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契約の儀

この話って皆さん面白いと思ってくれてるのでしょうか?

メタいままだから好評な未来が見えない…

「……どうやって契約ってのをするんだ?」

「実は契約用のアイテムも以前レグサス様と創った事があるんです」

「……は?そんなもの何処にあるんだよ」

「え?ああ、アイテムボックスというスキルにしまっています」

「それもスキルか……便利な物だな。そのスキルとは」


……欲しいな、そのスキル


「私は今アイテムボックスの中身を受け取れないので、出したらそのまま私の言う通りに使ってください」

「……ん?ああ、良いぞ」


よーしばっちこい。少女と今から繋がる(契約)のか……あっ、嘘です。だからそんなに怖い顔しないでヘリスさん……。


「……では、」


そう言うとヘリスの足元に物凄く洗練された柄の少し大きめのゴブレットが二つ出てきた。……見ただけで二組一体だと分かる。


「これをどうすればいいんだ?」


「お互いにどちらかのゴブレットに高密度の魔力……または自身の血を溢れる寸前まで入れてください」


「魔力なんてあるのか!?どうやったら使えるんだ!」


ファンタジーだ!これで俺もファンタジーの仲間入りやぁ!と思っていると、俺の行きなりのテンションに驚きながらも


「わ、わかりました……そうですか、こう言うことでシン様は喜んでくれるのですね……」


と何やら途中からゴニョゴニョ口ごもっていたが教えてくれるらしい。


「では!まずは身体の中の血のめぐりを感じて下さい。その後、もっと集中をすれば、血以外のものが身体中に流れているのが分かると思います」

「そうなのか?よしっ!」


ぐぬぬ……あれ?難しいと思ったら結構簡単に分かった。分かれば血とこのへんなものの違いがよく分かる。……昔ある特殊な病気の時に、血の中に魔力が、とか聞いて色々感じようとしたことがあったな……。あれ?でも何でこんなに簡単に分かるんだ?うん、嬉しいからもういい。


「この身体中を縦横無尽に動き回っているものは何なんだ?」

「えぇ!もうできたんですか!?あっ、それは魔力です。……普通、神童と言われるような天才でも半年はかかりますよ……」


おお、実は俺すごいのかもな!ていうかどんだけ修行させる気だったんだよ!

でも……そうか、これが魔力か……


「最後にその魔力を身体中から放出してみてください」

「……っ!」


何か滅茶苦茶狭い穴に強制的に押し込んでいるみたいだ。

だがそれもだんだん穴が開いていく感覚がする。


「ッ!…もうできたようですね。魔法使いの素質は十分にありますね。あるいは転生後に大魔導士にもなれますよ……」



それは嬉しい。例えば「これはエクスプローションじゃない。ただのファイアーボールだ!」とか言えるかも……


「それでは、魔力を練り込んでそのゴブレットに入れてください……それも直ぐに出来るのでしょうが……」


何か酷い事を言われた気がするが無視だ無視。


「おっ?何か黄金色の水がゴブレットに貯まってくぞ?魔力集めるとこんなことになるのか?」

「いえ、ゴブレットの力です」


と思って見てみるとヘリスはもう入れ終わっていた。

流石だ。神なだけあるな。


そして入れ終わると何やらヘリスが詠唱らしきものを始めた。

……日本でこれやったら確実に哀れみの目で見られるくらいの痛い詠唱を…。

そして最後に、


「……汝、我らの魂を紡げ。【契約】」


と言うと凄い力の奔流を感じる……。ヤバい!吹き飛ばされそう!


だがそれも直ぐに終わり、


「終わったのか?」

「ハァ、ハァ、…終わりました……」


と、大分疲れた様子で答えてくれる。

だが突如不安な顔になってこう言う。


「…シン様の存在の格が何故か異常に高かったので、シン様が主人になってしまいました……」


なに?…というか俺の存在の格が高いのも驚きだが、15歳にして美少女の主人になった方が重要だ…。これであんなことやこんなことを…。

嘘です!何で俺の考える事が分かるんだよ!?めっちゃ怖い顔してるじゃん!…美少女の怖い顔はヤバい。また1つ偉くなった…。


「シン様は私をいつでも呼び出せるようになったようですね」

「え?じゃあ、転生した後にでも呼び出せば…」

「はい!可能性はあります!」


良かった良かった。ようやく俺も転生出来るようだ。

そろそろこのメタり空間からも抜け出せるぜ…。2話後に転生してたらいいな…。

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