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双子星  作者: ユエラ
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戦争



モンスター(星水の影響で動物などが突然変異したもの)を二人で倒しながら、やっとのことで目的地グオリアに到達した。

自称だと思っていたがドバルの剣の腕は確かだった。

ただ欠点はつっこみすぎるところだったが、注意すると

「サンキュー」

と言ってすぐに改善した。

要領はいいみたい…それを理解能力の方に回せないのか?

それと認めたくないが料理はとてもおいしかった。

僕は基本的あまり食べないから少しでいいです、と言ったのに

「痩せてるからだめなんだよ!食えっ」

と大盛りにして渡してきたせいでものすごぉく吐きそう。

でも剣のほかに料理も誇っていいと思う。

もちろん本人に言ったら

「まじで!?俺シェフになろうかな?よし、今から特訓だ!」

とか何とか言って僕が全部食べなきゃならなくなりそうだから絶対言わない。

まぁそんなこんなで道中よくわかったことは、ドバルが本当に馬鹿ということ。

会って2日しか経ってないのに何回僕は馬鹿と言ったんだろう。

その度

「馬鹿じゃねぇしっ!」

と言い返された。

実に馬鹿だ、面白い。

のくせに夜になると

「見張り俺やるからジェリオス寝ていいぞー、寝る子は育つ!」

と一人で徹夜し、この2日を元気に乗り越えていた。

本当にドバルの頭の中がわからない。

今も隣で

「宿どこだよ~、もう疲れ…てなんかないからなっ!」

と何も言ってない僕に向かって言っている。

そういうところが馬鹿っていうか子供っていうか…。

「あそこですよ、見えないんですか?ドバルは本当に…」

「馬鹿じゃねぇよっ!…ふっ、勝った!!」

…絡むのも面倒だから無視しよう。

「あー、普通置いてくか?ないわ~」

走って僕の隣に来るとご飯おいしいかなとか話しかけてきたが、軽く流した。


宿につき夜ご飯を食べて部屋に行った。

それぞれベッドを決めて座り、向かい合った。

「ドバル、前に話せなかったことをお話ししてもいいですか?」

ドバルは大きくうなずくと紙とペンを用意した。

「これで覚えられるぞー!!任せろ」

僕も安心してあの魔動機の話にたどり着くように一つ一つ説明を始めた。


「僕が物心ついた頃にはすでに施設の中でした。その施設というのは星水を使って主に魔動機などを作っている施設です。魔動機は分かりますね?」

「うん、星水を使って動くかっこいい機械だよな!」

「ま、まぁ。しかし施設で作っているのは実際に生活で役立ってるものではなく、戦争などに使うものです。星水も機械も使い方次第…ということです。」

ドバルは一生懸命にメモを取っている。

その具合に合わせながら話を進めた。

「まずは施設の話から始めますね。僕はその施設で…被験者として12年間過ごしました。」

「被験者ってなんだ?」

手を止めて不安そうな顔でドバルは僕を見た。

「知っている人は少なく、秘密の内容なのですが…」

「大丈夫。俺、口かたいから!!」

予想外の答えに思わず笑ってしまった。

「何で笑うんだよー」

「いいえ、なんでも?話し戻しますね…被験者というのは実験される者を指します。あ、実験対象者は子供が多かったですね、子供の方が星水適合率が高いとか。まぁ、どんな実験かと具体的にいうと星水を注射器で直接血管に討ったりです」

「え、それって死なないの?」

「もちろん亡くなる方がほとんどです。しかし星水と体内にあるもともとの星水がうまく適合して一つになってしまうことがあるんです。ちょっと難しいですか?要するに人間の体にもともとあった星水を水と例えて、注射器に入っている星水を食塩水だとします。水に食塩水を入れたらどうなります?」

「…薄い食塩水になる?」

「馬鹿にしては上出来です!普通なら薄い食塩水になりますよね?それがもしも水としての要素も食塩水という要素も持ったままになることがあったらびっくりしませんか?…ちょっとわかりにくい例えでしたかね、すみません」

