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初めての友達(仮)

 前回の投稿の後、感想を2件いただきました。


 どちらも応援コメントで作者のモチベーションアップに繋がりました!!


 ……でも今回は作者が迷走していたため、誤字脱字多いかも。

「……とまあそんな事がありまして、明日からはC組に通う事になりました」


 今は食堂にて、集まったカルロス兄さん達に食事をとりながら今日の事を話していた。

 学園でも有名なカルロス兄さんとエリシア姉さんがいるせいでめちゃくちゃ注目を集めてしまっている。


「まあ、予想通りだった事だな。そのボルクトナ子爵の場合はちょっと言い過ぎだけど……アルが気にして無いようだから俺も大丈夫だが、この二人がな……」


「アル、そんな奴の言葉は気にしちゃダメよ?どうせ直ぐにいなくなるんだから……フフフ……」


「アルを異端児だなんて……一度痛い目にあわせた方が良いと思います!!」


「またんかーい!」


 本当に、またんかーい、だ。


 まあ、ヘリスとエリシア姉さんの場合は、強引に嫁にしようとしてきた奴って事になるもんな。


「そもそも俺はもう気にしてないし、終わった事より明日の話をしよう」


「そうだ、アルの言う通りだな。二人もそこまでにしておけ」


「「はーい……」」


 二人もそれくらいは分かってくれたようで、渋々ながら引き下がってくれた。


「明日の話を、する前に……自己紹介頼める?」


 俺の視線の先には、カルロス兄の後ろに控えた長身の男性が、エリシア姉さんの後ろにはザ・メイド長と言った感じのちょっと恐い雰囲気(偏見だが)を放つ人がいた。

 二人とも同じくらいの年齢かな?

 一応二人とも家で見かけた事があるが、カルロス兄さんやエリシア姉さんが学園に行く前なので俺もまだ幼い頃だし、たまに二人が帰って来た時も殆ど会った記憶が無い。


「あー、こっちは俺の従者だ」


「ジムと申します」


「因みにジールの息子だ」


「ん?……えぇぇぇぇえっ!?」


 爺やって子持ちだったのか……!?いや、爺やの私生活は全然知らなかったけどさ、まさか結婚して子持ちなんて誰が想像できるよ!?


「別に隠していたわけでは無いのですが……ジム、元気にしていましたか?」


「はい、お父様。日々カルロス様の使用人として精進しております……おかげで武術の心得まで備わりましたが」


 ジムさんは見た目的に30代前半かな?……へぇ、爺やも若い時はこのくらいイケメンだったのかな?


「こっちは私の使用人よ」


「ユリアと申します。ジムとは夫婦の仲にございます」


「おお」


 へぇ。おめでとう、は遅すぎだな。もしかしたら、俺が産まれる前に結婚しているのかも知れないし。

 たぶんそうだな。そういうイベントがあったらさすがに俺も教えられるだろう。


「よし、自己紹介もすんだし、話を進めるか」


 カルロス兄さんがポン、と手を叩いて話を進めてくれる。

 ありがたい……。

 

「ヘリスはクラスどうだった?」


「それは……その……」


 ヘリスの表情が曇ってしまったが、何かあったんだろうか?


「他の人とも喋れる仲にはなったんだけど、クラスの男共が、ね」


「はい……」


 心配していた事が的中してしまったか……こうなったらいっそのこと、何か起きる前にそのクラスの男共のアレをもいでしまうか。


「まあ、私がいるから心配しないで良いわ」


「ありがとうございます」


「姉さん、ヘリスの事頼むよ」


 エリシア姉さんの実力なら間違い無いだろう。


「そう言えばミューナ、リオとは会った?」


「会ったよー?あっ、隣の席になった!」


「そうか、良かったなミューナ」


 たぶん学園長かそのクラスの先生が気を使ってくれたのだろう。

 

「授業楽しかったか?」


「うん!えっとねー、ミューナが当てられたけど分からなかったから、のびしろーっ!って言ったら先生が『のびしろとは~、ずっと頑張った時に強くなれる限界の量……ですかね~』だってー!」


 ミューナの声まね可愛い!……じゃなくて、すごい特徴的なしゃべり方の先生だな。


「因みに意味は分かってるのか?」


「うーん、ミューナがいっぱい頑張って強くなった時、もう無理だー、これ以上強くなれないーって時の量?」


「「おぉー!!」」


 どうやらうちの娘は頭が相当良いようだ。 ちょっと悔しいが、どうやら父さんの学園に通わせる判断は間違っていなかったと言う事だろう。


「ミューナの答え当たってた?」


「うん、当たってるぞ。さすがだな!」


「えへへ……」


 頭を撫でてやると、目を細めてされるがままになるミューナ。

 

「ミューナ捕獲よ」


「捕獲です!」


「うにゃ!?」


 いつの間にか席を立ったヘリスとエリシア姉さんが、ミューナを抱っこして席に戻って行った!!

