正解、失敗、成功
「言ったのに」
険悪な空気が部屋中に散らばって、その脅威を強くしていた。
黒い。
黒い、男の心。
女の執着心。
「なんで裏切ったのよ」
失敗を恐れて、成功を確実として、それでも壊れた。
「仲間」を信用しなかったために起きた失敗と、「仲間」に依存したために起きた失敗。
「知らないな」
信頼する人間を選べなかった、選び間違えた失敗。
「君が勝手にやった事だ。どうなろうと知ったこっちゃない」
「なんですって」
「僕は、逃げようと思えば逃げられる関係にいるんだ」
そんな関係にしてしまった。
そうしたのは、自分自身だけれど。
頼る人が必要とたった時、相手に逃げられる甘さを与え、ついてきてもらう。
いつ逃げられるかも分からないのに、甘さについて来た優しい人によって、その恐怖を忘れてしまう。
そして、失敗を恐れる人間は、次第に妄想を広げ始める。
この人は、信用していいんだと。
「私は、失敗したくなかったの」
そのまま、勘違いをして、最後の最後まで気づかされず、最後の最後で気づかされる。
すべてに余裕を持って、いざとなれば自分だけは完全に逃げ切れるようなルートをたどってきた人間だったと。
信頼する人間ではなくて、信頼される人間だったと。
「とにかく、僕はもうこの件には関わらない」
「嫌」
「行かないで」
今更気付いたけれど。
「あなたがいないと、私はいずれ終わっちゃうのよ」
「君がどうなろうと、僕には関係がない」
絶対的な存在になっていた。
感情の赴くままに行動していたから。
「じゃあ、僕はもう行くよ。後のことは、ぼくが手を貸さなくても、君が勝手にやってくれる」
「そうだろ?」
「待って、待って!私はまだ、まだ・・・もう一度」
「君にそんな見込みはない」
カタンと扉のしまる音がした。
女は絶望に泣いた。
約、3年間。
どこから間違ったのか、どこで失敗したのか。
全部、全部、今となっては明白だ。
最初から。
この計画は、この策略は、この物語は、
最初から、間違っていた。
詳しくは「必要とたった」→「必要となった」です。
すみません。後、青春中の女子ですよ!!
こんなドロドロした話も読むことに関しては好きじゃないですね
やっぱ青春ですよね
老若男女問わず、時には能天気に、時にはぼーっとして、時には、えーっとにこにこして生きていきましょう!
いや私の場合常時ですけどね