ドバルは腕を組みメモを見返した。

「そのさ、どっちの要素も持ってる水?ってどんな水なの?」

「そうですね、今ドバルが水を飲みたいと思ってそれを飲んだとします。そしたら普通はもちろん少ししょっぱいですよね?それがまったくしょっぱくないんです。逆に食塩水を飲みたいって時にそれを飲むと?」

「しょっぱい!!」

わかった、という顔をしてドバルはまた姿勢を直し僕に向き直った。

「その通り。ちょっと脱線してしまいましたがそういうことです。どちらの力も使えるようになるということです。もし、もとから魔法が得意な人間がその方法で星水に適合して、二つの力を合わせたら強いですよね?注射器で直接うった人間が星水と適合すると普通に飲んで星水を接種するよりも大きな魔力-魔法を使う力―が大きくなり普通なら魔法陣を書かなくては使えないような魔法も簡単に出すことができるようになります。あと、身体能力が微量ですがアップします」

ドバルは、はい!と手を挙げた。

「俺さ魔法使えないんだけど…星水は飲んだことあると、思うんだけどさ」

僕はドバルの前に立ち、片手を頭にのせた。

「今からドバルの中に星水がどのくらいあるのか調べます。一定値以上あると一般の人は魔法を使えるんですが…」

「回復用の星水は?あれ、よく飲むよ」

不思議な顔で僕の顔を覗き込んでドバルはポケットから回復用の星水を出した。

「それは濃度が薄いんです。まぁ、500万回くらい飲めば魔法使える値にはなるかもですけど…」

僕は指折って何かの数を数えているドバルから離れ、ベッドに座った。

「ドバルにその値分の星水があることがわかりました。あるのに魔法使えないのを不思議に思わなくても大丈夫ですよ。星水と人間は適合しなくちゃ何もできません。きっとドバルはうまく適合しなかったんです。ドバルだけじゃなくて他にもそういう人はいます。剣士をしている方ほとんどはそうです」

「じゃぁさ、俺みたいな人は星水飲んでも魔法覚えられないし意味ないの?」

「いいえ、身体能力が上がります。もちろん注射に比べればそうでもないですけど、壁に全力で突撃して痛いで済むくらいです。馬鹿、やらなくていいから」

ドバルは残念そうに自分のベッドに戻った。

そして話を聞く体制に戻ったとき僕は話を続けた。

「僕がさっきドバルの体内星水値がわかったのはこの施設にいたから覚えた技術です。他にも普通ならできないようなことも僕にはできます。注射器の実験をクリアーすると何十回もその注射をうたれました。それが終わると違う実験をしました。僕はその最後まで適応して…」

「OK、もういいよ!なんとなくわかったし」

ドバルは笑顔で話を止めた。

「まだ話あるんですけど…」

「いいってば、魔動機作ったのもその施設なんでしょ?それに何かさっきからジェリオス顔色悪いし…あ、最後に一つ聞くけどその施設の名前って?」

気づけば僕はベッドを強く握りしめていた。

ドバルの言うとおり体調もすぐれないかもしれない…。

2日も徹夜しているドバルに言われるなんて…。

僕はドバルの質問に答えるために息を整えた。

「施設…いえそのもととなる組織の名前は、universal starです」


そのあと交互にお風呂に入り、ベッドに入った。

「電気消すぞー」

「あ…」

タマ電球にして下さいとお願いしようと思ったのにドバルは真っ暗に消してしまった。

僕は頭もとのスタンドライトを急いでつけた。

「なんだよ~せっかく寝れそうだったのに」

ドバルは目をこすりながら僕の方を見た。

「あの…僕、タマ電球がいいです。タマ電球じゃないと寝れないんです!タマにして下さい!!」

ドバルは勢いよく布団から起き上がると壁についている電気のスイッチを手で隠した。

「タマって豆電球のことか!?俺、家では暗くないと寝れないの!電気は渡さんっ!!」

譲る気がない…!

