マジメにもう一度
もしも君にもう一度だけ出会えたら。
もう一度、あの細い路地裏で
もう一度、あの日が暮れ時間に
もう一度、冷たくなった手をこすり合わせながら
もう一度「好きだ」と言いたい。
そしてあの日のように断られた後にもう一度
「私のどういった所が好きなの?」
と聞き返してもらいたい。
そしたら今度はあの時みたいに
バカみたいに短い答えじゃなく
「明るいその性格が好き」
「マジメに考えてる時のあの真剣な眼差しが好き」
「その落ち着いた声が好き」
「長く伸ばしたそのキレイな黒髪が好き」
「楽しそうに笑ってる時の笑顔が好き」
「やっぱり、君が君だから好き」
と、思いつく限りの言葉を返したい。
後は何も変わらなくていいから
そんなことができたら
きっと、変わらないまま変われると思う。
そんな
僕だけに都合のいい
もしもの話。