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第二試練03


 部屋に入ると真っ暗闇だった。明かり一つない。


 それでも御影は見えていた。

『暗黒の間:暗闇の中からモンスターと罠をかいくぐり、ボタンを押せ』


 かなり大きな部屋で、50メートル四方のブロック型。モンスターはランク四十七のシャドーウルフが二十体ほどうろうろしており、ボタンがあると思わしき場所には、致死性の罠が密集していた。


 扉付近はセフティエリアで、先に入った人物がシャドーウルフによって肉片とかしていた。


 シャドーウルフは体長二メートル、歯は鋭く、黒い毛並みに闇に溶け込み相手を襲うスタイルからそう名付けられた。


 暗闇でシャドーウルフは相手にしたくなく、ランクも五ほど跳ね上がる。


 御影は、ボタンがあると思わしき場所に歩く。


 シャードーウルフは音もなく接近して襲いかかってきた。


 しかし歯が届くことはなく、御影は拳で頭をつぶす。槍を使うことすらしない。


 一体、二体とやられ、シャドーウルフは連携して御影を襲う。


 御影を囲み、一斉に襲いかかる。


 御影にとってみれば好都合だった。


「旋風蹴」


 一瞬だった。シャドーウルフ達はスパンと斬れ、ばたばたばたと落ちる。


 旋風蹴は蹴り技で、片足を軸にして、蹴り、一回転する技で、凄まじい蹴りと回転の反動力で、鎌鼬を発生させ、相手を刃物を使わず斬る。


 さてと。


 敵はいなくなり、罠エリアに向かった。


 第一関門にはピアノ線が張りめぐり、その内側はレーザー光線、中心部分、高圧電流鉄線の囲まれたところにボタンが設置してあった。


 なるほどと御影は思う


 見えないが魔法障壁と物理結界も張ってある。なかなかの厳重体制だな。


 シャドーウルフから逃げたところで、ピアノ線で細切れにされジャンプでピアノ線を越えたところでレーザで焼きぎれ、魔法で攻撃してもピアノ線やレーザー光線には魔法障壁が付与されており、こちらの魔法障壁がそれ以下だと消される。


 御影の見立てでは、ステージ3、第四級程度。気での攻撃や防御をしても最後の高圧電流鉄線には同程度の魔法障壁と同じような物理結界。


 しかも暗闇だ。判断力が鈍り四重にも五重にも罠が重ねがけされている。


 見た限り、学園生のパーティー二つ、花のパーティーや蓮のパーティーだと全員で行った場合、二、三人はやられる。花や蓮は落ち着いていけば大丈夫だが、一人でわ難しい。そういう難易度だ。


 しかし、御影に問題なかった。槍の次に得意なのは体術だ。モンスターを倒したので、ゆっくりとタメができる。


 丹田から気を出し両手にゆっくりと移動させる。


 出した気を圧縮させ、両手を広げ、あわせるように前に出す。膨らんだ風船がゆっくり萎むように、縮み、ぎゅるぎゅると軋むような圧縮音が鳴る。


 左手で照準を合わせ、右手でデコピンするような体制。すでにピンポン球ほどになりその中心にあわせる。


「指弾閃」


 ぎゅおんとレーザー砲のように飛んでいき、なにもかもを無視し、一直線にボタンに飛び、御影の狙い通り、ポタン部分を直撃して、反対側まで突き抜けていった。


『暗黒の間をクリアしました。玉をお取りください』


 光がつき、暗闇がはれる。少し眩しそうだ


 こんなもんかな。


 そこそこ楽しめた御影は、罠が解除されたエリアを歩き、玉を取り出し、部屋を後にする。


 部屋を出ると、四人が手を振っていた。ロッポとデールは眠たそうだ。


 周りには、玉を取ろうと残った他のパーティーが襲いかかってきたのか、気絶しており、誰も気にとめていない。


 こう言うとこがあると思ったから御影は二人を残したのだ。


「どうやら来たみたいだな」


「退屈っす」


「にゃー、よわっちかったにゃー」


「そりゃ悪かったな。もう行ってもいいぞ、ただし、ナンバーⅣはあけておくことだ」


 二人は了承して早速挑戦しに行った。


 御影は亜空庫から布団を取り出す。フカフカの極上だ。


「眠いだろ、寝ていい」


「ちゃーい。ありゅがちょおったん」


「あんがとな」


 眠くてろれつがまわってないデールを寝かせ。


「ふきゃふきゃだ」


 デールはすぐに眠りにつき、つられてロッポも眠りについた。










 一方、花のパーティーは苦戦していた。



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