仕方ない。

「なら、いいですよ。この電気つけたままで寝ます」

徹夜してくれたドバルには申し訳ないとちょっと…本当にちょっとだけ思いながら布団に入った。

「…わっ、何ですか!?」

目を閉じた瞬間僕の上に重たい何かが乗りかかってきた。

「怖いの…?」

ドバルだった。

にこにこしてドバルは僕の抵抗を難なく無視し、布団に入ってくる。

「なにしてんですかっ!」

そしてスタンドライトを消す。

「怖いんだろ?じゃ一緒に寝るぞー、おやすみ」

「誰が怖いっていいました?狭いし、寝ないでください馬鹿!!」

ドバルはもう鼾をかいている。

疲れていたんだろう。

僕はドバルのベッドに行こうかと思ったが…怖くて出られなかった。

「仕方ないです、ね…今日だけですよ?」

こうして狭い所に二人でいると緊張した。

誰かの顔を近くでこう、じっと見る機会自体少ないというのに…。

それは僕が人のぬくもりというのを知らないからだろうか?

そもそも兄弟というものがどんなものなのかわからないからだろうか。

目をあけると熟睡している自分そっくりな顔がある。

本当に兄なのだろうかという悩みは考えても仕方がないと思うようにして、ドバルに布団をかけなおした。

…それにしても寝れない!

暗い中寝れないのは本当に嫌だ。

電球戦争に勝つ作戦を今から練らなければ…!


次の日。

どうやら作戦を考えていたうちに寝ていたらしい。

目をあけるとドバルがまだ僕のベッドにいて、しかも布団の中でゴロゴロしていた。

おーい、狭いんだからやめてほしい。

「お、おはよう!ジェリオス」

止まってドバルは僕に笑った。

「おはようございます、馬鹿。何してんですか」

ドバルはにこにこして布団から出た。

「ジェリオス、お兄ちゃんに向かって馬鹿とはなんだ!」

という顔も笑ったままだ。

何かいいことでもあった、のかな?

その笑みを無表情で見ると、ドバルは大人しくベッドから出て行った。

「今日の俺は頑張れる気がするよっ!」

背伸びをしたドバルが僕に向かって親指を立てた。

いつも通りといえばいつも通りなのだが、なんだか様子が気になって(怪しくて)僕は思い切って尋ねた。

「何か、いいことでもあったんですか?」

ドバルは洗面していた手をやめ、ん?とこちらを向いた。

「なして?」

「いや…やたらと元気というか、不気味なほど上機嫌なので」

僕も立ち上がり、自分の荷物の整理を始めながら返事をした。

「んー秘密!」

ドバルはまた洗面を始めた。

本当にいいことあったみたいだ…。

元気なことはいいことだけど、というかドバルが元気なのはいつもか。

彼には悩みとかないんだろうか?

そう考えると本当に僕とドバルの性格は真逆だ。

むしろ見た目以外に似てる所ってあるのかな…?

