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序章

これはある夏の物語である。

主人公「山野 匠」、そしてその友人である(?)「田嶋 達彦」の物語でございます。

では、ご覧下さい。


~序章~


キーンコーンカーンコーン

「ふぅ~、終わった~!帰ろうぜ達彦!」

チャイムが鳴ると同時に匠は帰ろうとした。

いつもならそのまま達彦も「帰りにゲーセンでも寄ってこうぜ。」などと言うのだが、今日は勝手が違った。

「・・・・・・お前、それマジで言ってんの?!これから転校生が来るっていう一大ビッグイベントがあるっていうのにか?!」

達彦は匠の肩に手をかけ、回りを確認すると、「転校生ってどんな奴かな?」と転校生に興味を示していた。

それに対し、匠はウザそうに、「・・・・・・どんな奴でも別にいいよ・・・・・・。」と心底どうでもよさそうだった。

「・・・・・・ったく、つれないぜ。俺がこうしてお前の興味を引こうとしてるのに・・・・・・(泣)。」

「どうせお前のことだ、転校生の情報なんて既に全部揃ってるんだろう?」

そう匠はツっこむと達彦は、所在なさげに、

「むっ、いやそうだが・・・・・・匠、お前は夢が無いな・・・・・・。いや、思い出の女の子を追い求めてるから、あると言えるのか?」

「ちっちがうっつーの!あの子はきっといるはずだから・・・・・・。」

そう匠が慌てると達彦はガンマの気配にいち早く気付き、「はいはい、ガンマが来っから戻るわ。自己紹介くらい聞いてやれよ?」と言って席へ戻った。


ガンマこと岸間先生はHRを始めると、転校生に「入って来なさい。」と合図した。

そして、匠は入ってきた転校生達を見てあ然とした。

「真弓と美咲か!?」

その瞬間、

「えっ、たっくん!?」

「・・・・・・信じられない、たっくんだよね!?」と言い、、二人は匠に抱きついてきた。

「たっくん~、会いたかったよ~!!」

「お久しぶりです、たっくん!!」

匠を今にも絞め殺さんとする勢いで抱きついている元気いっぱいなツインテールの子は美咲で、すぐに自分の行動に気付き、恥ずかしさを隠せなくても手を放さないストレートに髪を伸ばしている子は真弓である。

彼女達は双子でもある。また、真弓は姉であるからか、礼儀正しく、美咲は姉に対する信頼があるからか、活発である。

ちなみに匠とは10年程前までは幼馴染であり、両親の仕事の都合でこの川越市を離れ、10年ぶりに戻ってきたのだ。

さて、この双子が抱きついている状況は本来なら匠にとっておいしい状況なのだが・・・・・・

美咲が匠の首を絞めつけているが故に、匠はそれどころではなかったのだ。残念ながら・・・。

さらに、あまりの出来事にショックを受けたクラス中の奴ら(特に男子)が達彦を中心として、匠のいる状況を許さなかった。

「た~く~み~、てめぇ、ただで済むと思うなよ!ってゆうかさっさと離れやがれ、羨ましい奴め!」と本音を漏らしながら、匠にその怒りをぶつけた。

この後のいざこざはなかなか収まらなかったが、ガンマが「・・・・・・さっさと静かにしろよ!ったくいつまでもくっちゃべってばっかいるんじゃねぇよこのバカ!」と一喝し、騒ぎはおさまった。


自己紹介が終わり、双子の席は匠の両隣になったが、達彦が自分の席の隣りも空いていると主張したが、彼の主張は知り合いの方がいいだろうという理由で空しく散った。

「これからよろしくね♪たっくん。」

「よろしくお願いします、たっくん。」

この波瀾万丈な新しい季節の幕開けに匠は不安を覚えずにはいられない。

ヤローどもは「打倒匠」と一致団結をして、時折「匠殺す。」などとも聞こえ、双子は匠にべったりだからだ。

匠はただ「たっくんって言うな~!」としか言えなかった。



次回

~第一章~DOKIDOKI×2な勉強会

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