ペガサスと少年
あるところに、羽が片方しかないペガサスがいました。
羽が片方しかないのでペガサスは空を上手く飛べず、他のペガサスからはいじめられ、仲間外れにされています。
そんなある日、ペガサスは1人の少年と友達になりました。
心優しい少年は、友達がいなくて寂しい思いをしているペガサスを飼ってあげる事にしました。
そんな少年の夢は、雪を見る事です。少年は雪が降らない国で育ったため、生まれてから一度も雪を見た事がありません。
その話を聞いてペガサスは、雪を見せてあげたくて自分の羽をむしりました。白くて柔らかい羽がフワフワと落ちていき、まるで本物の雪のようです。それを見て少年は喜びました。
やがて羽は完全に無くなり飛べなくなってしまいましたが、少年の夢を叶える事が出来たのでペガサスは嬉しくなりました。
少年の方も、自分のために雪がどんなものかを見せてくれたペガサスに心から感謝し、幸せな気持ちになりました。