「ジェリオスー、今日はどこに行くんだ?」

顔を拭いたタオルを首にかけドバルは次洗面どうぞ、といいベッドに座った。

しかも僕のベッドに。

いつから君のベッドになったんだ。

「廊下側がいい~」

といっていたのはどこのどいつだ。

あぁ、考えるまでもないそこの馬鹿だったな。

もう突っ込む気力もない。

「はぁ、今日は買い物したら西に向かいます」

ドバルは買い物と聞いた瞬間、ベッドで飛び跳ね始めた。

「今度は何ですか!?埃舞うからやめてください」

「だって俺、ほかの町来たの初めてなんだもん♪面白いもんあるかな~」

…村から出たことないってことですか、それ。

ま、僕も今までほとんど施設にいたから人のこと言えないんですけど。

仕方ない、買い物が長くなるようならもう一泊しよう。


チェックアウトを済ませ、店主に礼を言うと先に行ってしまったドバルを追った。

まったく、自分勝手すぎます。

僕は施設の関係者に合わないか心配しながら慎重にドバルを探した。

施設、もといuniversal starの関係者、役員はほとんど頭に入っている。

名前までは覚えていないが顔、年齢層、性別は覚えている。

以前、書庫なるようなところにこっそり侵入して名簿を見た。

…この自分の頭の良さが時々嫌になる。

まぁ、それは置いといて今はドバルを探さなくては。


案の定彼はすぐに見つかった。

街角の路地裏にいた。

施設関係者の男5人とピンクの服を着て長い栗色の髪に大きなリボンをつけて、とても大きなバッグを待っている女の子とともに。

僕はこっそり話を聞いた。

どうやら施設関係者が嫌がる女の子を無理やりどこかに連れて行こうとしたのを見つけ、ドバルは止めに入ったようだ。

「だから、無理に連れてくことないだろって!」

今もまだ揉めている。

ドバルは女の子をかばうようにして前に立って、女の子はドバルにしっかりくっついている。

今にも泣きだしそうだ。

「おい、俺たちが何の機関かしっているのか?」

胸の辺りに大きく『universal star』と書いた制服を着た関係者の一人がドバルにつめよる。

脅し、このようなことをするのがこの組織なのだ。

表では世界の救世主、なんていって生活に役立つものを作って売っているが、実際は子供に私たちと世界のために働きませんか?と勧誘し、それで断られたらもので釣ったり、むりやり拉致する最低な組織。

