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エンティティ  作者: ザババ
3/4

安穏無事

こんばんは。ザババです。

今回で書き溜めてたぶんは終了です(はやい)

次からはかなり不定期更新になる予定です。

今回も拙い文章ですが是非よろしくお願いします!


病院でのやりとりから、一週間程が過ぎ僕は退院して久しぶりの学校に向かっている。想像よりもずっと軽傷だったみたいで安心した。

一応僕らの扱いとしては、学校の科学室で起きた火事に巻き込まれた。ということらしい。原因は調査中。になっているそうだ。火種なんかなかった筈なのにそれは無理があるのでは?と思ったが何も言わないでおく。

一条さん達が帰った後に、母さんがお見舞いに来てくれてギャンギャン泣かれた。まぁ、当たり前か。退院した日にもう一回泣かれた。

まだ頭の中が整理しきれてない。登校中、特殊な人間のこととか、極秘組織だとかのことが頭の中をずっとぐるぐるしてる。そんな、考え事をしていると後ろから

「…る?ねえ、聞こえてる?」

「えっ?…あ、ごめん。考え事してて…」

ちょっと驚いた。まさか一条さんの方から話しかけてくるとは…。いや、今の僕は極秘情報を握っているのだから口を滑らせないよう監視されててもおかしくはない。

「そうだよね。まだ頭が追い付かないよね。でも、焦らなくていいと思うよ。組織って言っても、なにかそういう事件が起こらなければ特別やることはないし普段通り過ごしていればいいよ。って烏丸が言ってた。」

「わ、分かった…いつも通り…ok、大丈夫。ありがとう。」

普段通りとはいかないが、一条さんのおかげ少し落ち着いた気がする。

「ねぇ、あの、名前…なんて呼べばいい?」

「えっ?え、あぁ、そうだなぁ。友達からは燎って呼ばれてるなあ。」

「じゃあ…燎くんで。ふふっ。名前呼び、憧れてたの。」

今まで話したことも、まともに関わったこともなかったからあまり気にしていなかったのだが、改めてちゃんと見るとお世辞抜きに可愛い。そんな子に急に名前呼びをされて顔が熱くなったのが分かる。それを悟られぬように何とか話題を出す。

「憧れ?」

「友達って、名前で呼び合うものでしょう?私、学校の人、特に生徒とは本当に話したことなくて。万が一、この間の燎くんみたいに巻き込んでしまったら嫌だから。話しかけることも話しかけられることもしなようにしてるの。だから、少し憧れてたの。あ、ごめんね。あんまり友達とか、距離感みたいなのってよくわからなくて…嫌だったらやめるね」

それを聞いて、少し悲しくなった。一条さんは、本当は多分人懐っこいんだと思う。だからこそ、他人を巻き込まないために自分に蓋をして自分を押し殺していたんだ。そんな子を…

「全然!嫌なんかじゃないよ!僕の方こそ一条さんが良ければいろいろ聞きたい話もあるし、これからも話しかけてもいいかな?友達として!」

「…!嬉しい…ねぇ、燎くんは名前で呼んでくれないの?」

「ヴェッ!?い、いや…あの、そのぉ、ごめんね、呼びたくないとかそういうんじゃないんだ。ただ…ちょっと小っ恥ずかしいんだ。」

心臓に悪い。人付き合いに慣れていないんだろう。というのがすぐわかる。光の速さで距離を詰めてくる……

「恥ずかしい?なにが?」

「友達でも、異性では名前呼びはあんまりやらないと思います…異性で名前呼びをしあうのは友達というか、もう少し上のランクの関係性じゃないとあまりしないと思います。あ、でも!名前呼びじゃなくても友達なことに変わりはありませんから!安心してください!」

