【短編】怪奇退治屋
はあ、またまた書いたぜ。
読んでくれてありがとう。
俺の名前は【高山滉一】
普通じゃない17歳だ。家が古来からの退魔の一族で
俺もその能力を持つ。今は高山家の跡取りとしての修行を兼ねて
程度の弱い下級怪奇を討伐してる。高山の山は昔 【夜魔】だったらしいが
現代では見ない苗字だから山に変えたそうだ。
今回は三個の怪奇の話をしよう。
【第一怪奇 「誰も居ないのに視線を感じる。」】
高山母「今日も依頼があるので滉一、行ってきなさい。」
滉一「ちっ、面倒くせ。」
滉一は思春期真っ盛りであった。
高山母「あなたは高山家次期当主なのですよ。」
滉一「分かってるよ、それで依頼は。」
高山母「誰も居ないのに天井から視線を常に感じる。」
滉一「逆さ様か。」
高山母「そうね。」
滉一「行ってくる。」
滉一は怪奇退治屋の服装に着替え
退魔札と退魔突を持って家を出た。
【27分後】
滉一「ここか。」
少し古い木造の家からは
禍の気が伺える。
滉一はチャイムを鳴らす。
チャイム〔ピンポーン〕
滉一「留守か?」
チャイム「タチサレ、タチサレ」
滉一「来たか。」
窓から視線を感じる。
逆さ様と直接視線を合わせると金縛りにあう。
だから滉一はバックからサングラス取り出し
装備する。
滉一は窓を見る。
そこには黒く影の塊の様な姿に紅い眼が二つ付いた生き物が
天井からぶら下がっていた。
滉一「取り敢えず、札を貼るか。」
滉一は札を家の周りに貼っている。
逆さ様に逃げられなくする為だ。
滉一「ではでは、お邪魔します。」
滉一は居間の窓を退魔突で割り侵入する。
そして階段を見つけると滉一は階段に
怪奇捕獲札を貼る。
滉一「準備万端、さてと行くか。」
二回の障子を勢い良く開く。
滉一「たのもう。」
逆さ様「タチサレ、タチサレ」
そこには住人のおばさんが倒れてた。
滉一「屍気にやられたか。急がないと死ぬかな。」
滉一は残された時間は少ないと推測する。
逆さ様「タチサレ、サモナイト、キサマモ、コロス。」
滉一「おおう、随分と強気なこと。」
逆さ様「タチサレ。」
逆さ様が怒鳴る。
滉一「煩い奴は嫌われるぞ。」
滉一は退魔突で殴る。
逆さ様「グガァ、ナゼアンナボウガワレにアタル、マサカ。」
逆さ様が動揺する。
滉一「そう、御察しの通り、俺 怪奇退治屋ですわ。」
滉一は煽る。
逆さ様「ヌゥ、ココデヤラレルワケニハイカヌ。」
逆さ様は窓を突き破り逃走を測るが
札を貼ってある為ぶつかり外に出られない。
逆さ様「グガァ、マダダ。」
逆さ様は障子を突き破り下の階に
逃走する。
滉一「思った通りの行動だな。」
逆さ様「アギャア。」
滉一「かかったな。」
逆さ様「グガァ」
滉一「ではでは、この壺の中にどうぞ。」
滉一は封怪の壺を開く
逆さ様「ヤメテクレ、ウガガ、グガァ」
逆さ様は断末魔の叫びを上げて封怪の壺に
吸い込まれていく。
滉一「いっちょあがり。」
滉一は封怪の壺の蓋を閉め
封と書かれた札を貼る。
滉一「そうだ、倒れてたおばさんをどうにかしないとな。」
滉一は二階に上がる。
滉一は唖然とした。
なんと
窓が割られ
おばさんの姿が消えていたのだ。
そこには黒く禍々しい力の跡が残っていた。
滉一「あのババァも怪奇だったか。」
滉一は一度家に帰ることにした。
【高山家】
滉一「で逃げられた。」
高山母「そうですか。無理も無いです。」
滉一「次見つけたら封印しないで消滅させてやる。」
高山母「依頼に載ったら封印ですよ。」
滉一「分かってる。」
滉一は少しキツめの口調で答える。
【第一怪奇 終了】
【第二怪奇〔連続変死死体事件〕】