もちろん暴力をふるってでも…。

さすがのドバルでも気づいているようだ。

まぁ、あれだけ目立ってますもんね。

僕はこのままだとあの女の子が危ないと判断し、仕方ないと揉めているところに入った。

「何してるんですか、ドバル」

「遅いぞー。俺・・ウジ・虫とけんかしてたんだ」

声で僕だと判断したドバルは関係者をウジ虫と例え、正面を向いたまま答えた。

「ドバルにしてはいい例えじゃないですか」

そして施設関係者は思ったとおりに僕をびっくりしてみた。

たくさんの施設を破壊している犯人が僕であることが、ほとんどの関係者に流れているようだ。

「おまえは…!」

5人はそれぞれ剣を取り出した。

僕はドバルの横に立った。

「その子を連れて街の外まで逃げてください。すぐにこの街はウジ虫によって閉鎖されてしまうと思うので…」

そしてドバルにしか聞こえないようにこそっと告げた。

ドバルは一瞬ためらった顔をしたが僕を信じて頷き、女の子を連れて走った。

さて、僕もあんまり絡みたくない相手だ。

「ちゃちゃっと終わらせちゃいましょう?」

僕は街を壊さないように気をつけながら関係者に対峙した。


あっけなく5人は倒れた。

僕は息の根を止めるため5人に近づいた。

「待て!!」

後ろから声がしてびっくりして振り返った。

そこにはドバルが肩で呼吸をしながら立っていた。

「殺しちゃうのか…?」

そこに立ったままドバルは僕に問うた。

僕だって人間を殺すことがいいことだと思っていない。

「はい、殺らなくちゃまたユハンナ村みたいに犠牲者がたくさんでます。それに僕の望みはこの世界から組織を消すことです。一人だって生かしておけません」

自分でもとても冷たい言い方をしたと思う。

でもドバルに僕の覚悟を分かってほしかった。

もしこれで僕についてこれないというならここまででさようならだ。

…それに、心やさしい彼を巻き込むことでもない。

「そっか…」

ドバルは短く答えるといきなり腰につけていた剣を鞘から抜くと僕の方に剣先を向け走ってきた。

それが、彼の答。

ドバルは今までで一番の真剣な顔をして僕を見た。

僕はかわそうともせず、ただ立っていた。

もしこの剣が僕の体を貫いたとしても、僕は死なない自信があった。

しかし、ドバルは僕を通り越し僕の後ろで剣を振り落とした。

僕がびっくりして振り返ると関係者が一人、ロゴが入った制服から血を流しその場に倒れた。

そしてドバルは振り返って笑った。

「俺はおまえのお兄ちゃんだぞ、弟を助けるのが兄だろ?」

僕も自然と笑ってしまった。

あぁドバルという人物はこういう人なんだ。

何も偽りのない笑顔、やっぱりこの笑顔はいつみてもいやな気がしない。

少々、というか大分五月蝿いのが欠点だが…

今日初めてこの人が兄であってほしいと思った。

「馬鹿」

ドバルはそれを聞き、にこっと笑うと剣を空中で振るい、ついた血を落とした。

僕は残った4人の前に立ち空気中にある星水を魔力で固め、クリスタルにしたものをそれぞれの胸に突き刺した。

「よし、いくぞ」

すっかりドバルは乗る気になって走り出した。

僕もそのあとに続いた。


「ところでドバル、あの子はどうしたんですか?」

「外で待ってて、ってお願いしてきた!」

路地裏から出ると組織の関係者でいっぱいだった。

僕がいることを聞いて集めたのだろう。

街の人は大方家に入っているようで、とりあえず安心した。

ただ中には連中に交じって剣を持っている人もいた。

きっと信者か、奴らが僕のことを世界の邪魔ものだなどといって協力させているのだろう。

僕も大きな組織を相手にしてしまった。

「うじゃうじゃいるな、お前らウジ虫だ!これからウジ虫って呼ぶぞ!」

でも今は一人じゃないと思うと気が楽だった。

まだ会ったばかりで彼の真意は掴めないが、今はあの言葉を信じようと思った。

まぁ、一人だったとしてもやるんですけどね。

隣ではドバルがウジ虫らを斬っていた。

結局は人を殺すことを躊躇うかと思ったのだが、そんなことはなく剣を振るった。

心配なのは人を殺めることでドバルが壊れてしまわないか…。

優しくて明るいドバルでいてほしい。

「ぼ~ってして、どした?」

いきなり耳元で声がして僕は横を向いた。

ドバルが僕の隣まで来たのに気付かなかった。

「疲れたか?これだから細いのは。今日からたくさん食えよ~」

そういうドバルも少し疲れてきているようだった。

ウジ虫もまだまだいる。

このままだと上層部のやつらもアレに乗ってくるかもしれない。

そうなったら僕たちどころか街の人まで危ない。

何か策を考えなくては…。

街中でなければ範囲の大きい魔法で一発、とも思うのだが。

考えながらウジ虫と闘っていると、隣にいたドバルが上から落ちてきた何かに潰され下に倒れた。

「ドバル、大丈夫ですか!?」

僕が下を見るとドバルの上に栗色の塊が。

「はわわわわ、す、すみませんっ!」

それはさっきの女の子だった。

女の子はドバルから降りるとぺこぺこと頭を下げた。

ドバルも起き上がると、服に付いた土をほろった。

「大丈夫、大丈夫、軽いし!でもびっくりした~」

僕は近づいてきたウジ虫を炎の魔法で追い払った。。

そして炎は地面に残り、炎の壁を作った。

これでしばらくは近づけないだろう。

改めて女の子を見ると背も小さく、目はくりくりとしていてお人形のようだった。

先ほど助けたあの女の子だ。

彼女も僕の方を見てはっとしたように頭を下げた。

「さ、先ほどはありがとうございました!」

「いえいえ、怪我とかしませんでした?」

そういうと頬を染めてうなずいた。

「あ、そこの馬鹿に何かされたりしませんでした?」

僕がドバルを指差すとドバルがいつものように

「馬鹿じゃねってば!!何もしてねぇし!」

と答えた。

彼女も笑い、うなずいた。

「大丈夫です、おんぶしてもらいました!」

ドバルがほらな~、と胸を反った。

その時炎の壁が水で消され、ウジ虫たちが近づいてきた。

すると彼女がバッグからくまのぬいぐるみを取り出し、ウジ虫の方にそれを向けた。

「くまちゃん、今度は私たちが助ける番だよ!」


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