41 子供のことについて旦那と語る?
好きかと聞かれたら、好きじゃないと答えます。
天邪鬼ではなくて、素直になれないお年頃?
しばらく抱きしめられて、ポンポンと背中を叩かれました。
あ~あ、旦那にはお見通しか。尚人から昨日のこと聞いて泣いたのがバレてるじゃん。
大丈夫だと思ったのか旦那が離れたのね。椅子に座ると私を安心させるように微笑んでいます。
「えーと、ごめんね、浩輝さん。夏葉が泣いたんだって」
「やはり尚人から聞きましたか」
「うん。私のせいだね」
「舞子のせいではないでしょう。これも夏葉が成長するための試練ですよ」
「でもね」
「舞子、自分のせいにするのは止めなさい。私達もいつまでそばに居られるのか分からないのだから、一人になることに慣れさせないといけないです」
旦那が言うことに納得が出来ない。いや、言っている意味は判るよ。でも、分かりたくない自分がいる。多分その不満が顔に出ていたのだと思う。旦那が苦笑を浮かべた。
「舞子さん。舞子さんもそろそろ子離れしませんか」
「・・・私って子離れしてないの?」
「適度な距離を保っているつもりでしょうが、いろいろと構ってますよね」
・・・なんだ、バレてるじゃん。
「夏葉を弱い子にしたくないでしょう。親がいるのが辺り前ではなくて、親がいなくても大丈夫な子になって欲しいですよね」
「・・・・・」
「もちろん私も舞子さんも長生きするつもりですけど、ね」
旦那~。もう、敵わないや~。私はフゥ~と息を吐き出した。
そうしたら旦那がニコリと笑った。
「舞子さんも分かっていたのでしょう。今回がいい機会だということは」
「もちろんよ。だけど、昨日はイレギュラーだったし、いきなり夏葉の心に負担が大きかったんじゃないかな~と、ね」
「それが試練ですよ。それにどうもうちの家族はマイペース過ぎるのが難点ですよね」
「マイペース?夏葉も?」
「ええ。美雨ちゃんが振り回されてるのがいい例だと思いませんか」
あっ、ハハハハハ、ハァ~。確かに~。好いも悪いも家族だな~。
本当、そんなところ似ないでよね。
「もう、時間ですね」
旦那が目覚まし時計を見つめながら言った。私も時計を確認して・・・。
どうしようかな。甘えてもいいかな?
もう少しだけ元気の素を貰ってもいいかな?
「何か持って帰る物はありますか」
「そこにリ・・・の8巻あるでしょ。読み終わったから持って行って欲しいかな」
「では、明日次の本を尚人に持たせますね」
「旦那じゃなくて」
「私は、来れるか分かりませんから」
本を持って立ち上がった旦那の上着の裾を掴んだ。私の行動に旦那が目を瞬いた。
「どうしました、舞子さん?」
「えーと、そのね、もう一回声が聴きたいかな~、って・・・」
旦那が少し考えて頷くと、私の耳元に顔を寄せた。
「舞子、退院したら覚悟してくださいね。今まで隠していたことを洗いざらい話してもらいますから。それからxxxxx・・・・・についてもね。すべて話してくれるまでxxxxx・・・しますから」
私はその言葉にピキッと固まりました。その私に満足そうに微笑むと旦那はxxをして帰って行きました。
・・・しばらくフリーズしていたけど・・・。何とか起動して歯磨きをすませてベッドに戻った。
そして頭から布団を被って「ウ~~~~」と呻いた。
自業自得だけど・・・自業自得だけどさ。ここで言うか?
心配してくれたのは判る。仕事も、明日に回せるものを残してきたんだろう。
だからって最後に落とすなよ~。浮上しかけたのに~。
いや、セリフはあれだけど、私の好きな低い声で言ってはくれたけど・・・。
「あ~ん。退院なんかしたくない~」
と、声に出して呟いてもいいよね。ねっ?
消灯時間前に看護師さんがトイレは大丈夫かと聞きに来てくれた。なので付き添ってもらって行ってきた。部屋に戻ったところで、この分なら明日は付き添いなしで大丈夫でしょう、と、言って貰えた。
お手数おかけしてすみませんです。
そして、消灯。今夜は夢も見ずに・・・とはいかなかったけど、久々に楽しい夢を見た。子供の頃に見たアニメの夢。のりちゃんと珪と話したから夢に出てきたんだと思う。
アーサー王子がオスカル様と対決したり、キャンディキャンディがルンルンと花の冠を編んだり、パトラッシュの上にアメディオがいて、それをヨーゼフとジョリーが仲良く並んでみていた。そのあとアメディオに二匹もじゃれつかれて困ったようにしていたり。
なんでバルキリーとガンダムが力比べを始めるのとか。ツッコミどころがいっぱいの夢だった。
どうせなら999に乗って宇宙を旅したかった。勿論ヤマトかアルカディア号でもよかったよ。ホワイトベースよりアークエンジェルの方が好きだし。ラインハルト様と宇宙の海を戦いに明け暮れるのもいいな~。
ほかにも魔法が使える世界にいってみたい。妖精や精霊がいる世界とか・・・。
ああ、そうだ、ロードス島に行ってみたいな。パーンやディードリッド達と旅をしてみたかった。
眠っているはずなのに、頭のどこかでそんなことを考えながら、私は山岡士郎と味吉陽一やサンジ、荒岩一味たちと料理を作ったのだった。
だけど無情にも食べようとしたところで、目が覚めてしまったのは、夢オチのお約束かな~と思ったのだった。