我ながら雑な誤魔化しだと思う。焦りで少し早口になっているのを感じて違う恥ずかしさに襲われた。

「お~~~い!!燎~~!久しぶりだなぁ!無事でよかったよ!元気にしてたか!?」

羞恥心に襲われているとそんなことお構いなし。というような陽気な声が僕を呼ぶ。一週間くらいしか経っていないはずだがとても懐かしく感じる。

「お~!蓮!なんかすげぇ久しぶりに会った感じするなぁ!」

友人との再会。胸が躍る。

「いやほんとそれな!お前が火事に巻き込まれたって聞いて本当に驚いたんだぞ!心配させやがって!もう会えな…い…か、と…その子、誰?」

蓮が来てから気配を殺して静かに僕の影に潜んでいた一条さんの存在に、蓮が気付いた。気付いてしまった。

「は!?なんで燎、お前…「不思議ちゃん」と一緒にいるわけ…?ま、まさか2人は付き合ってるのか!?!?!?」

まるで嵐のようだ。友人ながら呆気にとられる。

「違うぞ。一条さんとはただの友達だ。最近仲良くなったんだ。」

「へぇ、二人に繋がりがあったなんて驚きだな。」

「あぁ、実はバイト先が一緒でな。ね?一条さん。」

一条さんに視線をおくり、アイコンタクトを試みる。

「え、えぇ。まさか一緒のバイト先なんてね。驚いたわ。」

伝わった。少しうれしい。

「ふうん。ま、詳しいことは聞かねえけど付き合ってないのか。残念。」

「なんでお前が残念がるんだ…」

「というか、燎!お前がバイトしてたこと自体初めて聞いたんだけど!?友達の俺にも内緒で!?」

南無三。

「例の火事の前日にバイトに面接に来たの。だから知らなくてもおかしくないと思う…」

一条さんのファインプレー。

「あぁ!なるほどね!じゃあその次の日に巻き込まれたのか。とんだ災難だったな…」

一条さんのお陰でどうにか変に怪しまれずに済んだ。それにしてもナイスパスすぎるよ一条さん…

そんなこんなで話し込んでるうちに始業時間が近付いていることに気付き慌てる。

「行こう、一条さん!」

「う、うん。」

勢いで一条さんの手を取り、自分がどれだけ恥ずかしいことをしているかの自覚もないまま、学校へ走り出す。蓮を置いてきぼりにして。

「ちょ!待って!置いてかないでくれよお二人さん!」

蓮が叫びながら追いかけてくるがお構いなしだ。

「でも、とっても良い人ですね。愉快で…燎くんのことが好きなのが私にも伝わってきます。」

一条さんが微笑みながら言う。あぁ、僕の心が持ちそうにない……



時は過ぎて昼食の時間。いつもよりうちのクラスの出入りが激しい。理由は歴然だ。今、僕の目の前にいる女子。両腕に包帯を厳重に巻き付けている、僕以外、この学校でまともに話したことのある人はいないであろう。隣のクラスの女子「一条篝」さんがうちの教室でお弁当を広げているからだ。

「あの~、一条さん?なぜうちの教室に?」

「?友達同士で集まってご飯を食べるのは当然じゃないの?」

「え?えぇと誰がそんなことを…?」

「烏丸」

「なるほど…」

烏丸さんへの何ともいえない感情が湧いたが、一条さんの純粋な気持ちを否定することは出来ない。が、やはり一条さんと二人でご飯を食べているという状況にはすぐに慣れることができない。

一条さんが何か話しかけてくれているが、緊張で会話が頭に入ってこない。多分、なんてことはない話をしているんだと思う。そんな心ここにあらずの僕の名前を呼ぶ声がする。

「燎~、飯食おーって一条さんじゃん!本当に2人は仲良いんだなぁ。いや、意外だ」

蓮だった。まぁ、だとは思っていた。昼食はいつも蓮と食べていたから来るだろうとは思っていた。しかし、一条さんと二人きりの時間も緊張していたが蓮が来たことによって別のことで緊張感が走っていた。蓮が来た瞬間、先程まで和やかに喋っていた一条さんが気配を殺して黙り始める…朝も基本こうだったが、本人は蓮のことを「愉快で良い人」と称していたから嫌いという訳では無いのだろう。ただ周りの為に、こちらの世界に関わりの無い者と自らの関係も断っているのだと思った。だが、幸か不幸か蓮はそんな事情があるなんて思いもしない。

「一条さん、俺も一緒に飯食っていいかな?」

「え、ええ…」

蓮からの問いかけに一条さんはばつが悪そうに答える。

「じゃあ、私教室戻るね…」

「「えっ」」

つい、零れる。

一条さんがその場を離れようと席を立ち、僕らに背を向け歩きだす。一瞬見えた表情はとても悲しそうだった。こんな時、なんて声をかければいいのか分からない。声をかけるべきなのかも。

すると、何かを察したのかなんなのか。

「あ、待って一条さん!」

蓮が一条さんを引き留める。

「なん、ですか…」

一条さんは背を向けたまま、何事かを問う。

「朝は「不思議ちゃん」とか言っちゃってごめん!嫌だったよな…ホントごめん!」

蓮が頭を下げながら、叫ぶ。

「え、いや、気にしてないから大丈夫」

「一条さん!」

僕も叫ぶ。この機を逃してはならないと思った。

「気を使わなくていいよ!三人で一緒にご飯食べよう?友達なんだから!」

「えっ…」

「蓮も一条さんと一緒にご飯食べたいだろ!?なんか聞きたいこととかないか?俺は三人で一緒にご飯食べたいし、話したい!」

「お、おう…急にどうした?なんか悪いもんでも食ったか?」

勢いでもなんでもいい。今、押すしかないと思った。

「私は…私が居たら迷惑をかけるかもしれないから…」

「そんなことない!それに、友達なんだから迷惑かけるくらい普通です!」

ここで引いてはいけない気がした。あたふたしたせいで変な敬語になりつつも、食い下がる。

「蓮も!一条さんと友達になりたい!って言ってましたよ!!!」

「は?」

「えっ…?」

一条さんの目が一瞬、輝いたように見えた。対称に蓮はとても困惑している。僕は蓮に向けて無言で強い視線を送る…「頼む」という願いを込めて。

「あ、そう。そう!俺、一条さんとお話してみたかったんだよね~!前から、思ってはいたんだけど勇気が出なくてね。でも今日、二人が仲が良いって知ったからこの機を逃すわけにはいかねえなって思って!」

本当に有難い。

「そ、そうなんですか?嬉しい、です」

自分で仕掛けておいてなんだがこの純粋さは少し心配になる。でも今はそんな心配は後だ。

「ほらほら座って?ご飯食べよう!」

「う、うん…」

そんなこんなで一条さん引き留め作戦は、取り敢えず無事成功を収めた。



改めまして、ザババです。

完読お疲れさまでした。&ありがとうございました。

前書きでも書きました通り、今回で書き溜めてたぶんは終了です。次回からは、一から書くことになりますのでかなり不定期になります。4話目は、今やっている仕事嫌だなぁ、辞めたいなぁ。と思いながら書いたら思いの外、筆が乗りかなり順調にかけてるので長くても2日以内には投稿できるかなと思います。長くなりましたが、次回はやっとこさ戦闘回です。自分も書きながらジャンルファンタジーとかアクションって書いてるのに全然戦闘しねえなこいつって思ってました。

それでは次回もよろしくお願い致します。感想などありましたら是非コメントお願い致します。では。

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