 ミューナ、助けられなくてゴメンよ。なんかこう言う時の二人には、逆らったらいけない雰囲気が出てるんだよ。


「アルー、ミューナのご飯食べないでね!」


「いや、食べないよ。どんだけ嫌な奴なんだよ俺……まったく、そう言われる役目は全部、カルロス兄さんが引き受けるべきなのにな。しっかり仕事してよね」


「唐突に理不尽な発言!?」


 こうして皆が集まる食堂だと言う事も忘れて、食事が終わるまで皆で騒いでいたのだった。


 声は抑えていたから良かったものの、今日用事で来れなかったクライン兄さんとガロム兄さんが来たらどうなる事やら。

 ……荒れるな。





















「明日からはC組か。緊張するな……」


「んー、今日はずっとリオといたから分かんない!」


 夜、ベッドで布団にくるまりながらミューナと明日の話をしている。


 え?今日の午後?ずっとミリア・レスターさんが書いた例の魔物図鑑を読んでいた。

 因みに本のタイトルは魔物大全。そのまんまだ。

 一応司書さんに聞いたところ、借りれると言う話だったのでつい借りてしまった。

 ただの図鑑ではなく、実際にミリア・レスターさんが体験した事を書いているので、魔物一種類ごとに物語感覚で読めて飽きなかった。

 

 ……後、司書さんが読んでいたのはただのエロ本だった。少し見えた感じ、どうやら画質は良くないが、この世界にもカラーの写真技術があるようだ。

 見た事も聞いた事も無いし、相当貴重なんだろうがエロ本に使われるとは、人間の欲求というのはどの世界も似ているようだ。

 ……ってなんの話だよ!!



 そう言えば今日ルインに会ったが、あいつとの話で、ミューナの話が中途半端に終わった気がする。もしかして、これも『話したらいけない』話なんだろうか?ミューナの話せない秘密……せめてミューナに危険の及ばないものなら良いんだが……。


「寝るか……」


「やすみー……」


 ミューナはもう限界だったようで、直ぐに規則的な寝息が聞こえてきた。

 初めての授業なんだ。本人は意識していなかったようだが、相当疲れていたんだろう。


 ……明日は俺も6年ぶりの学校生活か、早めに寝ておいた方が良いかもな。





















「今日はカルロス兄さんたちはいないのか?」


「昨日までは新入生のサポートと言う事で一緒でしたが、今日からは朝は生徒会の仕事があるらしいので、少し早い本来の時間に登校したようですね」


 て事は今日からはヘリスとミューナの3人、爺やとメイドさんを合わせれば5人の登校になるのか。……まあそれでも前世の登校人数よりは多いけどな!


