あの時何が起きたのか
今回は少し時間軸~とか少しめんどくさいのが出るのと、まだまだたっぷり説明回ですw
「……という感じです」
「そうか……」
想像以上に重たい話だった……。いや、初めて会った時はあれだぜ?鎖にぐるぐる巻きになってたんだぜ?いや、今もぐるぐる巻きだけど……。
どうやったらこの子にこんな重い話があると思えるんだよ。
……ていうか一切動かず一人でこの暗い空間に2000年間いたとか、俺なら一体何万回発狂したんだろうな……。
「そういえば、俺の話とあんたの話、どう繋がるんだ?」
「その……そろそろあんた、じゃなくてヘリス、と呼んでくれませんか?流石に2000年ぶりに会った人がずっと他人行儀なのは少し堪えます」
ぐはぁっ!上目遣い!?しかも天然でやってるように見える!まさかこんななりして魔性の女だったとはな……。
「何か失礼な事考えていませんか?」
ジト目まで使ってくるのかこいつは、俺が堕ちそうだ……。
とりあえず落ち着こう。
「そんな事考えてねえよ」
「そうですか……。とりあえず次はシンさんの話をしましょう!」
あっさり疑いが解けた。心が痛い……
こうして30分程話が続いた……
客観的に話したら上手く話せるっぽいな…。でもまぁ、纏めさせてもらおう。
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俺も含めて10人は予想通り異世界召喚されたらしい。
しかも勇者召喚。そして勇者召喚で選ばれるのは7人。てことは3人巻き込まれたわけだ。少なくとも俺はそうだ。
じゃあ後の二人は?
……それはヘリスにもわからないらしい。
だが俺以外の9人は普通に勇者も巻き込まれた奴もいっしょくたになってその世界の召喚が行われた場所。
まぁ、テンプレ通り王城に着くらしい。
そして此処からが重要。
俺だけ此処に呼ばれた理由。それは俺がその世界で発現
するはずだった力。それがどうやら殆どヘリスと同じらしい。殆ど、というのは細部は結構違うようだ。
本来召喚されるときに勇者や巻き込まれた奴は、神たちも力を貸して勇者達自身が元から持っているものとは別に、スキルを与えられるらしい。その力を使うと使った神々全員が100年程、力が元の7割くらいしか出せなくなるらしい。
そして、神々は俺の力がまたヘリスの時のようになる!と思ったらしく、今回の勇者召喚で、神々達の力の使用を俺が、肩代わりさせられたそうだ。
そのせいで俺は召喚中に意識を失ったわけだ。
ヘリスによると、神々は普段世界のために頑張っているらしく生け贄なんて物とは縁がなかった。そのお陰でその道のプロ、こちらにおわすヘリス様が俺を強引に自分の空間に引きずり込んだらしい。
更に、あのまま生け贄になっていたら、俺の存在する全てを供物にされ、俺という存在は輪廻の輪にも入らずに消滅していたとか。
だが、ヘリスも神封之牢獄から干渉するのはぶっつけ本番&予想以上にこの空間が強かったため、此処にあるのは俺の魂だけ、つまり元の世界の俺の体は完全に消滅したわけだ。
ソレッテ、ソウゾウイジョウニヤバクナイ??
と思ったところでヘリスから思わぬ提案があった。
「転生してみませんか?」
……転生の大体の事はラノベなので知識があるから分かる。だが贄之神にそんな事出来るのか?と聞くと、
「流石にシスフィア……あっ、この世界の名前です!……に肉体を創るには今は供物がないので無理ですが、貴方の魂を輪廻の輪からあらゆる魂が生物に宿る過程にねじ込むことができます!」
との事らしい。
……嬉しい相談だったが2つ問題があった。
一つ、楓と大城の二人と合流したい。
……これについては何と、俺はシスフィアで勇者召喚された15年前に来てしまったらしく、二人と会えるのは15年後らしい。
ヘリスは勇者召喚をこの時代で察知したため直ぐに俺を引きずり込んだらしい。
……世界間ではあまり時間軸の縛りは強くないらしい。
そして二つ、ヘリスを此処には置いていけない。
これも解決出来るらしい。
俺とヘリスが魂レベルの契約。いわば互いの繋がりが本能レベルに固くなるらしくそれをすればヘリスは神なので主従の関係っぽくなるが主の方が従者を召喚出来るらしく、定期的に会えるらしい。ちゃんと送還も出来るらしい。
……全然解決になってなくね?と思ったら、
「違います。シンさんが私を助けてくれるまで定期的に会って欲しいだけです」
と言われてしまい結局その場で契約する事になったのだが、その最中に事件が起きた…。