アナウンサー「次のニュースです。一昨日、都内のXXX公園で」
アナウンサー「身体がズタズタにされて」
アナウンサー「身体の半分以上が無くなってる」
アナウンサー「奇妙な死体が発見されました。」
アナウンサー「警察は詳しく調査を進めるとのことです。」
滉一「この間の逃げたババァか。」
滉一は疑問に思う。
高山母「たぶん、そうかもしれないわね。」
【次の日】
アナウンサー「次のニュースです。また変死死体です。」
アナウンサー「昨晩、会社帰りのサラリーマンが自宅の近所で」
アナウンサー「女性の叫び声が聞こえそこに向かってみると」
アナウンサー「既にズタズタの死体があったとのことです。」
アナウンサー「このサラリーマンは犯人の姿を見たそうですが」
アナウンサー「暗くてはっきりは捉えられなかったが」
アナウンサー「50歳くらいの白髪混じりの女だということです。」
滉一「確定だな。」
高山母「確定ね。」
滉一「明日、退魔刀を持って切ってくる。」
高山母「人避けを怠らないように。」
滉一「知ってる。」
【またまた次の日】
アナウンサー「続いてのニュースです。またもや変死死体です。」
アナウンサー「今回の変死の数は2人です。同時は今回が初です。」
アナウンサー「N町のベットタウンで起きたこの事件は」
滉一「あそこか、行ってくる。」
高山母「油断をしないこと、人避けを怠らないように。」
滉一は無視して出て行く。
電車に揺られて40と2分
滉一「やっと着いたか。」
滉一は伸びをすると目的地に向けて歩き出した。
そして7分が経過した。
滉一「このあたりのはずだが。」
滉一は探る。
滉一「感じたぞ。」
滉一は屍気を感じ取ると
人避けの鈴を鳴らす。
すると空間が17分
通常世界から隔離される。
滉一「さぁ、出てこいクソババァが。」
鬼婆「誰がクソババァだ。」
鬼婆が現れる。
滉一「斬り殺す。」
鬼婆「いや、待て。いきなりおかしいだろ?」
滉一「何がだ。」
鬼婆「私は何もしてないじゃないか。」
滉一「人間を殺しただろう。」
鬼婆「ああ、それ私じゃない。」
滉一「はぁ、なにいってんだ。」
鬼婆「私はどちらかというと人間側の鬼婆でさ」
滉一「斬る。」
鬼婆「待て、最後まで聞け。」
滉一「ちっ。」
鬼婆「私は逆さ様に力を取られ倒れてた。そこにお前がやってきて逆さ様を退治した。」
鬼婆「その後、倒れてたらニュース速報が入ってな。」
滉一「なに。」
滉一は驚く。
鬼婆「みて、私のスマホ、最近の物は便利だね。」
滉一「こんな奴、初めてみた。」
鬼婆「そんな事はどうでもよくて、私は気になったんだよ、XXX公園って明治の頃は」
鬼婆「闇塚って呼ばれる所でさ、静魔が潜んでいたんだよ。」
滉一「静魔ってなんだ。」
滉一は聞く。
鬼婆「静魔とは古来からいる魔でな、人を千切りながら絶望する様子を見てその絶望を自らの」
鬼婆「エネルギーに変えて存在する者なんだ。」
滉一「そんな奴は聞いたことないぞ。」
鬼婆「だいぶ古いんじゃないのか。」
鬼婆は答える。
滉一「よしババァ家に来い。」
鬼婆「え。」
鬼婆は驚く。
滉一は素早く札を鬼婆に貼り付ける。
鬼婆「んな乱暴な、酷。」
鬼婆は気絶する。
それを滉一は壺にいれて帰宅した。
滉一「母さん、鬼婆を捕獲してきた。」
高山母「殺すんじゃなかったの。」
高山母は聞く。
滉一「なんか静魔とかなんとか言ってるから連れてきた。」
高山母の顔が曇る。
滉一「それ」
滉一が壺を割る。
鬼婆「殺す気か。」
鬼婆が出てくる。
鬼婆「ここがお前の家か。」
鬼婆はスマホでSNSに
【やべぇ、小僧に拉致られたw】
【人生終了のお知らせきたわw】
