潜水艦建造計画許可願い
日本の海上自衛隊にも、伊400号潜水艦等に代わるディーゼル潜水艦が必要不可欠であった。
「ホワイト中将!」
「なんだね?」
「新しい戦略原子力潜水艦の件は黙っておきますので、日本が10隻程潜水艦を新しくディーゼル潜水艦の建造をする事をお許し下さい。」
「ちっ、勝手にしろ。」
「ありがとうございます。では勝手にやらせてもらいます。」
「日本の潜水艦のドッグは全て潰したが?」
「ホワイト中将、あれから10年経過してるんですよ?横須賀も佐世保も呉も潜水艦を作れるまでに回復しています。」
「ステルス性能の高いシャープな潜水艦を10隻お願いします。」
「良いのか?潜水艦作っても?」
「その点は気にしなくて大丈夫です。」
「納期は?」
「3ヶ月でお願いします。」
「無理な注文するなぁ。」
「日本海軍の時代には、当たり前で楽勝だったじゃないすか?」
「でも、いくら海上自衛隊の潜水艦隊司令官でも、自衛隊には、専守防衛っていう不文律のというか、暗黙の了解があるじゃないですか?そこら辺は司令部と話をつけなくて大丈夫なのか?」
「大丈夫も何も今、日本近海で領海侵犯は多発しています。それに対処出来るだけの潜水艦は0に等しい。司令部は大本営と違ってクレバーです。寧ろ直ぐにでも潜水艦を建造しなさいと言われている位です。」
太平洋戦争が終わりはや10年。サンフランシスコ平和友好条約の施行により日本は沖縄を除き主権を回復した。あれだけの被害を出した日本ではあった為、もう戦争は沢山だと思うのは条理。防衛庁が出来てまだ1年とちょっと。米国も日本の自衛隊には最大限の支援を約束している。
「米軍におんぶに抱っこという訳には行かないのである。中国やソ連は、日本を狙っていると思ってもおかしくはない。その現実から目をそらすな。それが私の認識である。」
と、本山大佐は持論を展開し海幕を説得した。と言うより黙らせた。