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に
「あなたには消えてほしいの」
「えっ」
しばらく思考が停止した。
消えてほしいと美少女に言われた時の私の気持ちを100字程度でまとめよ。
心が引き裂かれそうです。ガラスのハートは粉々に砕けてしまったようだ。
イケメンにすら声をかけてもらったことがないのに。
「ああ、勘違いしないで。死んでほしいわけじゃなくて、ここから出て行ってほしいの」
「わ、私、何かしてしまったでございますか?」
笑顔だった顔が一変、部屋に入るなり無表情に上記の言葉をかけられてパニックに陥っている。
口すらまともに動かない。なんだしまったでございますかって。
「レオ」
「はっ」
彼女が呼ぶと一人の男性が部屋に入ってきた。
よくある典型的な王子様の見た目をしている。金髪だし。
無遠慮に見ていたからか一瞬だけ目が合った。ちょっと怖い。
「彼はレオンハルト。あなたを助けてくれるわ。あとはよろしくね」
「姫様」