投稿してた。
滉一「なにしてんだよ。」
鬼婆「トゥイッタァー」
滉一「なにしてんだよ、鬼婆だろ。」
鬼婆「人間として生きてますから。」
滉一「こいつ。」
高山母「貴女は、六賢の 葬瀬山様。」
滉一「葬瀬山、なんだそれ。」
鬼婆「葬瀬山、私の苗字。」
滉一「そりゃ、わかる。」
高山母「とんだ御無礼を。」
鬼婆「べつにいいよ。あ、それよりクミちゃん、たぶん連続変死死体事件は静魔だと思う。」
滉一「クミちゃんだと。」
高山母「その呼び方はやめて下さい。それよりあの静魔ですか。」
鬼婆「いや、サラリーマンに見つかった時は驚いたよ。犯人にされちゃった。」
鬼婆はまいったまいったと笑う。
鬼婆「まぁ、冗談はこんくらいにしてさ、本題ね。静魔ほっとくと日本壊滅するのはわかるよね。」
鬼婆は真剣な顔で話す。
鬼婆「私も他の六賢と協力してサポートするし、各地と鬼にも救援を頼むよ。」
高山母「わかりました。」
鬼婆「それとそっちも出来るだけ多くの退魔師とかを集めて欲しい。」
高山母「わかりました。」
鬼婆「小僧、お前は来るなよ。」
滉一「何故だ。」
滉一は聞く。
鬼婆「まだお前は力不足だ。だからあっと言う間に殺されるのが落ちだ。」
滉一「あっそうかよ。」
滉一はそっぽを向く。
鬼婆「なにもしなくていいわけではないぞ。」
鬼婆が言う。
滉一「なにするんだよ。」
鬼婆「長期戦が予想される、物資の班で動け。」
滉一「面倒くさいけど壊滅するってんならやるよ。」
鬼婆「頼んだぞ。」
鬼婆は微笑む。
滉一「キモい。」
鬼婆「酷い。」
鬼婆は落ち込む。
【第二怪奇 終了】
【最終怪奇 〔静魔討伐作戦〕】
高山母「各班は4時に出陣。」
大勢の退魔師達「了解。」
鬼婆「小僧、一体何人集まったんだ。」
滉一「748人だってさ。」
鬼婆「多いな。」
滉一「そっちはどうなんだよ。」
鬼婆「大小合わせて5208体だ。」
滉一「凄いな。」
鬼婆「まあ、戦力になるのは500体くらいだけどね。」
滉一「ダメじゃん。」
鬼婆「轆轤首とかどう戦うと思うのさ。」
滉一「剣術でも覚えろよ、人型だろ。」
鬼婆「香菜子ちゃんはオタクだからコスプレ用の刀振り回してるよ。」
滉一「そいつに退魔刀を持たせて戦線に投下しろ。」
鬼婆「なんて、残酷な。」
鬼婆「おぅ、そろそろ皆、移動を始めたな。では私も行くから。着いたらメールするね。」
滉一「こら、クソババァ、どこで俺のアドレス知ったんだよ。」
鬼婆「クミちゃんに教えて貰ったもんね。」
滉一「くそぅ。」
【46分後】
メール「ティリンティリントゥルン」
滉一「誰だろう。」
[葬瀬山]
滉一「一応、みとくか。」
【ついたよー 】
【お土産はケーキでいいかね 】
【それと今から静魔討伐開始するね】
滉一「なんだこの文面。」
【2日後】
滉一「え、母さんが死んだ。」
そう鬼婆からメールで伝えられる。
滉一は急に心に穴が空いたような気になる。
現在の死者の数は402人消滅した味方の怪奇達は3012体が消滅。
静魔は力が弱くなる傾向がない。そんな時
滉一の心に熱い焔が起きる。自分が殺す
親の仇を取るんだ。その気持ちが彼を奮い立たせる。
滉一「行くしかないな。東京。」
【47分後】
滉一「あ、人避けの所為でもう入れないじゃん。」
滉一は家に帰った。
【6日後】
退魔師全滅
味方怪奇残り17体
鬼婆は死んだ。
静魔もだいぶ弱ってきた様子なので
みんなでフルボッコにかけてます。
【12日後】
味方の怪奇も全滅
もう勝てない。
【2年後】
人類は絶滅。
【最終怪奇】
これ書いてる時
草木も生える...違う
草木も眠る丑三つだ
だから寝る。




