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カンフー最強男

 世界一の武道大会、スーパーマン選手権!


 この俺、売虎春夏秋冬山うるとらひととせさんは大会に優勝して1億万円を手に入れるのだ!


「俺は億万長者になってやる!」


 と意気込んで大会に参加したら、なんだかんだ言って決勝戦まで来ちまったぜ……! というのも俺が使う武道は『数羽差居狂拳すーぱーさいきょうけん』という最強の拳法だ! 誰にも負けるはずがない。


 そして決勝戦ッ!


 対戦相手はゴッド田中、強そうだが弱そうな名前だ。見た目はそんな強そうじゃない中肉中背のやつで、決勝まで勝ち続けた猛者のようには見えない。


「「よろしくお願いします!」」


 互いに挨拶を交わす。


 戦いのゴングが鳴り響き、俺はすぐさま先制攻撃!


「喰らえっ、売虎春夏秋冬山アターック!!」


 俺の考案した最強のパンチ技! これを避けれたものはかつていない、回避不可能の超速攻撃だ。


 しかし、ゴッド田中は鼻で笑った。


「ふん、世界一の武道大会もこんなものかっ!」


 俺のとっておきの超速攻撃を、同じく超速な動きでかわして見せた。


「何ィーーー!!!」

「フハハハハ! この俺ゴッド田中は生まれてこの方武術など一切合切やったことはない! 実際に見たこともない! 武道大会に出るのも今回が初めてだ! だが俺は一週間前にカンフーパンダを観たからそれっぽい動きが可能なのだァーーー!」

「そんな馬鹿な……。ならばこの攻撃はどうだ!」


 俺は手のひらに球状のエネルギー弾を出現させた。これは売虎春夏秋冬山バーストといって、一年に一回しか使えない波動弾だ。コイツはさっきのパンチよりももっと速い、言うなれば光のスピードだ! だが万が一これを避けられれば俺は終わり、この攻撃で勝負が決まるということだ!


「喰らえっ!売虎春夏秋冬山バーストッッ!!」


 全身全霊全力の波動弾を、今放った!

 ゴッド田中に避ける素振りはない。俺は勝利を確信した。しかし……。


「そういう波動弾系の攻撃の避け方もカンフーパンダ2で観たぞ! うおおぉぉおおっっ……!」


 ゴッド田中はなんと波動弾をぬるっと手で軌道を変えた! なんとゴッド田中はエネルギー弾の軌道を手で自在に操れるのだ。そして俺の方にエネルギー弾を返してきた!


「くっ、ダメだ避けれないっ! うわあぁああ!!」


 俺は自分の撃った弾に着弾した。勝負アリ。俺は倒れてしまった。


「ふっ、キサマの敗因は、私よりも才能が無かったことと、カンフーパンダを観ていなかったことだ。」


 終わり。

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そもそも小説家になろうアカウントを作っていない方、地獄で後悔しながら地獄に行って地獄で後悔をしながら地獄を味わうがいい。(真顔)

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