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22 もう一つおまけに耳のこと!

今度は耳のことです。

「えーと、つまり目も少し珍しいことでいいのでしょうか?」


私の言葉に栗田先生が頷きました。


「ですが「外眼筋」は鍛えることが出来ます。それをすれば少しは改善されるかもしれませんよ」

「鍛えることが出来るんですか~?どうやるんですか!」


私が身体を乗り出すと栗田先生に退かれてしまった。

先生~!切実に教えて欲しいです!


「あー、はい。簡単な眼球運動ですよ。上下左右に動かすだけです出来れば一日3回10往復やってもらえればかなり違うと思います

「そんな簡単な動きでいいんですか」

「はい。パソコンなどを長時間使用した時などにも、肩の凝りをほぐすついでにこの運動をすれば、かなり回復すると思います」


おお~!いいこと訊いた~。家に帰ったら早速試そう!


「おい、池上。家に帰ってからじゃなくて、ここにいるうちからやればいいだろう」


・・・確かにそうだね。じゃあ、早速!


「母さん、まだ先生方の話は終わってないからな。先生方が笑いを堪えるのが大変そうなんだけど」


息子の言葉に先生方を見ると・・・目が合わない様に逸らされました。・・・先生方、笑いを堪えるのは身体に悪いから、声を出して笑った方がいいよん。


「ブフッ・・・クックックッ・・・」


おー、戸塚先生素直ですね~。


「おい。止めんか、池上」


そう言ってきた孝一にベ~と、舌を出してやった。それがツボったのか飯尾先生も笑い出し、つられて栗田先生もクツクツと笑っている。孝一は苦い顔だ。


「クッ。殴りたい」


ボソッと孝一が言った。その低い声に先生方が笑うのをやめた。

いかん。どうも少し孝一のことをからかい過ぎたようだ。仕方がない。身の安全のためにもフォローを入れるか。


「孝一先生、笑いは大切よ」

「池上、説明の場に笑いは要らないと思うが」

「でもさ、前にテレビで見たけど、癌患者の人で末期と診断された人が、明るく笑って過ごしていたら、予想を超えて長生きしたって言ってたよ。しかめっ面で説明されるより、笑いがあった方が、私はうれしいな」


私の言葉に孝一の眉間に寄っていたしわが伸びた。虚を突かれたようだねぇ~。


「確かにそうですね。池上さんが言うことにも一理ありますよ。今回の脳梗塞も大事にならなかったのは、池上さんのポジティブシンキングにあるのかもしれませんね」


おお~!飯尾先生~!


「でも、本来は直ぐに入院して点滴生活をしていただきたかったです。あの様子なら5日間位の入院ですんだと思いますよ」


は~い~?なんですとうー!じゃあ、なんで10日から下手すれば3週間近くかかるなんて言ったんですか?


「池上さん、今回は検査のための入院ですよ。点滴はおまけです」

「はあ~?おかしいでしょ、それ!脳梗塞の方が大切ですよね!」

「その言葉、そっくりそのまま返していいか、池上。脳梗塞の方が大事だったのにいうこと聞かずに、入院を伸ばしたのは誰だよ」


・・・はい、私です。


「なら、おとなしくして検査を受けていてくれ」


ブー、ブー。


「おとなしくする気はないとでも」


孝一がすごく低い声を出してきたよ。ついでに半眼で睨んできましたとも。なので、私は睨み返してやった。


「あのさ~、まだ説明を全部受けてないよ。それをすべて聞くまでおとなしくする気はないから」

「お前な~!」

「まあまあ、野村先生。確かにまだ池上さんに話さなければならないことがありますね。すべて話してから、怒るなり叱るなりしてください」


・・・飯尾先生。それは何か?私の態度がふざけ過ぎだとでも言いたいのか?


「それでは私の説明になりますね」


戸塚先生が穏やかに話し始めた。


「池上さんはほぼ毎年耳の聞こえが悪くなって耳鼻科にかかってますね」

「はい」


私が一言しか返事をしなかったら、戸塚先生があれっ?って顔をした。

だってさ、本当にそのとおりで、それだけしかないんだもの。


「えー、突発性難聴の疑いでかかっていらっしゃったようですが、池上さんの症状は突発性難聴には該当しません。どちらかというと私は耳管開放症を疑っています。耳管開放症は扁桃肥大と密接な関係がありますから。ですが、森山先生から頂いたカルテによるとそれも少し怪しいです」

「えーと、先生。状況的に突発性難聴ではないのは、森山先生に説明していただいたので分かります。でも耳の聞こえが本当に悪かったんですよ。耳管開放症のことも聞きましたが、それとも違う気がします。大体が風邪をひいた時の治り掛けになっていたから、鼻の噛みすぎか、耳下線炎の一種かと思っていました」


私の言葉に戸塚先生は驚いた顔をしている。


「話には聞いていましたが、本当によく調べていらっしゃいますね。ですが耳下線炎はあり得ませんね」

「まあ、そうですね。私もそう思いましたもの」


戸塚先生は私の言葉に苦笑をされたの。


「結局原因は判らない、ということでよろしいですか」

「えーと、はい。でも、だからですか。今回の聴力検査は。扁桃腺肥大は本当なら耳鼻咽喉科が主になるものですよね」


私の言葉に戸塚先生はいい笑顔を見せました


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