「あ、では私はここで」


「そうだな。じゃあまた食堂で」


 もうヘリスと別れる所だったか。というか校舎に入って直ぐの所で全学年ごとに別れるからな。

 因みに俺たち初等部の1年は1階だ。学年が上がるごとに階層も上がっていくが、高等部は違う校舎、違う寮にいるとか。どうりででかい人を見かけないはずだ。


「ミューナ、先に行っててくれ。」


「はーい!」


 C組が見えて来たので俺は少し遠くで待つことにする。生徒が全員入った後に先生が来るので、教室の前で打ち合わせをしてから教室に入る。昨日と同じ手順だ。


「おはよ~ございま~す。えーと、アルギウス・グランバード君で合ってますか~?」


「え!?あ、はい……」


後ろから向かってきていた気配は分かっていたが、まさか話しかけられるとは思わなかった俺は、声が少し裏返ってしまった。


「良かった~、合ってて……あ、私はフリージアって言います~。一応C組の担任だから、気軽にフリージア先生って呼んでね~アル君♪」


 フリージア先生はなんというか……ほんわかとしたマイペースな人だと思う。

 身長は170と言ったところで、白を基調とした服……その……大きいです。はい。


「とりあえず教室に入りましょうか~?」


「あ、はい」


  先生の後に入ると思ったがどうやら一緒に入るつもりのようで、教室の前で待ってくれている。


 爺やも使用人らしく無言になっちゃったし、緊張してきたな……。


「では入りますよ~?」


 ガラララッ


「皆さ~ん、今日から新しくアル君がこの教室で学ぶ事になりま~す♪」


「はい、ご紹介に……ちょっと先生!?何いきなりあだ名で紹介してるんですか!!」


 びっくりするわ!いきなりあだ名とか、これもう皆からからかい半分でアル君アル君呼ばれる落ちだろ!……呼んでくれる人がいればね。


「あっ、ごめんなさ~い。えっと、アルギウス・グランバード君ですね~」


「はぁ……ご紹介に預かりました、アルギウス・グランバードと申します。学業において皆さんには遅れておりますが精一杯、追い付くように努力しますのでご指導ご鞭撻のほど宜しくお願いいたします」


 どうだ、これぞ昨日の内に考えた完璧な挨拶。


「「……」」


「アル君、難しい挨拶できるんですね~。先生もよく言葉づかいを直しなさいーって言われるので羨ましいです~」


「あ、ありがとうございます」


「じゃあアル君は一番右奥の席にお願いしますね~」


「はい……」


 俺の挨拶のせいで教室が一気に静まってしまった。しかも良くない方向に。


 ……解せぬ。


 指定された席に行くと、どうやらミューナの隣の席のようだった。と言う事は……


「リオ……」


「ん。久しぶり」


 相変わらず表情の変化は乏しいが、他の皆と違って俺に謎の悪感情は持って無いようだった。

 にしても教室でもフード被ってるのか。


「(ミューナ、俺なんか悪いことしたかな?)」


「(んー、話が難しくて分かんなかった!)」


「(そうか……)」


 後でさりげなく調査するしか無いな……。


「それでは一時限目の用意をしておいて下さいね~」


 フリージア先生は教室の雰囲気を知ってか知らずか、そのまま教室を出ていってしまった。


 すると動き出す生徒たち。


「おい」


「はい、何ですか?」


 机を挟んで俺の前に立ったのは6歳児にしては身長も高く少し筋肉質な男の子。頭には……猫耳が生えている。


 なんかデジャヴを感じるな~。


「あんた貴族なんだよな?」


「ええ、一応」


「なんだその喋り方は?わざわざC組にまで来て俺達を笑い者にしに来たってのか?ああ?」


 なるほど!俺の喋り方が丁寧過ぎて『お前らと違って俺は教養のある喋り方できるぜ~』って聞こえたのか。


「いや、そう言うわけじゃなかったんだ。初対面の人には敬語を使った方が良いと思ってな」


 喋り方を直したら誤解も解けるだろ!!と思ったが、何故か猫耳少年は顔を赤くし始めた。


「てめぇ……俺達は初対面じゃ敬語を使わねえってか!?ぶっ飛ばすぞ!!」


「アッシュ止めとけ、相手は貴族様だぞ。手は出すな!!」


「止めんなぁ!!」


 猫耳少年……アッシュ君は、後ろで俺達の会話を見守ってた少年に止められるが今にも殴りかかってきそうだ。……因みにアッシュ君を押さえているこの子はケモ耳は生えて無いようだ。


 とりあえず誤解は解かないといけない。


「アルは何も悪いことしてないもん!!」


 ミューナが前に出て俺を庇ってくれるが……。

 

 もしミューナにも手を出すならちょっと痛い目にあわすしか無い。


「はいは~い、二人とも喧嘩は止めましょうね~?」


「フリージア先生……」


 いつの間に横にいたんだ!?全然気づかなかったんだけど……。


「だいたい予想はつきますけど~、アッシュ君は相手を決めつけ過ぎですよ~?」


「ぐっ……」


「はいはーい、もうすぐ授業が始まるので皆早く準備しましょうね~」


「ふんっ、俺はまだ認めてねぇからな」


「えぇー……」


 なにそれ?アッシュもしやツンデレフラグですか?

 男のツンデレとか誰得だよ。……でも猫耳だしまだ6歳だし、一部の女性層には人気でたりして?


