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いち

途中なのに投稿してました。すいません

「お願いします、聖女様!我々をお助け下さ」

「その前に!」


異世界トリップものは読んだりしていたけど、まさか私が飛ばされるなんてーははっ夢みたーい。と、普段なら思えた。普段ならばな。

今の私は危機的状況に陥っている。


「誰か服をくださーい!!」


***


こんにちは!私、松本美紀。しがない女子大生よ!

ある日お風呂に入って着替えていたら大変!突然白い光に包まれて、気がついたら美術の教科書にあるようなきらきらな場所にいたの!そこのおじさんは泣きながら何か言っていたけど私、それどころじゃないわ!

よりによって何で着替えてる所ピンポイントなんだよ。私のナイスバディーが世間に晒されたわ。死ぬ。



「あの、聖女様」


メイド服を着た女性の1人が遠慮がちに声をかけた。

鏡の前で世界の終わりみたいに座り込んでいたからね。誰も話しかけるなオーラ出てたからね。

勇気ある彼女に免じて反応してあげた。


「ええと、その……王にお会いくださいませ」


王。それは私がここに来て初めて会った人物。つまり私の裸を一番最初に見た人物。

心底お会いしたくないが、じっとしていても何も始まらないか。


***


案内された部屋には偉そうな(他意はない)お年を召した男性方が座っており、そのテーブルのお誕生日席(馬鹿にしているわけではない)に王が座っていた。

あの時顔をちゃんと見たわけではないが、反応がそうだ。恥ずかしがるんじゃない!



「聖女様、どうか我が国を救ってください」


王の話をまとめると、国の悪い感じを消してほしいと。

曖昧すぎないか。下手なゲームでも魔王を倒すなりはっきりした目的があるのに。

そもそも私は聖女ではない。


しかしこの王、話を聞かない。一方的に話をするとリリアンヌ、と扉の向こうへ声をかけた。

結局私は一言も話せなかった。もやもやする気持ちを抑えて部屋を出られるのを待つ。

部屋に入ってきた少女を見てその気持ちが吹っ飛んだ。


「お呼びでしょうか父上」

「聖女様を部屋にご案内しろ」

「かしこまりました」


***


会話がびっくりするくらい続かない。何故かって?彼女が天使のように可愛らしい美少女だからだ。

雪のように白い肌に夕陽のように燃える真っ赤な髪。あとは私なんかじゃ言葉にできないほど。

そういうわけで彼女が鈴のように可愛らしい声で話しかけてくれてもどもることしかできないのだ。


「あの、聖女様?」

「あ、ふぁい」


こんなふうにね。


「わたくし、もっと聖女様と仲良くなりたいですわ。そうだ!よければ一緒にお話してくださります?」


はい喜んでー!

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