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生きづらいシリーズ

恋愛感情がわからない私の青春

恋愛感情が「わから」ない (の「」の部分はこだわりです。これからもそうとは決まっていないから。)


【旧題:思春期(思春期というタイトルにしたのは、特に周りと比べてしまい悩みやすい時期だと思うから。また、思春期真っ只中の少女を題材としているから。)】


※【恋愛感情がわからない私がお飾りの皇妃になって幸せになる話】と大まかなテーマ(恋愛感情がないことに悩む、しかしそれ以外の幸せも見つける)は同じですが、関連はありません。


あらすじ(ここにも載せておきます!)


恋愛感情ってなに?

普通の好きと違うらしいけどよくわからない。

人と違うのはなんとなく怖い。


そんな少女の悩み。












幼馴染が大好き


話してるとすっごく楽しい


たくさん一緒に過ごしてきたので趣味も似通っている

それってすごいこと

私がオススメしたものは大抵ハマってくれる

逆におすすめしてもらえば大抵はハマる

一緒に楽しめるっていいこと


そしてなにより人見知りがすぎる私がのんびり話せるのは家族を除くと幼馴染くらいなものだ


小学校に入学してすぐ《好きな人は特別だ》とクラスの子から聞いた私は幼馴染が好きなんだと思った


でも違ったみたいだ


《好きな人》にはドキドキするらしい


私は誰にもドキドキしたことがない


小学生の真ん中あたりから、みんなは恋バナに花を咲かせ始めた

私はみんなが楽しそうにしている中、空気を壊さないように嘘をつくのが苦しくて仕方なかった

「好きな人いない」と言ったら「気になる人でいいよ〜」なんて言われてクラスで人気の高い男の子の名前を出した

罪悪感と申し訳なさ、不甲斐なさ...

いろんな感情が私のこころを蝕んでいった


「たったそれだけのことで?」と思われるかもしれないけど私からするとすっごく大きな悩みだった


何かが欠落してるのかと思っていた

欠陥人間なんだと悲しんでいた

けれど、中学生になってそういう人もいると知った

ホッとした

身近にはいないように感じたのだが、ネットにはたくさんいた

カテゴリーらしきものまであった


それと共に、必ずしも好きな人が異性とは限らないと知った

異性を好きになるという固定観念を解き放ち、女の子に目を向けてみることにした


ちょうど幼馴染が同性だったから普段通り近くにいる時に考えてみたりもした

恋愛的に好きな場合、至近距離でドキドキすると書いてあった


だけどやはり落ち着きはするもののドキドキはしなかった


しばらくして他の子にも目を向けてみたが、私は性別関係なく恋愛的には好きにないのだと思った


私は恋愛的な好きを経験してみたい


何が違うのだろうか


周りの子を見て気付いたのは、恋愛とは教科書で学ぶようなものではなく、自然と感じるものだいうこと



 ◇



それから何年も経ち、私は高校生になった

相変わらず、友達が幸せそうな顔で恋を語るたび、私は少し寂しい気持ちになる

寂しさとは、友達に《特別》ができることや、自分が理解できずに置いていかれることなど、どれも自己中心的な考えから発生するものだ

だから罪悪感に苛まれるのだと思う




私は薄いだけでないわけではないのかもしれないと少しだけ期待している


恋愛感情がない自分を(あく)とは思っていない

ただ、あると楽しそうだな、人生に刺激をもたらしてくれそうだな、と思っているのだ


そしてなにより私は大多数の枠組みに属したいのだろう

いつもそうなのだ、その方が楽で安心だから


マイノリティーだと公表している方たちは私からするとどこか輝いている


ありのままの自分を認めることは案外難しいものだ


ただの恋愛感情の有無で悩むのを不思議に思う方もいるだろうが、やはり私にとっては永遠のテーマのように思えるのだ




友人と過ごす時間

うれしそうな友人たちの恋バナ

ほろ苦い悩み

その全てが私の青春だ





少女は恋愛漫画が好きです


最初はいつか理解できる日が来るのではないか、という理由で読んでいました

ある意味教科書のようだと思っていました


しかし、だんだんとハマっていきました

もちろん、少女の中の恋愛感情が目覚めたわけではありません

ただ、異世界転生の物語にハマったのと同じなのだと思います

異世界転生はリアルではない

少女にはそれと同じく、恋愛ものもリアルに感じにくいのです

そこがなんだか尊くもあるのです



少女は言いました

「私はこの感情を人に押し付けないように気をつけていきたいです。理解できない方も、感情が希薄なのでは?と思う方もいるでしょう。

多様性とは、私達のようなマイノリティーを認めるだけではなく、理解できない方や違和感を感じる方も認めることだと思っています。」

「恋愛感情がなくても私は嫌悪しているわけではありません。とても素敵なものだと思います。」

「私は将来、今とは別の枠組みに移動する可能性もあると思います。普遍的に変わらないとは思っていないからです。」


これらはあくまで少女の考えで世の中にはさまざまな考えの方がいるでしょう

全てを受け入れられなくても、あからさまに非難しなければいいのだと少女は考えています



少女の幼馴染は言いました

「昔は天然でぽやっとしてからまだわからないだけだとか、これからだとか思ってたけど、そういう生き方もありだね。別にわからなくたって私達これからも仲良しなんだしそれで楽しいならいいもんね!」


恋愛的に好きじゃなくてもやはり幼馴染は《特別》です

よき幼馴染に恵まれました







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