「あの、さっきはすいませんでした」

 

 声をかけてきたのは、さっきアッシュ君をとめていた少年だった。

 眼鏡が似合いそうなインテリ系だな。


「別に良いさ。始めはこうなるって覚悟してたしねぇ……後、俺が言うのもなんだけど敬語やめない?」


 本当に俺が言う事じゃないな。


「えっと……良いんですか?貴族様相手に」


「うん。俺もクラスメイト相手にずっと敬語は嫌だし、そもそもA組に適応できない考えだからここに来たようなもんだしな。

 むしろ他の皆と同じように話してくれなかったら落ち込む」


「分かり……分かった。俺はディルマって名前だ。よろしくな、アル君」


「早速いじられた!?呼び捨てで良いよ!!」


「……分かったって。アル、これから大変かもしれないけど、頑張ってな」


「ああ、その時は頼むな」


 そのまま自分の席に戻って行くディルマ君を見て思ったけど……人生初の友達じゃね?





















 まだ一時限目は戦闘学という聞きなれないものだったが、授業に関しては俺でも理解できる物が多かった。

 まあ6歳児用の授業だしな。


「皆さんは誰もいないダンジョンの中で見るからに強そうな魔物を見つけてしまいました~。ですが向こうは気づいていません!そんな時はどうしますか~?」


 簡単だ。逃げる。


 まあ他の皆も分かるだろう……


「はい!後ろから全力で攻撃して倒す!!」


 脳筋回答したのは誰だ!!と思ったらアッシュ君だった。


「残念ながら違うんですね~。例えばその近くにもう一体いる時だってありますしぃ、一体の場合も万が一倒せない場合もあるので~、答えは逃げる~。これにかぎりますね~」


「ぐぬぬ……」


「魔物の中には群れるものが多いので~、必ず周囲の確認をとる事とぉ、音に敏感な魔物なんかも寄って来ることがあるのである程度余裕を持って戦える魔物とだけ戦うようにしましょうね~」


 ふむふむ。これはメモしておこうか。ミューナは……字、かけるのか。


 まあ、生まれた瞬間から言葉は分かるのに文字が分からないなんて道理も無いしな。


 カーンカーンカーン……


「もう時間ですか~?では一時限目はこれで終わりにしましょうか~」


 鐘のなるような音。昨日も聞こえたけど、まさか授業のチャイムだったとは。

 てっきり何時かを表す音かと思っていた。

 

 あながち間違いでは無いかな?


「おい!次の時間は俺と組め!!」


 ……来ると思ったよ。


 というか何を組むんだ?デレるの早くね?


「良いけど、何を組めば良いんだ?」


「ったく、次の授業くらい自分で把握しとけよな。これだからお貴族様は……」


 文句を言いながら爺やを見るアッシュ君。たぶん使用人である爺やに全部任せてると思われているんだろうな。

 まあ、時間割に関してはたしかにそうだけどさ。


「で、次は何なの?」


「模擬戦だ。そこでてめぇの鼻っ面へし折ってやる‼」


「いや、俺ミューナと組むから」


「「……」」


 何故か俺の発言で教室が静まりかえってしまった。

 ……って皆聞いてたのかよ!!


「ミューナと組む」


「いいよー!」


 ガララ、ピシャッ


 突如発せられた声。


 声の主であるリオはさも当然と言った感じで、ミューナを連れて教室を出ていってしまった……。


「……と、とにかくお前は俺と組むしか無くなったわけだ!!」


「ディルマくーん。次の授業組まない?」


「なっ!?てめぇ!!」


「ごめん、もう組んでる」


 ディルマ君の横には身長の低い男の子が申し訳なさそうにこちらにペコペコ頭を下げている。


 退路は絶たれた。


「(な、なあディルマ君。さすがに不味いんじゃないかな?僕、他の子と組むからディルマ君、貴族様と組んでよ……)」


「(いや、あの人が自分で敬うな、普通にしろって言ったんだぞ?むしろ気を使わない方が良いだろうし、万が一でも犠牲はアッシュ一人で済むはずだ)」


 さっきから二人が内緒話を……って


「「聞こえてるからっ!!……あ」」


 完全にアッシュ君と被ってしまった……。


「と、とりあえず今度こそ俺と組むしか無くなっただろ!!」


 仮にも俺って貴族なんだけど、アッシュ君の威勢の良さは正直凄いと思う。

 まあ、6歳に身分差社会を気にしろって言うのもおかしな話だし、むしろこっちの世界の子供が進み過ぎだと思う。

 

 さて、アッシュ君と組むかどうかだが、正直このクラスに溶け込むために俺へのヘイトが高そうなアッシュ君との接触は、しばらく減らしたいんだが……


「分かった。組もうか」


 もう他に道は無いよね……。

 次回は主人公無双!!


 ……と、流れ的にそうなるはずだけど、アルギウスが主人公なので分かりません。

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