表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/56

未来への投資

 「山田一佐は呉ですね?」

 「ああ。偶数番艦だからな。」

 「寂しく無いんですか?」

 「呉にはパールハーバー以来の戦友もいる。だから寂しくはない。」

 「そう言われちゃうとこっちはめちゃ寂しいんすけど。」

 「大した縁じゃないだろ?」

 「まぁ、そう言うなよ。山田一佐は、立派な戦友だ。と思わせてくれよ。」

 「短い間だったが、世話になったな。」

 「海の忍者である俺達はもう会えないかもな。」

 「そうかもしれませんね。」

 「第2潜水隊司令官のポストは山田一佐に任せた。」

 「ああ。全力で任務を全うする。じゃあな。」

 「武運長久を願っています。」

 「お前らも達者でな。」

 「ったく。最後まで頑固でロートルな帝国海軍軍人だぜ。」

 「馬鹿‼聞こえるぞ。」

 「それより、タニ。貴様も第一潜水隊の司令官になってんぞ?今までのやり方じゃ限界かもな。」

 「はぁ?何ィッ!?そんな話聞いてねーぞ。」

 「海幕(うえ)に言え、上の司令官に。」

 「こう言う縦割りがGHQのやり方らしい。最も帝国海軍も縦割りだったがな。それを踏襲したよってのがGHQの言い分らしい。」

 「警察も消防も海上保安庁も同じだ。」

 「まぁ、欧米も縦割り行政をしていたがな。」

 「それで、海上自衛隊はどんな組織を目指しているんだ?」

 「古き良き帝国海軍の伝統を残しつつ、米国式の新しい海軍の様な形にしたいと言うのが、今の俺の考え方だ。」

 「何かめんどくせーな。」

 「そのめんどくせー事をやるのが将官の役割なんだよ。未来への投資って奴だ。」

 「50年100年先の日本人の為でもある。愚かな戦争に手をつけない様に、米国様と上手く付き合い平和を維持する。それが、我々自衛隊員の最初の仕事なんだよ。」

 「それは大切な事だな、モト。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