〜カルテット!?〜
私達の前世
ノアさんが大広間から出ていくと王様が「では、説明をしよう。」と言い、私と健人くんは真剣な顔になった。
「100年前、ロレンツォはクイネラに出会って恋に落ちたんだ。だが、それと同時にクイネラはローレンツ家の掟を破った。その掟とは…
【ローレンツ家は国ではなく、公爵家に嫁がなくてはならない】のだ。クイネラは掟の事を知っていて破ってしまったんだ。掟を破ると人間界に落とされてしまう。だが、二人が恋に落ちたことは誰も知らず、恋に落ちて10日たったある日、二人は草原でピクニックをしていたら空が急に暗くなり、目の前にウルフスと名乗る魔物が現れた。
そしてウルフスはこう言った、『クイネラ・ローレンツ!お前はローレンツ家の掟を破ったな!
今まで誰も破ったことはなかった。お前が初めてだ。掟を破ったものには人間界に落としてやろう。それと一緒に居るロレンツォ・ムーンメリー、お前もだ。』と言い、クイネラとロレンツォは人間界に落とされてしまったのだ。」
私と健人くんは顔を合わせて驚いた。
すると王妃様が「私達は使いのカルテットを、人間界に送ってあなた達を探していたのよ。カルテット、入って。」と言い、大広間の扉が開いた。
そこには…「えつ!?柚葉!?ど、どうして?」と、私は驚いた。
「クイネラ様、ううん。美幸、私が美幸と健人くんをここに、ムーンメリー王国に導いたの。見つけるの、大変だったんだから。」と柚葉は言った。
王妃様は「カルテット、ほんっとうにありがとう。あなたを使いにしてよかったわ。」いい、カルテットこと、柚葉は「いいえ。王妃様。とんでもありません。」と言った。
「ううん!」と咳き込んだのは王様だ。
「みな、疲れたであろう。部屋を用意してあるからそこで休むが良い。カルテット、部屋まで案内を。」と言った。
カルテットは礼をしながら「かしこまりました。」と言った。