殻を探し、ツブのような貝は持って帰っても良いようだ


ちゃんと処理をすれば食べられるようだ



そこで宝探しのようなイベントが始まった




人工的な貝殻が置かれた下には何かの種が置かれている


それを集めてまた次の問題で必要なようだ




私は問題に答えようとしながらも貝を集める



「何か袋持ってない?」


集めた貝殻を入れたい


「ごめん。持ってないかな」



「それより気を付けてね。毒があるのもあるみたいだから。」


彼女に指摘される



「え!?どれ?」


と彼女に聞くが、さぁ?と分からないような顔をされた



赤と白の粒々で埋めつくされたような色の貝殻も持ってしまっているけど、これは毒があるのだろうか?





両手で貝殻を持っていたとき



腰に衝撃が走った


私は貝を落としてしまう



「痛い……」



「どうしたの?大丈夫?」


彼女が心配してくれている



「ここ、痛くて…」


と彼女に言って触ると


「!?」


貝が私に噛みつくようにくっついていて


服の上から貝で挟んでいる




外そうとするも外したあとに自分の指が噛まれることだけは避けたい



彼女も同じ考えのようだ


「割り箸とか、何か挟めるものがないかな」


と彼女に聞くが、彼女は頭を悩ませている





「痛い……」



何でこんなに痛い………




と思いながら、私は目を覚ました



目が覚めると腰に何があったわけでもなく


いつものベッドの上だった

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