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恋を咲かせる秘密のレシピ。  作者: しっちぃ


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考えは煮詰まらない?

 わたしと夏樹ちゃんで、なんて、夏樹ちゃんは望んでないはずで。……じゃあ、わたしはどうなのかな。してみたいのかな、……なんて。柄にもないこと、頭から離れてくれない。

 そりゃ、これ以上相性がいい人なんていないと思うし、もし、恋人なんていうのができるんだとしたら、今のところ夏樹ちゃん以外考えられないけど。……だからって、その、……そういう、恋人らしいことっていうの、想像できないや。ちゅーするとか、まして、もっとえっちなこととか。……想像とかできないけど、……そういうこと、もしもだけど、そんな想定を考えちゃう時点で、ちょっとびっくりしてる、かも。


「美咲?」

「……夏樹ちゃん」

「どしたの?ぼーっとして」

「うーん、ちょっと考え事」


 今日は中等部の子たちの番だから、わたし達は困ったときに助けてあげるくらいだけど、……こっちの番じゃなくてよかったな、こんな状態で包丁なんて握ったら、きっと大変なことになってただろうし。


「……ごめんね、巻き込んじゃって」

「ううん、わたしもちょっと悩んでたし」


 ひそひそ声の気づかい、こういうところ、やっぱり気が付いてくれるんだ。……そんなんだからみんな、夏樹ちゃんのこと好きになっちゃうんだろうな。


「美咲は優しいもんねぇ、告白断るの私よりきついんじゃない?」

「うん、だから夏樹ちゃんが誘ってくれたの嬉しかったし」

「ならいいんだけど……、たぶん、私もいっぱい悩ませちゃってそうだから」


 そこまで、見透かされちゃってるんだ。そういう細かいとこ、よく気づくよな。……それとも、わたしだから?なんてうぬぼれかな。ちょっとだけ、知りたくなる。


「もしかして、……夏樹ちゃんも?」

「……美咲にはバレちゃうか、私が言い出したのにね」

「もう、……そうなんだね」

 

 何でだろ、胸の奥、きゅってしてる。わたしだけじゃなかったんだって、何にかわからないのに、期待だけが先走る。……そういえば、期待って何。まるで、わたし、夏樹ちゃんのこと、……本気で、好き、みたいな。言葉に詰まって、ありきたりの返事しかできない。


「うん、……なんでかな」


 まだ分からないのに、分かりたくないのに、頭の奥のとこかでは、答えを出したがってる。うつむいてる顔、赤くなっちゃってる。なんか、そんな仕草がかわいく見えちゃう。……わたしも、おかしくなっちゃってるのはわかってる。もしかしたら、おんなじように見えちゃってるのかな。その答えも、上手くできない。


「夏樹せんぱーい、ちょっと聞きたいことが……」

「はいはーい、どしたの?」


 後輩の子に呼ばれて、離れてくれる。ちょっとだけ、一人で考えてたほうがいいかな。もう少しだけ、考えさせて。もうちょっと、落ち着いてからじゃないと、多分なにもわからない。

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